デモクラシーの基盤とは何か
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学・歴史」と「実証研究」の両立で広い視野をつかむ
デモクラシーの基盤とは何か(3)政治と経済を架橋するもの
「政治経済」と一口にいっても、両者を結びつけて思考することは簡単ではない。政治と経済を架橋するためには、その土台にある歴史や哲学、また実証的なデータを同時に検討する必要がある。これからの公共性を考えるための多角的な学識の重要性を解説する。(全3話中第3話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:13分21秒
収録日:2024年9月11日
追加日:2025年5月23日
≪全文≫

●宇沢弘文は日本に危機感を感じていた?


―― 先生の言われた、自由な言論空間という、ここが1つの耐えていく最大の要素なのですね。これがなかったら耐える場所がないわけですよね。(それを)鍛える土壌がないですし。そういう意味で、戦後も「社会的共通資本」の宇沢弘文は、シカゴ大学にミルトン・フリードマンと同じような時期に行って、これはいかんと言って帰ってきました。

齋藤 帰ってきたのですよね。

―― あれはすごい話ですね。

齋藤 アメリカで一流のプロフェッサーですから、その立場を投げうって日本に帰ってきました。日本に危機感を感じたのではないでしょうか。

―― 危機感を感じたのですか。

齋藤 そうだと思います。

―― なるほど。このままではいかんと。

齋藤 そうですね。水俣だけではなくて、です。公害――四日市ぜんそくとか――そういうものもあって、『自動車の社会的費用』は負の外部性(経済活動が社会に及ぼすマイナスの影響)からアイデアを練ったのだと思います。

―― なるほど。

齋藤 玉野井芳郎とか、経済学者がけっこう議論をリードしましたね。

―― あの頃の経済学者は、けっこう国の経済政策について本気で議論していますね。こちらに小宮隆太郎がいて、こちらには宇沢弘文がいる。ある種、東大経済の黄金時代ですね。

齋藤 そうですね。多元的だったと思います。


●歴史的・哲学的な思考はけっこうアンビシャス(野心的)


―― 早稲田の政経(政治経済)学部(についてですが)、法学部全盛時代とか経済学部の時代に早稲田が「政経」としたのは、もともと哲学と歴史が必要なのだという意思がつくったときからあったのですか。

齋藤 どうでしょうか。政治と経済を結びつけたのは大隈重信の頃からなので、普通、政治というと法学部のほうに入ります。

―― そうですね。

齋藤 あえて経済と結びつけたというところは、大隈のアイデアもあったと思うのです(主導したのは小野梓たちです)。しかし、政治と経済両方あるけれど、それが有機的に結びついてきたかというと、なかなかそうとはいえないところがあります。

 (近年)ようやく自覚的にどういうところで結びつくことができるかと考えるようになってきました。(実証で結びつく面はもちろんありますが)哲学と、あとは歴史(も重要)ですね。

―― 歴史ですね。

齋藤 歴史的な思考ですね...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
独立と在野を支える中間団体(1)「中間団体」とは何か
なぜ中間団体が重要か…家族も企業も学校も自治会も政党も
片山杜秀
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
三つの建国――その歴史的背景から迫るアメリカの原点
中西輝政
米国派経済学の礎…ハミルトンとクレイ(1)ハミルトンの経済プログラム
フェデラリスト・ハミルトンの経済プログラム「4つの柱」
東秀敏

人気の講義ランキングTOP10
【入門】日本仏教の名僧・名著~明恵編(1)批判精神と『夢記』
法然の専修念仏を批判…明恵の「あるべきようは」とは?
賴住光子
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(5)AIを最も活用できるのは誰か
実はベテラン層こそAIを存分に活用できる…AI導入の生産性分析
宮本弘曉
編集部ラジオ2026(16)宮本弘曉先生:AI大格差
【10min解説】宮本弘曉先生「AI大格差」仕事と給料の未来
テンミニッツ・アカデミー編集部
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
ビジョン講座「直観と論理をつなぐ思考法」(1)「ビジョンドリブン」と創造性
妄想から始まる「ビジョンドリブン」で創造的な社会をつくる
佐宗邦威
イラン戦争と終末論(1)イラン戦争の戦略的背景と米国の政策
なぜイラン戦争がこのタイミングなのか?戦略的背景に迫る
東秀敏
「最高の睡眠」へ~知っておくべき睡眠常識(6)子どものための睡眠
「眠育」のすすめ~睡眠不足は子どもの脳の発達にも悪影響
西野精治
昭和の名将・樋口季一郎…キスカ・占守島編(4)「国のかたち」を守った男たち
全責任をかぶることを恐れず本義を貫く…樋口季一郎の決断と行動
門田隆将
ウェルビーイングを高めるDE&I(3)人的資本経営の核となるDE&I:前編
DE&Iとは何か?よくある誤解からポイントを理解する
青島未佳
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明