いま求められる「教養」とは
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
隠れている好奇心をあぶり出す癖をつけるのが教養の第一歩
いま求められる「教養」とは(2)教養と好奇心
教養を身に付けるには、「正解のない問いを考えて答えを見つけていく」こととともに、「相手の立場になってものを考える」ことが重要だと第1話で話された柳川範之氏。そこで大事なのは好奇心だが、「みんな、好奇心の芽を摘まれていっているんじゃないか」という。ではどうすればいいのか。(全4話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:12分36秒
収録日:2019年7月10日
追加日:2019年9月16日
カテゴリー:
≪全文≫

●コミュニケーション能力を養う「好奇心」


―― 多分野の人たちと付き合って、それぞれ持っている正解が違う、と。そうすると、好奇心が強い、という形のところと、やっぱりコミュニケーション能力というか、人間力を含めて、コミュニケーション能力って決定的に重要になってきますよね。

柳川 そうですね。今も学生も含めて、あるいはいろいろ世の中で活躍している人を見ると、「コミュニケーション能力が高い人」が、活躍しているケースがすごく多い。やっぱり人間と人間の、「お互い相手が何を考えているのか」、「どういうふうに思っているのか」、ということをしっかり相互に理解し合える能力を持っているというのがとても重要な資質の一つになってきているのかな、と思います。

―― 好奇心があって、知らない話を教えてくれる人に対して、「共感する力」だったり、「さらに掘り下げたい」という、東洋思想でいう、根源力みたいな、その部分をどうやって組み立てるか、ということですかね。

柳川 そうですね。一つはおっしゃるように好奇心がないと、「多分野の話を聞こう」という気にならないので、そこはしっかり好奇心を持ってもらうことが大事だと思います。

 でも、思うんですけど、好奇心って生まれたときは誰でもすごく持っているわけですよね。生まれたての子どもは、「何で」「どうして」とすぐ聞くわけじゃないですか。なので、特殊な能力ではなくて、みんなに備わっているすごく優れた能力だと思うんですよ。

 ところが、それがだんだん大きくなって、いちいち「なぜ」と聞いていると、「そんなことを考えずに覚えろ」と言われたり、「正解だけを理解すればいいんだ」ということになる。好奇心をあまり持たないように、社会だったり教育だったりがそういう形になってきているので、みんな、好奇心の芽を摘まれていっているんじゃないかと思うんですよね。


●「易しいものから順に」がもたらした弊害と好奇心


―― 例えば、大学の入試、特に東大の入試とか見ていても、結構やさしいものから順番に解いていきますよね。難しい問題は後回しにする。あの構図が今の日本に深く残ってしまった。あれってやっぱり中学受験くらいから始まっていて、まずは点を取るために、とりあえず「やさしい問題を解いて、それで6、7割固めて、難しい問題はあとで考える」という、この部分ってかなり弊害ですよね...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会
古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著
渡部玄一
法隆寺は聖徳太子と共にあり(1)無条件の「和」の精神
聖徳太子が提唱した「和」と中国の「和」の大きな違いとは
大野玄妙
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
キリスト教とは何か~愛と赦しといのち(1)「イエス」とは一体誰なのか
「イエス・キリスト」という名前の本当の意味は?
竹内修一
「50歳からの勉強法」を学ぶ(1)大人の学びの心得三箇条
大人の学び・3つの心得=自由、世間が教科書、孤独を覚悟
童門冬二
楽観は強い意志であり、悲観は人間の本性である
これからの時代をつくるのは、間違いなく「楽観主義」な人
小宮山宏

人気の講義ランキングTOP10
熟睡できる環境・習慣とは(2)酒、コーヒー、ブルーライトは悪者か
ブルーライトは悪者か?近年分かった「第3の眼」との関係
西野精治
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
歴史の探り方、活かし方(6)江戸時代の藩校レベルを分析
史料読解法…江戸時代の「全国の藩校ランキング」を探る
中村彰彦
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
編集部ラジオ2025(29)歴史作家の舞台裏を学べる
歴史作家・中村彰彦先生に学ぶ歴史の探り方、活かし方
テンミニッツ・アカデミー編集部
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
島田晴雄
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ