編集長が語る!講義の見どころ
なぜ相手に伝わらないか?…「重要思考」で考える/三谷宏治先生【テンミニッツ・アカデミー】
2026/10/26
いつもありがとうございます。テンミニッツ・アカデミー編集長の川上達史です。
「自分の考えが、なかなか相手に伝わらない」「会社でも、あるいは家庭でも、何かを決めようというときに、うまくいかない」……。日々のなかで、そのような「壁」にぶつかることも多いものです。
なぜ、うまくいかないのでしょうか。どうすれば、うまくいくのでしょうか。
本日は、その点について、大きなヒントとなる三谷宏治先生(KIT〈金沢工業大学〉虎ノ門大学院教授)の講義を紹介します。
三谷先生は、『一瞬で大切なことを伝える技術』(知的生きかた文庫)という書籍を発刊しておられます。この本で三谷先生は、「伝える技術」として次の4ステップを挙げておられます。
「言いたいことをはっきりさせる」
「言いたいことを相手に伝える」
「相手の言いたいことを理解する」
「相手とちゃんと話し合う」
さて、それぞれの勘所は、どこにあるのでしょうか。
◆三谷宏治先生:「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(全4話)
(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5230&referer=push_mm_rcm1
三谷先生はまず、「伝わらないのは、ちゃんと考えていないからだ」とおっしゃいます。ちゃんと考えれば、自動的に伝わりやすくなるのだと。
しかし、それで終わりではありません。最終的な目標は、ちゃんと会話し議論できることです。
とすると、相手のことを「傾聴=アクティブ・リスニング」する必要があります。相手に上手に質問をして、考えを引き出していかなければいけません。
これらのポイントになるものこそ、「重要思考」だと三谷先生はおっしゃいます。
「重要思考」とは何か。
三谷先生は、大切なのは「重み×差」。そして「DMU(Decision Making Unit=意思決定体)」だとおっしゃいます。
まずは「重み」です。
世の中の多くの議論では、「他に比べて、こんなにすごい」ということが述べられます。しかし、それは「重要なこと」なのでしょうか。もし重要度が低くて「ゼロ」だったとしたら、どんなに「差」を述べても、両者をかけると「ゼロ」になってしまいます。
三谷先生が挙げてくださる「2011年夏の家庭での節電」の例はとてもわかりやすいものです。
原子力発電所が止まったために、夏に15%の節電をしなければならなくなった。では、次の節電策のうち、どれか1つを選ぶ場合としたらどうするか、いうものです。
1:照明をすべてLEDに取り換える(▲85%)
2:エアコンを新品に買い替える(▲20%)
3:エアコンの設定温度を28度にする(▲30%)
4:冷蔵庫を新品に買い換える(▲60%)
5:テレビを見る時間を半分にする(▲50%)
項目の後ろに書かれているパーセンテージは、たとえば1番であれば、白熱灯からLEDにすると、それだけの節電になるということです。
三谷先生が注目するのは、このパーセンテージが「ダイジなこと」を示していないことです。三谷先生は次のようにおっしゃいます。
「本当にダイジなのは、夏のいちばん暑いときの数字だ。夏の14時に、どれがどのくらい使われているのか。実はエアコンが全体の電力使用量の53%を占めている。一方、照明・テレビは5%にすぎない。とすると……」
このお話は、ぜひ講義本編をご覧ください。三谷先生のおっしゃる「重要思考」の考え方がとてもよくわかるようになります。
もう一方の「DMU=意思決定体」とは、そのものズバリ、誰が決定しているかということです。
例として挙げてくださるのは高級紳士服店での例です。男性が奥さんや娘さんと来店する場合、どれがいいかを決めるのは男性ではなく女性陣だった……。
つまり、「意思決定をする人にとって、ダイジなことは何か」。それを絞り込むのです。
この講義第1話を視聴すると、頭のなかがとても整理されてきます。
第2話では、女子高で行なわれた「ほめる練習」の例が語られます。これは、「ほめるも叱るもDMUは相手。であれば、まずは相手から聴くことが必須」ということを理解するために行なわれたものです。
ほめるにしても、叱るにしても、相手の心が動かないことには意味がありません。相手の心を動かすほどのインパクトを与えるためには、相手が考えていることをよく聴くことが必要になるのです。
この演習は、相手の「ジマンの一品」をほめるというものです。ほめるためには、相手の「こだわり」を深く聴かなければいけない。つまり、相手のいちばんのこだわりを深掘りするのです。さて、その結果は……。
それはぜひ、講義本編をご覧ください。
第3話で語られるのは「決め方」です。まず三谷先生は、世の中でいわれる「ほうれんそう=報告・連絡・相談」は正しいかと問題提起されます。
たとえば部下や子どもが「報連相」をする場合、上司や親は「アドバイス」という名の「答え」を示してしまっていないか。それでは部下や子どもは、自分で考えずに「相談」することで済まそうとするようになってしまわないか。
ここで教えてくださるのが、飛行機が墜落した状況からのサバイバルを考えてみる演習です。ここでも「ダイジなことから考えて決めていく」考え方と話し合い方が重要になってきます。
そして、この流れを受けて第4話では、部下や子どもを「放牧型共育」していく方法論が語られます。親と上司に求められるのは「我慢」だというのですが……。
ここでは「子どもへのおこづかい」を例に説明がなされます。これも、まことに興味深い方法論です。
文字通り「重要なこと」が、よく見えてくる講義です。自分の凝り固まった考えを解きほぐし、問題解決の糸口を示してくれる、まことに有用な講義です。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
◆三谷宏治先生:「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5230&referer=push_mm_rcm2
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