「50歳からの勉強法」を学ぶ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
時間の中身を「濃く」する最良の方法は「同時進行」である
「50歳からの勉強法」を学ぶ(6)時間の使い方
よく「時間がない」「忙しい」という人がいるが、江戸時代の蘭学者・佐藤一斎もいうように時間は自分でつくりだす、一種の生産物だと童門冬二氏は説く。時間のある・なしより、やる気のある・なしのほうが問題である。やる気さえあれば、時間はつくりだせるからだ。今まで培ってきたもの、排除すべきものを見極めながら同時進行で学んでいく。すると、さまざまな知識が相乗効果を起こす。これが人生後半の学びを高める楽しさになる。(全6話中第6話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:9分40秒
収録日:2020年1月9日
追加日:2020年6月18日
カテゴリー:
≪全文≫

●やる気さえあれば、時間はつくりだせる


―― 最後に、時間の使い方ですね。時間術に関する本は書店に行くと山ほど出ていて、皆さんにとって悩みの深きテーマだと思うんですが、これも先生は非常に独特のお考えをお書きになっていますので、いくつかご紹介します。

「時間だけを基準に自分の人生を規定したくない。それよりも自分の中に息づいている生命のリズム、すなわち天の理に従いたい」。

 この言葉はちょっと難しげな形で書いていますけれども、この本では実例とともにお書きいただいています。時間、何時が締め切りとか、何時だとか、時計の針だけに縛られないというお考えですね。

童門 よく「時間がない」とか、「忙しくてしょうがねえ」という人がいますけどね、佐藤一斎という江戸時代の学者が「重職の心得」といって、こんなことを言っているんですよ。重職というのは管理職ですけど、「忙しい、忙しい」と言うなと。それは決して職場に対して、部下に対してもいい影響を与えないし、逆に「一体あの人何をしてそんなに忙しいんだ」と思われるようなことがあるんだと。

 だから、忙しいというのはどう言ったらいいのか、時間があるとかないとかいうことを言うけれど、それはそうではなくて時間というのは自分でつくりだすものなんだ。あれは一種の生産物であると。だから、やる気さえあれば、必ず時間も副産物として自然に生まれてくるものなんだ。

 だから、時間が無い、忙しいというのは、「やる気がない」ということなんです。やる気さえあればそれがモチベーション、動機になって、それに必要な時間も自然に生まれて、ついてくるもんだぞ、と。そんな意味のことを言っているんですけどね。

 だから、その作る工夫、知恵、努力。これがなければ、やっぱり時間というのはないんですよ。


●時間は「ある・ない」ではなく、「そのことをやる気があるか、ないか」


―― これは、まさに先生のご本の中にもそのお言葉があります。

「『時間がない』という人がいるが、それは怠け心がいわせている言い訳にすぎないことが大半。たいていの『時間がない』は『時間をつくる気がない』と同義。時間は『ある・ない』ではなく、『そのことをやる気があるか、ないか』のこと」

―― もう一つあります。

「やる必要のあることは、やる気なんかに相談せず、やる気の生じるのを待つこともなく、さっ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
死と宗教~教養としての「死の講義」(1)「自分が死ぬ」ということ
世界の宗教は死をどう考えるか…科学では死はわからない
橋爪大三郎
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
世界神話の中の古事記・日本書紀(1)人間の位置づけ
世界神話と日本神話の違いの特徴は「人間の格づけ」にある
鎌田東二
法隆寺は聖徳太子と共にあり(1)無条件の「和」の精神
聖徳太子が提唱した「和」と中国の「和」の大きな違いとは
大野玄妙
老荘思想に学ぶ(1)力のメカニズム
老荘思想は今の時代に人類の指針となる
田口佳史

人気の講義ランキングTOP10
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(5)『秘蔵宝鑰』が示す非二元論的世界
雄大で雄渾な生命の全体像…その中で点滅する個々の生命
鎌田東二
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
島田晴雄
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
中村彰彦
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――認知行動療法とポジティブ・ルーティーン
西野精治
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
古代中国の「日常史」(1)日常史研究とは何か
『古代中国の24時間』英雄だけでなく無名の民に注目!
柿沼陽平
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(7)不動産暴落と企業倒産の内実
不動産暴落、大企業倒産危機…中国経済の苦境の実態とは?
垂秀夫
編集部ラジオ2025(29)歴史作家の舞台裏を学べる
歴史作家・中村彰彦先生に学ぶ歴史の探り方、活かし方
テンミニッツ・アカデミー編集部
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ