『タテ社会の人間関係』と文明論
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ヒントは幕末期の処士横議!?…タテ社会の構造改革に向けて
『タテ社会の人間関係』と文明論(8)タテ社会の構造改革を議論する
タテ社会の問題をどう乗り越えていけばいいのか。この問題に関連して、平安時代の朝廷における「陣定」という貴族会議で、発言しやすいように身分に準じて発言の順番を変えたという話が取り上げられているが、そうした小手先のやり方で解決するレベルの話ではないだろう。ではどうすればいいのか。コロナ禍のリモートワーク、ディベート型教育、幕末期の処士横議などを話題に挙げながら、タテ社会の構造改革として新たな「ヨコ」の価値を見いだすという発想について議論して講義を締めくくる。(全8話中第8話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13分09秒
収録日:2024年5月27日
追加日:2024年9月26日
≪全文≫

●朝廷での貴族の会議にも表れていた日本的な上下関係


―― 実は最後に、私の問題意識としてお聞きしようと思っておりましたのが、タテ社会(縦割り社会)があるわけですけれど、これ(『タテ社会の人間関係』)をよく読んでいると、上の立場に立った人は、ある意味、先ほどちょっと問題提起させていただいたように、実はリーダーシップが少ない(ということについて)です。

 下の人たちは結構自由にやるところがあるけれど、その分、いろいろ調整が大変だったりとか、人間関係に苦しんだりといった、競争があったりして大変ですと。そういう構造なのだなということで、それが日本なのですと。

 実はこれを読んでいて思ったのは、建前はみんな平等なのですけれど、中に相当な上下関係がある社会ということです。例えば、大学の教授会の話とかもここに書いてあったりするわけですけれど、建前ではみんな「平等ですよ」と言うだけで、中にタテ社会があるような場合が一番大変だというような話を結構書いていて、批評することもできませんとか、いろんなことが書いてあるのです。けれど、中途半端な改革をするとそういうことになりはしないのかということです。

「皆さん、平等です」というところから、例えば「社内でも平等です」とやったところで、結局、一番きつい形のパワハラのような状況が生まれてしまわないだろうかとか、そのような気がしないこともないですけれど、この時代的な分析をどう生かすべきかというところで、最後に締めていただけるとありがたいと思いますけれど、そのあたりはどうでしょうか。

呉座 やはり小手先を変えればいいということではないというのはそうだと思いますが、例えば大学も要するに呼称が変わりましたね。助教授を准教授に、助手を助教に変えたというのは、それまでの講座制だと、助教授とか助手というのは、大学教授の子分という扱いになっているので、これは良くないと。

 助教授、助手も独立した研究者であって、研究者という立場においては大学教授と対等であるから、だから名称を変えましょうということで、准教授という名前になったり、助教という名前になったのですけれど、名前を変えればいいという問題でもないのではないかという、そういう問題もあるわけです。ですから、これはすごく難しいですね。

 今(2024年)、大河ドラマで『光る君へ』というのをやっていま...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
「なぜ人は部屋を片付けられないか」を行動分析学で考える
島宗理
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ(1)心理学研究と日本の幸福度
実は今、「幸せにも気をつける」べき時代になっている
前野隆司
学びとは何か、教養とは何か
教養の基本は「世界史」と「古典」
本村凌二
神話の「世界観」~日本と世界(1)踊りと物語
世界の神話の中で異彩を放つ日本神話の世界観
鎌田東二
「50歳からの勉強法」を学ぶ(1)大人の学びの心得三箇条
大人の学び・3つの心得=自由、世間が教科書、孤独を覚悟
童門冬二

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(8)10分解説!第二の人生の仕事革命
年金の「働き損」解消時代!第二の人生を充実させる方法とは
テンミニッツ・アカデミー編集部
『孫子』を読む:地形篇(3)逆命利君の教えと絶対的勝利の条件
逆命利君か従命病君か――漢の時代から伝わる重要な戦略論
田口佳史
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(5)SNS社会と「二宮尊徳的」時代の終り
「既読」への不安…SNS社会にみる日本社会の混乱の要因
與那覇潤
『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
出口治明
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
定年後の人生を設計する(1)定年後の不安と「黄金の15年」
不安な定年後を人生の「黄金の15年」に変えるポイント
楠木新
これからの社会・経済の構造変化(2)経済的利益と社会課題解決の両立へ
利益か社会課題解決か…かつての日本企業の美点を取り戻せ
柳川範之
印象派の誕生~8人の主要な芸術家
マネ、モネ、ルノワール…芸術家8人の関係と印象派の誕生
安井裕雄
新撰組と幕末日本の「真実」(8)戊辰戦争~明治期の新撰組の魂
受け継がれる魂…戊辰戦争での奮戦と自由民権運動の情熱
堀口茉純