●世界に広がるAI適用事例:ミツバチ、サーフィン、山火事分析など
渡辺 それでは続いて、AI適用事例ということで、皆様、日本の方は適用事例に非常に興味を持たれることが多いのです。
―― そうですね。
渡辺 いくつかその事例をお持ちしたので、ご紹介できればなと思います。
―― はい。
渡辺 こちらはいくつかロゴが並んでおりますけれど、全部に触れるとだいぶ時間がかかりそうなので、いくつかピックアップしてお話ししようと思います。
左上にあるこれは、「BEEODIVERSIY」というのでしょうか。ミツバチの写真がここに出ているのですけれど、ベルギーにあるスタートアップでして、極めて面白いことをやっていまして、ミツバチが取って集めてくる花粉の分析をAIでします。それで、その土地の農薬の使われ具合であるとか、汚染物質のレベルを評価するということをやって、そのデータを自然資源に関する企業であるとか、それからその自治体に提供するということで、汚染源に対処するということができるようなライフサイクルというのでしょうか。そういったようなものを作ろうとしています。スタートアップだから企業といっていいと思うのですけれど、そういうことをやっている人たちです。
次です。「USA SURFING」と書いてあるのですけれど、サーフィンをやっている男女の写真なので、まさにサーフィンです。アメリカのサーフィン団体ですけれど、こちらも画像の分析をやっているのですが、サーフィンの選手が実際にサーフィンをやっているビデオをAIでもって分析して、技術を向上させるためのアドバイスをするということもあるのです。サーフィンは怪我が多く非常に危険なスポーツだそうなので、そのサーフィン団体として選手が怪我することをなくすようなアドバイスをやっているのだそうです。
それから右側のWPPです。これはイギリスに本拠地を持つ世界的な、いわゆる広告代理店だそうです。前回のシリーズでも、クリエイティブな部分にどれぐらいAIを使いますかといったような議論をさせていただいたのを覚えているのですけれど、まさにこのWPPは、その部分にAIを積極的に活用するということをやって効果を出している企業だそうです。
それから真ん中の段に進ませていただいて、ピックア...