内側から見たアメリカと日本
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ギャングの代わりに弁護士!? 壮絶なアメリカ労働史の変遷
内側から見たアメリカと日本(4)アメリカ労働史とトランプ支持層
労働経済を学んでいた島田氏は、ウィスコンシン大学留学中、労働者の教化運動に参加している。アメリカ産業史を学習する中、労働運動の実態を触れ、ウォルター・ルーサーとヘンリー・フォードの熾烈な闘いを知ったからだ。労働組合を敵視したフォードはギャングの手を借りることも辞さなかった。今回は、その後のトランプ支持層ともいえるグリーンベイの労働者たちに会ったエピソードも交えて、アメリカ労働史について語っていただいた。(全7話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツ・アカデミー論説主幹)
時間:10分47秒
収録日:2025年9月2日
追加日:2025年11月18日
カテゴリー:
≪全文≫

●古きよき産業草創の裏に隠された労働史


―― 先生はフルブライトで留学されたときに、ウィスコンシンで労働経済を選択されました。そこでまさに労働運動を目の当たりにされたわけですね。

島田 そうです、しています。

―― そこで労働者に混ざって、どんどん教えに行ったわけで、それはすごい体験ですね。

島田 ウィスコンシン大学は州立大学ですが、ミシガン湖のほとりのマディソンという学術都市にあります。そこにいたのですが、とてもリベラルな大学でした。ウィスコンシンというのは、いってみれば民主党がずっと勝っていた州で、トランプ氏の(大統領選挙の)ときに初めて負けた。(大学にも)そういう学風がある。つまり労働者や弱い人などを救わなければいけないと。

―― なるほど。

島田 私はドクターコースで研究している間、ずいぶん可愛がられていたのですが、助教授の下っ端のような扱いをされていました。真冬になると雪の多い土地柄で、「みんなで労働者を助けに行こう」と、5、6人の先生たちと一緒に車に乗って行ったものです。

 私が何回も行ったのはグリーンベイという街ですが、後で知ったところでは、グリーンベイ・パッカーズというアメリカでは有名なプロ・フットボールチームがあるのです。そこに労働組合が持っている大きな研修所のようなものがあって、夜中に出掛けていったわれわれは、彼らのためにいろいろコーチというか、ティーチングをやるわけです。

 なぜこういうことを始めたかについては、過去の原因や、(今日の話とは)全然別の意味でのアメリカの経営者層などの経緯を少し振り返る必要があると思います。

 アメリカの産業がどんどん発展したのには、例えばロックフェラーが石油事業を行ったとか、いろいろなケースがあります。中でもアメリカの製造業で最も偉大なのは、やはりUSスチールとヘンリー・フォードの自動車です。

 また、ゼネラル・モーターズが合併を重ねて大きな企業になりますが、「黄金時代」と呼ばれる頃があった。その黄金時代になる前の1920年~1930年ぐらいのとき(私は「草創期」と呼んでいます)が、いってみればアメリカの産業革命でした。その頃のUSスチールはカーネギーがやっているし、日本でいえば松下幸之助氏のようなポジションの人たちが産業をつくって、どんどん広げる動きがありました。

 ウィスコンシン大学に行って労働の...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
半導体から見る明日の世界(1)世界的な半導体不足と日本の可能性
なぜ世界の半導体不足は起きた?台湾TSMCと日本復活への鍵
島田晴雄
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
小原雅博
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(1)二人の思想家
モンテスキューとルソー…二人の思想家の共通の敵とは?
川出良枝
ハーディングとトランプ~100年前の米大統領選を読む(1)米国第一主義の台頭
1920年のアメリカファースト…ハーディング大統領の勝利
東秀敏
クライン『ショック・ドクトリン』の真実(1)ショック・ドクトリンとは何か
100分de名著!?『ショック・ドクトリン』驚愕の印象操作
柿埜真吾
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
アメリカの理念と本質とは?…まず「三つの建国」から原点に迫る
中西輝政

人気の講義ランキングTOP10
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
「満洲」から考える日本とアジア(8)日貨排斥と満洲事変の原因
なぜ満洲事変が起きたか…激烈な日本排斥と朝鮮人迫害、さらに一方的な条約無効化に直面した日本人の決断と失敗
宮脇淳子
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(1)ビジネスのヒントは歴史にあり
『失敗の本質』、中国古典…ビジネスのヒントを歴史に学ぶ
三谷宏治
編集部ラジオ2026(34)『オデュッセイア』の秘密と愉しみ
【10min解説】大ヒット映画『オデュッセイア』がもっと楽しくなる神話講義
テンミニッツ・アカデミー編集部
「アカデメイア」から考える学びの意義(1)学びを巡る3つの危機
「学びの危機」こそが現代社会と次世代への大きな危機
納富信留
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
経験学習を促すリーダーシップ(3)成功の再現性と教え上手の指導法
教え上手の指導法に学ぶ!成功の再現性を高める4ステップ
松尾睦
大人の学び~発展しつづける人生のために(1)「Unlearn(アンラーン)」とは何か
見方を変える!生き方を変える!そのためのアンラーン
為末大