『「甘え」の構造』への誤解…実は甘えを許さない日本人? 『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト 追加日:2023/05/27 1971年に出版されてベストセラーとなった土居健郎氏の『「甘え」の構造』。初版の刊行以来、続編や増補版が編まれ、長く読み継がれている名著だが、そのメッセージには「甘え」に対する2つの誤解があるのではないかと與那覇氏は言う。... 「Thank you」か「I am sorry」か…日本人の癖とは? 『「甘え」の構造』と現代日本(2)日本人の自責意識と自由の限界 追加日:2023/06/03 感謝の言葉として「Thank you」ではなく「I am sorry」と言ってしまう日本人の話が、『「甘え」の構造』に出てくる。そこから著者・土居健郎氏は日本人の本質、「甘え」の背景に迫ろうとしたが、與那覇氏はその分析にコロナ禍の日本人... 『坊っちゃん』の借金問題から考える人間関係の基礎 『「甘え」の構造』と現代日本(3)人間の自立と『坊っちゃん』のエピソード 追加日:2023/06/10 「輔弼してくれる人が欲しい」という学生からの相談の話が、『「甘え」の構造』の中に出てくる。土居健郎氏はそこから天皇論と結びつけて日本人の特殊性という方向へ話を進めていくのだが、一方、自立という観点からみると、このエピ... 恩は返さなくても取り立てても駄目…山本七平と遠慮の意味 『「甘え」の構造』と現代日本(4)人間関係の三重構造と「遠慮」の世界 追加日:2023/06/17 お互いが今、何を考えているか。居心地の良い社会を築く上でそれを推し量ることができる状況をつくることが重要だが、それを可能にするのが「慣習」だという。そこで、与那覇氏は『「甘え」の構造』の後に発刊された山本七平氏の『日... カミュ『異邦人』を『他人』と訳すべきと問題提起した真意 『「甘え」の構造』と現代日本(5)カミュの思考実験と遠近法なしの社会 追加日:2023/06/24 フランスの作家カミュに『異邦人』という小説がある。土居健郎氏は、正しい訳題は『他人』だったのではないかという問題提起をしている。そこには、ある種一つの思考実験としてカミュが描き出した問題を通して、人間関係と甘えについ... 学生運動はなぜ暴走したのか?「加害と被害」意識の関係 『「甘え」の構造』と現代日本(6)日本人の被害的心理と社会運動の過激化 追加日:2023/07/01 『「甘え」の構造』が出版された1971年は、学生運動が盛んな時期だった。その中で、あさま山荘事件など過激化する社会運動の背景として深く関わっているのは、日本人が抱く被害的心理ではないか。その点について、本書の中で著者の土... 親ガチャと学生運動と桃太郎…葛藤なき家族のニヒリズム 『「甘え」の構造』と現代日本(7)桃太郎の鬼退治と「親ガチャ」 追加日:2023/07/08 1970年代当時、過激化する学生運動を「桃太郎の鬼退治」という側面で捉えた土居健郎氏の『「甘え」の構造』。なぜ学生運動が鬼退治に似ているのか。その理由として挙げられているのは、「家父長的」な親の権威と「反抗期」「思春期」... 小津安二郎映画の「節度ある甘え」…持続可能な甘えとは? 『「甘え」の構造』と現代日本(8)小津安二郎の映画と「節度ある甘え」 追加日:2023/07/15 『小津安二郎の芸術』(佐藤忠男著)という本が、『「甘え」の構造』と同じ1971年に出版されている。その本では、『「甘え」の構造』を引用しながら小津映画で描かれている「甘え」の美学について分析されているのだが、当時あったの...
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