編集長が語る!講義の見どころ
激動の時代に「キャリア転換」で人生を成功させる方法(テンミニッツTVメルマガ)
2021/02/05
いつもありがとうございます。テンミニッツTVの川上です。
時代の流れがどんどん速くなり、状況も大きく変化していきます。働き方や人生設計もこれまでとはまったく違うものが要求されるようになりました。
戦後の日本では、終身雇用で、会社や官公庁が敷いたレールをまっすぐに走れば、それでOKという状況も数多くありました。しかし、それは「今は昔」の話です。そもそも就職した勤め先が、定年まで存続しているかどうかすら危ぶまれるのが、昨今のご時世です。
このようなときだからこそ、「自分自身で、自分の人生の手綱を握ることが重要」――そう柳川範之先生(東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授)と為末大さん(元陸上選手)は強調されます。では、どうすればよいのか?
本日は、その点について、ご両者に縦横無尽に語りあっていただいた講義を紹介いたします。まさに、現代を生きるのに必須の考え方が満載です。現在、働いていらっしゃる方はもちろん、すでに第二の人生に入られている方も、ぜひご覧ください。場合によっては、現在、第一線で働いていらっしゃるご家族や知人の方に、この講義を贈られても喜ばれるのではないでしょうか?(講義の贈り方<※>については、のちほど紹介します)
◆柳川範之×為末大:キャリア転換で人生を成功させる方法(全7話)
(1)2つの大きな潮流
なぜ40歳でキャリアについて一度考え直す必要があるのか
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3758&referer=push_mm_rcm1
変化が激しく、しかも「人生100年」といわれる時代に、「自分自身で、自分の人生の手綱を握る」ためには、どうすればいいのか?
ここで、大いに参考にすべきが「アスリートの人生」です。なぜならアスリートは、体力的な問題もあって、これまでも40歳を前に引退することが多かったからです。世界で活躍してきたようなアスリートたちは、第二の人生をどう切り拓いていったのか。
ここで柳川先生が、重要な指摘をされます。例えば引退間際になってから、「慌ててセカンドキャリアを考えるので間に合うかといえば、残念ながらそうではない。人生の節目節目で自分のキャリアを見直して、新しい能力を身につけることが求められるようになった」というのです。
これに対して、為末さんが、スポーツの世界での練習法やコーチングなどから、貴重な示唆に富んだエピソードをお話しくださいます。企業や学校にコーチも選手も所属する「終身雇用」的な日本流のやり方と、目的に応じてコーチをどんどん変えていくアメリカ流のやり方の違い。また、世代によるコーチングの変化。さらに「道を究める」日本的な発想の良い点と悪い点……。まさにこれからの人生のあり方を考えるうえでのヒント満載です。
ひと言でいえば、自分が伸びるために、「誰か任せ」ではなく、「自分自身でどう考えるか」が重要になります。しかし、適材適所で働くといっても、なかなか適材適所がどこかはわかるものではありません。本人もわからないし、会社側もわからない。
しかも、いまの日本では、とかく若いうちは、会社の都合のよい部署に配属され、40代後半くらいになると急に「キャリアは自分で築くものだ。君たち、自分で考えてくれ」などといわれて放り出されてしまいます。
そのときに必要不可欠になるのが、「自分は何ができるか」を説明できる能力です。これまでの日本企業では、若いうちから同じ会社でずっと人生を過ごすことが多かったので、暗黙のうちに「社風」「社内ルール」などの「共通言語」が形づくられ、「お互いに何もいわなくても、わかる」ことも多くありました。それはそれで、中にいてルールがわかった人からすれば「ラク」な話ですが、しかし、これからはそのようなことはどんどん通用しなくなります。
もはや、「○○会社で営業をやっていました」「経理をやっていました」では、通用しない。それはたとえば、野球のルールをまったく知らない人に、「セカンドを守備して、打順が6番」だった自分の能力をどう説明できるかというのと同じことだ――ご両者が語るこの話は、とても身につまされます。為末さんは、「自分の競技なり仕事と関係のない友人をどれだけ持っているかが重要になる」とおっしゃいますが、まったくその通りでしょう。
さらにいえば、「第一のキャリアで築き上げてきたプライドとどう向き合うのか」も、重要な問題です。前のキャリアでは、あれだけバリバリやっていて、有能感もあったのに、新しいフィールドでは勝手が違って、できなくなってしまう……。それは誰しもあることでしょう。その状態を、どのように受け入れていくのか。このことについて、柳川先生、為末さんの語る知恵は、とても興味深いものです。
為末さんは、「私個人の例でいえば、『自分は社会の中で何役なのだろうか』ということをすごく考えた」とおっしゃいます。一方、柳川先生は、「世の中、不確実なことがいっぱいある。霧の中を走っているようなものだが、少し走ってみたら、もうちょっと先の様子が見えてくるので、絶えず方向を調整しながら、キャリアを重ねていく姿勢が一番大事だ」とおっしゃいます。
それぞれ、どのようなことか、ぜひ講義本編をご覧ください。生き方の常識を変えるインパクトがある講義です。
(※どうしたら講義を贈れるか?)
なお、本講義をどなたかに贈る際には、講義動画のすぐ下にある「この講義シリーズを贈る」というボタンを押してみてください。進んだ先に書いてあるご利用上の注意をお読みいただいたうえで、「ギフトURLを発行する」のボタンを押していただき、そのURLをメールなどで送っていただければ、相手の方がそのシリーズにかぎって無料でご覧いただくことができます(ご不明な点がございましたら、お問い合わせ先よりユーザーサポートにご一報くださいませ)。
(※アドレス再掲)
◆柳川範之×為末大:キャリア転換で人生を成功させる方法(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3758&referer=push_mm_rcm2
----------------------------------------
今週の「エピソードで読む○○」Vol.23
----------------------------------------
今回の○○は、オーストリア出身の天才作曲家として知られる「モーツァルト」です。
もちろんモーツァルトも、ハプスブルクの宮廷音楽家としても契約していたわけですが、もう昔のハイドンやバッハやヘンデルの時代のように、そこにさえ契約しておけば食べられるというような時代ではなくなっていました。
―― 厳しいですね。
仕事はちょっとしか来ないし、「お抱え」といっても、結構名誉職的なことでした。もちろん王族の音楽のお相手をするとか、そういう仕事はあっても、それだけで食べられることはありません。だから、たくさんやりながら、今でいうフリーランスのアーティストの生き方の原型のようなものができてきます。その端境期に後半生を置いたのがハイドンであり、全人生=端境期みたいな人がモーツァルトということになるわけです。
モーツァルトの生きた時代は「就職氷河期」
片山杜秀(慶應義塾大学法学部教授/音楽評論家)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3024&referer=push_mm_episode
----------------------------------------
レッツトライ! 10秒クイズ
----------------------------------------
「医療・健康(アンチエイジング)」ジャンルのクイズです。
腸内細菌によって生成される「〇〇〇〇〇」は、アンチエイジングに強力に働くということで注目されています。
さて〇〇〇〇〇には何が入るでしょうか?
答えは以下にてご確認ください
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=1400&referer=push_mm_quiz
----------------------------------------
編集後記
----------------------------------------
編集部の加藤です。今回のメルマガ、いかがでしたか。
ところで現在、橋爪大三郎先生(社会学者/東京工業大学名誉教授/大学院大学至善館教授)のシリーズ講義「マルクス入門と資本主義の未来」(全10話)が第7話まで配信中ですが、最近マルクスや『資本論』についての関心が高まっていると感じています。
先月(1月)のNHKの番組「100分de名著」では『資本論』が取り上げられましたし、その番組のなかで解説をされた斎藤幸平氏(大阪市立大学経済学部准教授)の著書『人新世の「資本論」』(集英社新書) もかなり注目を集めています。その他、関連書籍も近年増えているようです。
橋爪先生はシリーズ講義第6話「技術革新とグローバル化の影響」のなかで、こんなことを述べています。
「したがって、マルクス主義が正しいから学ぶという態度ではなく、マルクス主義は現実を分析するための大きな参考となる、だから学ぶんだという態度が肝要です。このような態度で、およそ150年前にマルクスが必死の思いで遺した知的遺産を、今読み返してみることが良いのではないでしょうか」
マルクス入門と資本主義の未来(6)技術革新とグローバル化の影響
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3816&referer=push_mm_edt
ということで、マルクスやマルクス主義、そして『資本論』が私たちの未来に対してどんな手がかりを示してくれるのか、大いに気になるところですが、特にマルクスは初めてという方が『資本論』そのものをイチから読むのはかなり大変かもしれません。
そこで、まずは今回紹介しました橋爪先生のシリーズ講義「マルクス入門と資本主義の未来」を第1話からご視聴いただければと思います。
マルクスを理解するための4つの重要ポイント
マルクス入門と資本主義の未来(1)マルクスとはどんな人物なのか
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3811&referer=push_mm_edt
人気の講義ランキングTOP10
「ブッダに帰れ」――禅とは己事究明の道
藤田一照