小澤開作と満洲事変・日中戦争
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飛行場建設、満洲国協和会…しかし、協和の理想は壊されて
小澤開作と満洲事変・日中戦争(3)満州建国での活躍と挫折
小澤俊夫(小澤昔ばなし研究所所長/筑波大学名誉教授)
遂に、満洲事変が勃発する。このとき小澤開作は、なんと自らの財産をなげうって、長春に飛行場を建設してみせるのだった。その後、鉄道を管轄する「東北交通委員会」で活動して若き中国人職員たちに満州建国の理想を熱く語りかけ、さらに同志たちとともに「満洲国協和会」を立ち上げ、「五族協和」の理想を実現すべく粉骨砕身の活動を展開する。だが、満洲事変後に日本から満洲にやって来た軍人たちや官僚たちは、その理想を共にできぬ人々であった。彼らと衝突した小澤開作は、はじき出されるように満洲を去る。(全10話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13分48秒
収録日:2019年10月9日
追加日:2020年9月28日
≪全文≫

●満洲事変勃発! 私財をなげうって飛行場建設に奔走


―― それで、実際に満洲事変が起きて。

小澤 ひどかったのは、お袋に言わせるとね、もう数日帰ってこなかったと。歯医者はほったらかしてね。それで、ある日、突然帰ってきた。そうしたら、もう、ものも言わずにタンスを開けて、中にあった金を全部持って、またものも言わずに出かけて行ってしまったというんですよね。何に使うのかと思ったら、後で聞いたら、それで飛行場を造ったというんですよ。ねえ、ひどい話ですよね(笑)。

―― それは満洲事変が起きた後の話ですね。

小澤 そうですね。

―― 満洲事変が起きて。あれはおそらく、軍から要請されるんでしょうね、「飛行場を造ってくれないか」と。

小澤 直接要請したのではないみたいですけどね、軍としては。(飛行場が)なくて困っていたという状態みたいね。「どうしようか」というような状態だったのではないですかね。そしたら、それを聞いて、親父は黙っていられなくて、自分の金を全部持っていって、それで鍬(くわ)だのなんだの道具を買って、若者を動員して、一晩で飛行場を造ったというんですよ(笑)。

―― すごいですよね。


●大豆を傷めないように――飛行場建設の秘話(小澤開作顕彰会 伊藤進氏)


―― 満洲事変が起きたときに、長春に飛行場をつくるという話になって、あのときに自分の全財産を持ち出して、手弁当で飛行場をつくってしまった話がありますね。

伊藤 あの話も、(奥様の)さくらさんのエッセイを読むと、お父さんが久しぶりに帰ってきて、何をするかと思ったら、金庫を持って行ってしまったと。その金で鍬とか鋤とか、いろいろなものを買って、みんなに配って、そしてあの広大な大豆畑を、大豆を傷めないようにして。もう収穫の時期に来ていたんですね。

―― 9月ですからね。

伊藤 それをいい加減にやると農民が気の毒だから、ちゃんと大豆を農民に渡せるように、ちゃんときれいに刈り取ってくれということで、やったんですよね。それを1日でやっちゃったんですから。

―― すごいですね。あれ、何人ぐらい動員したんでしょうかね。女学校とか、たくさん来たという話ですけど。

伊藤 そうですね。恐らく数百人以上ということでしょうね。1000人とか、そういうことではないと思うので。やはり数百人でやったんでしょうね。

―― でも、そのときに...

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