デモクラシーの基盤とは何か
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
大隈重信と福澤諭吉…実は多元性に富んでいた明治日本
デモクラシーの基盤とは何か(2)明治日本の惑溺と多元性
アメリカは民主主義の土壌が育まれていたが、日本はどうだったのだろうか。幕末の藩士たちはアメリカの建国の父たちに憧憬を抱いていた。そして、幕末から明治初期には雨後の筍のように、様々な政治結社も登場した。明治日本は一面において、実は多元性に富んだ社会でもあったのである。大隈重信と福沢諭吉の交流や、彼らの行き方考え方などをヒントに、明治日本の言論空間を分析する。(全3話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:10分30秒
収録日:2024年9月11日
追加日:2025年5月16日
≪全文≫

●明治初期に続々と出来上がった「言論空間」


―― 横井小楠もそうですし、横井小楠から聞いた坂本龍馬とか、西郷隆盛とか、みんな建国の父たちを非常に尊敬しますね。

齋藤 そうですね。

―― 伊藤博文にいたっては、岩倉具視が結局もう1回早く帰ってきてくれと言われて、死ぬ間際に伊藤が言っていた共和制を天皇制にして、すごく心配になるくらい、みんなアメリカの建国の父たちを英雄視していた。そこが面白いところですね。アメリカは自由な議論ができる空間をある一定期間やり続けたから、ああいう人たちができるわけですね。

齋藤 そうだと思います。そういう伝統とか、プラクティス、慣行がすでにある程度(政治文化に)蓄積されていたというところは重要なのではないでしょうか。

―― 重要なのですね。

齋藤 例えば、ロシアとかがどうなっているのかとか、日本はどうかとか、いろいろ考えるところがありますね。

―― たしかに、中国は今の習近平(政権)3期目に入って、皇帝政治に戻りましたけれど、きっとあれが中国の本来の形なのですね。自由な言論空間はそうはなかなか許されないと。ロシアも皇帝政治です。日本はアメリカほど鍛えられていないわけですね。

齋藤 どうなのでしょうね。丸山(真男)の議論ですけれど、幕末から明治初年です。明六社とか、いろいろなアソシエーションが雨後の筍のように現れました。

 それは何もないところに現れたわけではなくて、例えば昌平坂(学問所)の卒業生のネットワークであるとか、「風説留(ふうせつどめ)」というニュースをお互いに伝え合っていくようなネットワークとか、江戸後期からそういう知的な基盤とコミュニケーションのネットワークがある程度できていました。まさに開国を要求されたとき、内部的にも議論を開きました。そこで、これまで蓄積したネットワークを生かしながらいろいろな結社というか、言論の空間ができたということです。それを明治は潰してしまいました。

明治(時代)は、新聞条例や讒謗(ざんぼう)律とか、上からの統制のほうに入りましたね。あと、価値観としては儒教的な価値観で、横井小楠とも関係のあった元田永孚(ながざね)とか、わりと儒教国家のほうにいってしまいました。価値観において多元的ではなくて、一元化していきました。あのあたりに、その後の日本国家の弱さがあるかもしれません。

―― あのときに...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
高市早苗総理と松下政経塾(1)松下政経塾の人材輩出率の高さ
なぜ松下政経塾はケネディスクールよりも人材輩出率が高いのか
執行草舟
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
グローバル環境の変化と日本の課題(1)世界の貿易・投資の構造変化
トランプ大統領を止められるのは?グローバル環境の現在地
石黒憲彦

人気の講義ランキングTOP10
イラン戦争と終末論(3)トランプ・ネタニヤフの終末論的共生
私利私欲で世界を振り回す二人の指導者とイラン戦争の実態
東秀敏
昭和の名将・樋口季一郎…ユダヤ人救出編(4)人種差別とスパイ工作
人種差別への反対、ヴェノナ文書が明らかにしたスパイ工作
門田隆将
ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(1)ロシアの勢力圏構想とNATO拡大
「ハイブリッド戦争」の実像…ロシアが考えていることとは何か?
廣瀬陽子
ウェルビーイングを高めるDE&I(1)人と組織を取り巻く環境変化:前編
人材はコストではない!人的資本経営が注目されている背景
青島未佳
編集部ラジオ2026(13)心の「柔軟性」を高めるヒント
【10minでわかる】心の「柔軟性」を高めるヒント
テンミニッツ・アカデミー編集部
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(1)「生成AI」の画期性
「生成AI」実装の衝撃…人工知能の歴史と特長
渡辺宣彦
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将
「逆・タイムマシン経営論」で磨く経営センス(1)人口問題の本質
「逆・タイムマシン経営論」は本質を見抜くための方法論
楠木建
イラン戦争とトランプ大統領の戦争指導(1)米軍式戦略リーダーシップによる評価
イラン戦争…トランプ大統領の戦争指導のどこが問題なのか?
東秀敏