「50歳からの勉強法」を学ぶ
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「心の鏡をきれいに保つ」ことがなぜ記憶力につながるのか
「50歳からの勉強法」を学ぶ(5)記憶力を鍛えるために
記憶力を鍛えるには「忘れっぱなしにしない」ことが大切だと、童門冬二氏は言う。また、中江藤樹の言葉や孔子の「恕」を例に、「心の鏡をきれいに保つ」ことも記憶力を鍛えるには欠かせないと説く。きれいに磨いた心の鏡には、記憶の像も鮮明に長くとどまるからであり、それはまた、他者の心の痛みを心の鏡に映す努力を怠らないことにも通じる。(全6話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:6分15秒
収録日:2020年1月9日
追加日:2020年6月11日
カテゴリー:
≪全文≫

●記憶力を鍛えるコツは「忘れっぱなしにしない」こと


―― また記憶力というのが、ある程度の年代に立つと非常に気になってくるものでございますけれども、記憶力の部分でも、いろいろお書きになっています。

 例えば一つは「忘れっぱなしにしない。(「あれ、誰だったっけなあ」と思って)「途中で思い出したときでも、(それで済ますのではなく、)あとで資料を見直すなどして確認を忘れない」ということです。やはりそういうことを積み重ねるからこそ、記憶が衰えないということですね。

童門 はい。僕はものを書く他に講演を頼まれることがあるんですよね。そのときにやっぱり年のせいだと思いますけれども、固有名詞を忘れることがあります。地名、人名ね。そのときには、そのことを正直に吐露します。「もう92(歳)ですから。90(歳)なんかになりたくないですねえ。今、ここでつまずいたのは、例に出した人の名前を忘れちゃったんですよ。でも、これはこの講演が終わるまでに必ず思い出して、その作業を今、脳が一方でやっていますから、ちょっと今は見逃してください」という感じで。

 ただ、そのままでも終わってしまう場合がある。そのときには謝ります。「お約束したことがついに思い出せませんでした。帰りの電車の中で思い出すか、飛行機の中で思い出すかしたら、主催者の方に連絡して黒板などに書いてもらうようにしますから、とんずらをお許しください」と言ってね。それを忘れっぱなしにしてしまうと、それが癖になって、どんどん、どんどん、しまいには「あんた誰?」になってしまうわけですよ。

―― 癖になってしまうんですか。

童門 癖になってしまう。忘れてもいいや、という感じに。世間にはそういう許容力があるから、もう忘れたことは忘れっぱなしにしてしまえと。そうすると自分の宝が一つ消えてしまうんですよ。せっかく培ったものがね。だから、一番冒頭で言った、自分を大事にするということにつながりますが、いわゆる自分が持っている記憶も一つの資源ですからね。もったいない。

―― 忘れっぱなしというのはもったいないということですね。確かにそこで覚えたら、もう1回ガチッと入ってくるというところですね。

童門 そうです。


●中江藤樹の言葉「心の鏡をきれいに保つ」に学ぶ


―― もう一つ。これはなかなか一般の人が思いつかないというか、先生が中江藤樹の言葉だ...

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