小澤開作と満洲事変・日中戦争
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
「万宝山事件」朝鮮人を迫害から救うべく決起し、満洲事変へ
第2話へ進む
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
小澤俊夫(小澤昔ばなし研究所所長/筑波大学名誉教授)
小澤開作は、彫刻家の小澤克己氏、口承文芸学者の小澤俊夫氏、指揮者の小澤征爾氏、俳優でエッセイストの小澤幹雄氏の四兄弟の父だが、実は満洲事変当時、満洲在住の日本人として「五族協和」の実現のために奮闘し、さらに日中戦争期には「日中友好」実現のためにすべてを懸けて活動した人物であった。小澤開作の行動と考えを見ていくと、昭和の日本人が何を考えていたのか、また、昭和史の真実とは何かが見えてくる。第1話は、山梨に生まれた小澤開作の「原点」を探る。「五族協和」への夢の原点には、皆で助け合わねば何もできないという「結」の考え方があった(全10話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13分33秒
収録日:2019年10月9日
追加日:2020年9月14日
≪全文≫

●小澤征爾の名前の由来は「板垣征四郎と石原莞爾」


―― 皆さま、こんにちは。本日は小澤俊夫先生に、小澤開作さんについてお話しいただく番組ということで進めてまいりたいと思います。小澤俊夫先生、どうぞよろしくお願いいたします。

小澤 どうぞよろしくお願いいたします。

―― 小澤開作さんというと、あまりご存じない方も多いかもしれないのですけれども。

小澤 ええ。もちろん。

―― (小澤開作さんは)小澤俊夫先生、それから(指揮者の)小澤征爾さんですね、それから(俳優でエッセイストの)小澤幹雄さんのお父上でいらっしゃって。それから、小澤征爾さんのお名前の由来でよく言われることがあると思うのですけれども。実は小澤征爾さんの「征爾」という名は、満洲事変のときの(関東軍高級参謀)板垣征四郎さんの「征」と、(関東軍作戦主任参謀)石原莞爾さんの「爾」、この2つの字を取って、征爾さんと名付けられたというエピソードが、よく指摘されますね。

小澤 そうなんです。僕もそう聞いてますよ。なんか親父はね、とても石原莞爾さんと板垣征四郎さんを尊敬していたし、波長が合ったみたいですね。とくに「民族協和」「五族協和」という思想についてはね。そういうことで、とても親しくしていただいたみたい。

 ある時、3人が会って、話をしていたのか、飲んでいたのか、なにか知りませんが、そのときに三男坊が生まれたという知らせが入ってね、その場で名前を付けたという話です。うちの父親が「征爾」と名前を付けさせてもらいたいと言ったら、板垣征四郎さんが、「いや、石原のほうが偉いんだから『爾征』としろ」と言ったと。「爾征」じゃ名前にならないんじゃないですかと言って、「征爾」になったという話を親父から聞きましたけどね(笑)。

―― そのエピソードに象徴されるように、ちょうど満洲事変のときに満洲にいらっしゃって、現地の日本人の若手のリーダーとして頑張られた。そして「五族協和」を夢見て、活躍された。その後、中国の北京に行かれて、今度は日中友好のために粉骨砕身、ご努力をされたという方でいらっしゃるということで。ここの経緯について今日はぜひお話をうかがえればと思っております。

 ちょうど実は、2019年が小澤開作さんの50回忌ということで、先日、山梨県でその会があって、私もそのときちょっとお邪魔をさせていただいたのですが。

小澤...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(1)「無任所大臣」が生まれた経緯
現代の「担当大臣」の是非は戦前の「無任所大臣」でわかる
片山杜秀
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
百姓からみた戦国大名~国家の本質(1)戦国時代の過酷な生存環境
戦国時代、民衆にとっての課題は生き延びること
黒田基樹
戦国合戦の真実(1)兵の動員はこうして行なわれた
戦国時代の兵の動員とは?…無視できない農民の事情
中村彰彦
戦国武将の経済学(1)織田信長の経済政策
織田信長の経済政策…楽市楽座だけではない資金源とは?
小和田哲男
豊臣政権に学ぶ「リーダーと補佐役」の関係(1)話し上手な天下人
織田信長と豊臣秀吉の関係…信長が評価した二つの才覚とは
小和田哲男

人気の講義ランキングTOP10
新しい循環文明への道(1)採掘文明から循環文明へ
2026年頭所感~循環文明の「三つの柱」…いよいよ実現へ
小宮山宏
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
逆境に対峙する哲学(6)分別からの超越
ネガティブ・ケイパビリティとは?信じて待つことの意味
津崎良典
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
MAGA内戦、DSAの台頭…過激化が完了した米国の現在地
東秀敏
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ
編集部ラジオ2025(33)2025年を振り返る
2025年のテンミニッツ・アカデミーを振り返る
テンミニッツ・アカデミー編集部
折口信夫が語った日本文化の核心(1)「まれびと」と日本の「おもてなし」
「まれびと」とは何か?折口信夫が考えた日本文化の根源
上野誠
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ