「50歳からの勉強法」を学ぶ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
「心の鏡をきれいに保つ」ことがなぜ記憶力につながるのか
「50歳からの勉強法」を学ぶ(5)記憶力を鍛えるために
記憶力を鍛えるには「忘れっぱなしにしない」ことが大切だと、童門冬二氏は言う。また、中江藤樹の言葉や孔子の「恕」を例に、「心の鏡をきれいに保つ」ことも記憶力を鍛えるには欠かせないと説く。きれいに磨いた心の鏡には、記憶の像も鮮明に長くとどまるからであり、それはまた、他者の心の痛みを心の鏡に映す努力を怠らないことにも通じる。(全6話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:6分15秒
収録日:2020年1月9日
追加日:2020年6月11日
カテゴリー:
≪全文≫

●記憶力を鍛えるコツは「忘れっぱなしにしない」こと


―― また記憶力というのが、ある程度の年代に立つと非常に気になってくるものでございますけれども、記憶力の部分でも、いろいろお書きになっています。

 例えば一つは「忘れっぱなしにしない。(「あれ、誰だったっけなあ」と思って)「途中で思い出したときでも、(それで済ますのではなく、)あとで資料を見直すなどして確認を忘れない」ということです。やはりそういうことを積み重ねるからこそ、記憶が衰えないということですね。

童門 はい。僕はものを書く他に講演を頼まれることがあるんですよね。そのときにやっぱり年のせいだと思いますけれども、固有名詞を忘れることがあります。地名、人名ね。そのときには、そのことを正直に吐露します。「もう92(歳)ですから。90(歳)なんかになりたくないですねえ。今、ここでつまずいたのは、例に出した人の名前を忘れちゃったんですよ。でも、これはこの講演が終わるまでに必ず思い出して、その作業を今、脳が一方でやっていますから、ちょっと今は見逃してください」という感じで。

 ただ、そのままでも終わってしまう場合がある。そのときには謝ります。「お約束したことがついに思い出せませんでした。帰りの電車の中で思い出すか、飛行機の中で思い出すかしたら、主催者の方に連絡して黒板などに書いてもらうようにしますから、とんずらをお許しください」と言ってね。それを忘れっぱなしにしてしまうと、それが癖になって、どんどん、どんどん、しまいには「あんた誰?」になってしまうわけですよ。

―― 癖になってしまうんですか。

童門 癖になってしまう。忘れてもいいや、という感じに。世間にはそういう許容力があるから、もう忘れたことは忘れっぱなしにしてしまえと。そうすると自分の宝が一つ消えてしまうんですよ。せっかく培ったものがね。だから、一番冒頭で言った、自分を大事にするということにつながりますが、いわゆる自分が持っている記憶も一つの資源ですからね。もったいない。

―― 忘れっぱなしというのはもったいないということですね。確かにそこで覚えたら、もう1回ガチッと入ってくるというところですね。

童門 そうです。


●中江藤樹の言葉「心の鏡をきれいに保つ」に学ぶ


―― もう一つ。これはなかなか一般の人が思いつかないというか、先生が中江藤樹の言葉だ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
「50歳からの勉強法」を学ぶ(1)大人の学びの心得三箇条
大人の学び・3つの心得=自由、世間が教科書、孤独を覚悟
童門冬二
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
法隆寺は聖徳太子と共にあり(1)無条件の「和」の精神
聖徳太子が提唱した「和」と中国の「和」の大きな違いとは
大野玄妙
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
西洋哲学史の10人~哲学入門(1)ソクラテス 最初の哲学者
ソクラテス:「フィロソフィア」の意味を問う最初の哲学者
貫成人
世界神話の中の古事記・日本書紀(1)人間の位置づけ
世界神話と日本神話の違いの特徴は「人間の格づけ」にある
鎌田東二

人気の講義ランキングTOP10
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
歴史の探り方、活かし方(5)史実・史料分析:秀吉と秀次編〈下〉
『武功夜話』は偽書か?…疑われた理由と執筆動機の評価
中村彰彦
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
島田晴雄
編集部ラジオ2025(29)歴史作家の舞台裏を学べる
歴史作家・中村彰彦先生に学ぶ歴史の探り方、活かし方
テンミニッツ・アカデミー編集部
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
いま夏目漱石の前期三部作を読む(1)夏目漱石を読み直す意味
メンタルが苦しくなったら?…今、夏目漱石を読み直す意味
與那覇潤
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――認知行動療法とポジティブ・ルーティーン
西野精治