編集長が語る!講義の見どころ
子育てで本当に大切なこととは?(特集&黒川伊保子先生)【テンミニッツTV】
2021/09/17
いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上です。
つくづく、子育ては難しいものです。様々な壁に直面されたことのある方も多いはずです。しかし、子育てほど大切な営みもありません。子供といかに向きあうべきか。子供とどう接するべきか。子供に何を伝えるべきか……。それらについて、ぜひ話題の専門家の意見を学んでみてはいかがでしょうか。
今回は、ベストセラーを発刊されている専門の先生方を中心に、子育てにまつわる様々なことについて語っていただいた講座を集めて特集を組んでみました。現在、子育て中の方はもちろん、子育てが終わった方にも、これからの方にも、ぜひご覧いただきたい特集です。
■本日開始の特集:次代を育てる~子育てで大切なこと
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=132&referer=push_mm_feat
子育てに正解はありません。しかし、役立つヒントはあるのではないでしょうか。脳の仕組みや医学的な所見、あるいは様々な貴重な経験や教育的知見……。それらに基づいて、「次代を育てる」ために本当に大切なことは何かに迫る特集です。
黒川伊保子:男性脳と女性脳の違いから分かる「子育てのトリセツ」
為末大:為末メソッドに学ぶ「自分の人生を見つけるヒント」
高橋孝雄:困難の克服と幸せな人生の獲得、それが小児科学の目的
森口佑介:モンテッソーリ教育はなぜ子どもの実行機能の発達に良いのか
■講座のみどころ:男性脳と女性脳の違いから分かる「子育てのトリセツ」
本日ピックアップするのは、黒川伊保子先生の「子育てのトリセツ」講座です。黒川先生といえば『息子のトリセツ』(扶桑社新書)、『娘のトリセツ』(小学館新書)、『夫のトリセツ』(講談社+α新書)、『妻のトリセツ』(講談社+α新書)など「トリセツ(=取扱説明書)」シリーズが有名です。
◆黒川伊保子:黒川伊保子先生に学ぶ「子育てのトリセツ」(全7話予定)
(1)男性脳と女性脳はどこが違うのか
男性脳と女性脳の違いから分かる「子育てのトリセツ」
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4138&referer=push_mm_rcm1
黒川先生は、もともと人工知能の開発者でいらっしゃいます。「人間はどのように物を見て、どのように考えて、そしてどのように対話をし、どのように問題解決をしていくかという人間の脳の感性特性を、人工知能に学習させるために日夜分析して、38年になります」とおっしゃいますが、その過程で黒川先生は、「男性と女性の違い」に直面することになります。
これは、われわれの生活感覚としても、とてもよく理解できます。男女というと、フランスの哲学者・ボーヴォワールの「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」という言葉が有名ですが、男の子、女の子の子育てをしていると、「ボーヴォワールの言葉は本当かなあ??」と思わされる局面にたびたび出くわすことが多いものです。
黒川先生は次のようにおっしゃいます。
《男女の脳はスペックが一緒です。男性にないもの、女性にないものというのはないのですが、とっさに使う場所が違うわけです。例えば、人間がとっさに何を見るかについて測ると、男性は「目的指向型」といって、遠くの動くものや危険なものに瞬時に照準が合い、そこにフォーカスしていく。すると、対話も同じく目的指向型で、結論や目的を最初に知りたがる。そうしてスペックを確認したいのです。
ところが女性は、周りを綿密に見て、様々なプロセスを想像したり、思い返したりして、危険から身を守るといった、モノの見方をする。そうすると対話の好みも、いきなり結論に行くのではなく、「あの人がああ言って、私がああ言ったらこうなって……」というプロセスを対話によって確認することで気づきを起こすのです》
「男女の脳はスペックが一緒だけれども、とっさに使う場所が違う」。もちろん、これは個人差があって一概にいえる話ではありませんが、「傾向としてそういうことが多い」ということは、誰しも思い当たることではないでしょうか。
黒川先生は、「男の子の場合は空間認知を優先させる」「女の子の場合には、コミュニケーションを優先させる」とおっしゃいます。
男の子はショベルカーや電車や自動車などの「機構」が好き。自分の脳のなかに「座標原点」のようなものがあって、自分との距離を測りながら自分の世界観を広げていく。
一方、女の子は、男の子と比べると圧倒的に自我の目覚めが早く、相手への観察力も鋭い。だから認められ頼りにされると、しっかりしていく。
男の子、女の子の違いの分析に、思わず膝を打ってしまう方も多いことでしょう。
さらにいえば、このように男性脳と女性脳が違うからこそ、「夫(あるいは父)が、妻や娘とどのようなコミュニケーションをすべきか」、逆に「妻(あるいは母)が、夫や息子とどのようにコミュニケーションをすべきか」は、まったく異なるものとなります(第5話・第6話の予定)。
「男はなぜ、ボーッとしていて、言われたことしかやらず、いろいろと気が回らないのか」。「女はどうして、とりとめのない話ばかりをして、5W1Hの話が通じないのか」。そのようなことの理由も、黒川先生はわかりやすくお話しくださいます。
いつも「どうしてやってくれないの」とイライラしていたのが思わず馬鹿らしくなるほどの核心をついたお話だと思います。
さらに、うまく子育てをするために、お母さんとして、お父さんとして、どのような態度を示すべきか、何をすべきかについても、様々な観点からご教示くださいます(第7話の予定)。どのような内容かは、ぜひ講義本編をご覧ください。こちらも大いにうなずかされることばかりです。
男性と女性とで感じ方や着目点が違うからこそ、面白いこともあれば、わかりあえないこともある。逆に、その違いがわかっていれば、変に不満を持ったり、ミスコミュニケーションを起こしたりせずに済む。ここはとても大切なところでしょう。
必ずや多くの皆さまに、大きな気づきを与えてくれるであろう講座です。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
◆次代を育てる~子育てで大切なこと
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=132&referer=push_mm_feat
◆黒川伊保子:黒川伊保子先生に学ぶ「子育てのトリセツ」(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4138&referer=push_mm_rcm2
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レッツビギン! 穴埋め問題
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今回は、「好かれる男」についての問題です。ではレッツビギン。
「 」君を最初に見たときに「あ、これは石原裕次郎と似ている眼だな」と思いました。つまり、眼の形が似ているとか、そういうことではなくて、ある種の「優しさ」とか「おおらかさ」を持っている。
さて「 」には大変有名な野球選手の名前が入ります。何が入るでしょう。答えは以下にてご確認ください。
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4137&referer=push_mm_quiz
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編集後記
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今回のメルマガ、いかがでしたか。編集部の加藤です。
さて冒頭で編集長の紹介にもありましたが、本日より「次代を育てる~子育てで大切なこと」特集が始まりました。ぜひラインナップの講義をご覧いただきたいのですが、個人的に加えたかったと感じているシリーズ講義があるので紹介いたします。
◆田口佳史:江戸と現在の教育比較(全2話)
(1)学ぶ教育と教える教育
子どもの天性・天分が花開いて、初めて教育といえる
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=849&referer=push_mm_edt
この講義は田口佳史先生(東洋思想研究者)による江戸と現代の比較教育論というべきものですが、講義のなかでも以下の話が特に印象的でした。
「江戸末期から明治初期にかけて、日本を訪れた外国人がこぞって『こんなに子どもを愛する、あるいは、子ども好きの大人が集まっている国はないのではないか』と言っており、皆にこにこしながら子どもと付き合っているという風情があったのです。」
日本ほど子どもを愛する国はないという話を聴いて、大変胸が熱くなりました。こんな素敵な国だからこそ、歴史から学びながら子育てについて考えることも大事ではないか。そう感じましたので、今回挙げさせていただきました。
講義では、1話目で「最初が肝心」という話や「学ぶ教育と教える教育」の違いについて、2話目で教師としての役割についてなど、大切なお話をいろいろとされています。、ぜひシリーズを通してご視聴ください。
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