編集長が語る!講義の見どころ
脱コロナを「知の構造化」で考える(テンミニッツTVメルマガ)

2020/04/29

皆さまこんにちは。テンミニッツTV編集長の川上達史です。
いよいよ「緊急事態宣言」の期限である5月6日が来週に迫りました。本稿執筆段階では、無事に「緊急事態」を終えられるのか、それとも延長となるのか、まったく予断を許さぬ状況です。

まさに、これから大きな課題となるのが「脱コロナ」でしょう。この危機的状況をいかに打開すればいいのか。そのことについて、テンミニッツTV座長の小宮山宏先生が、4月22日に緊急講義をしてくださいました。本当に信頼できる方々の知識を結集して「問題の全体像」を描く「知の構造化」の手法により、「脱コロナ」の道筋を見出そうとする試みです。

◆小宮山宏:脱コロナを「知の構造化」で考える(全8話)
(1)全体像を把握せよ
リベラルアーツの力で新型コロナの曖昧な不安に立ち向かう
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3349&referer=push_mm_rcm1

日本はここまで、感染の拡大を防ごうという国民の熱意と公共心と献身に訴えることにより、「接触8割減」をめざしてきました。皆さまも「三密」を避け、StayHomeを徹底すべく、ご不便な暮らしを送っておられることと存じます。

5月6日をもって無事に「緊急事態宣言解除」になれば、まことに喜ばしいことですが、しかし新たに感染が拡大してきたらどうするか、という問題は残りますし、第2波、第3波への懸念もあります。万一、再度「緊急事態」となった場合には、われわれはさらに深い失意を覚えざるをえないでしょう。

一方、緊急事態が「延長」された場合にはどうなるか。十分な見通しも立たぬなか、現下の歯を食いしばった自粛をさらに続けるのは、やはり、あまりに酷な話です。「これだけ自粛してもダメだった」「そもそも8割減というのは、できない目標を国民に押しつけて、責任を国民に転嫁しようとしていたのではないか」。そんな声も巻き起こりかねません。

加えて、飲食業などのサービス産業をはじめ自粛に率先して協力してきた方々は、まさに廃業の危機に直面してしまいます。そればかりでなく、このまま経済活動が停滞すれば、日本全体が危機に陥ることは目に見えています。しかも、それを国や地方自治体の財政がいつまで支えられるかは、甚だ心もとないといわざるをえません。下手をすれば、十分な補給もなしに将兵や日本国民を死地に追いやった先の大戦の失敗の再現ともなりかねません。

いかに、このウイルス禍から脱していけるのか。いまこそ新たな希望、新たな目標が、ぜひとも必要ではないでしょうか。

この講義で小宮山先生は、各国の「100万人当たりの新規感染率と新規死亡率」を、わかりやすく図示くださいました。各国の状況が一覧で比較でき、日本の現状もひと目でわかる秀逸な分析です。

また、「どのように緊急事態宣言から抜け出すか」についての3条件も提示されます。さらに、リベラルアーツの力をもってウイルスに立ち向かう貴重なご提言も、数多く発せられます。この問題の「全体観」を養える講義です。ぜひご高覧ください。


(※アドレス再掲)
◆小宮山宏:脱コロナを「知の構造化」で考える(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3349&referer=push_mm_rcm2

----------------------------------------
今週の人気講義
----------------------------------------
リベラルアーツと「教養」の違いはどこにあるのか
曽根泰教(慶應義塾大学名誉教授)
小原雅博(東京大学大学院 法学政治学研究科 教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3283&referer=push_mm_rank

新型コロナウイルス、世界の感染状況の分析
堀江重郎(順天堂大学医学部大学院医学研究科 教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3320&referer=push_mm_rank

「ローカル5G」によって進んでいく情報通信の民主化
中尾彰宏(東京大学大学院情報学環 教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3149&referer=push_mm_rank

伊能忠敬が考えた「50歳からの目標」とは?
童門冬二(作家)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3234&referer=push_mm_rank

AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
松尾豊(東京大学大学院工学系研究科 人工物工学研究センター 技術経営戦略学専攻 教授)
柳川範之(東京大学大学院経済学研究科・経済学部 教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3332&referer=push_mm_rank

----------------------------------------
レッツトライ! 10秒クイズ
----------------------------------------
「科学技術(ドローン)」ジャンルのクイズです。
ドローンは2010年代になってから急速に広まりましたが、実は第2次世界大戦中にアメリカでドローン(無人航空機)を組み立てる作業員として、ある有名女優(当時はデビュー前)が働いていました。それは誰?
答えは下の講義でご確認ください。
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=1840&referer=push_mm_quiz

----------------------------------------
編集後記
----------------------------------------
編集部の加藤です。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため外出自粛が続くなか、改めて「オンライン診療」に注目が集まっています。
政府は当初、初診患者は対面診療が原則としていましたが、今年4月7日、オンライン診療において初診の解禁を正式に決定したということです。
「オンライン診療」といっても、まだよく知らないという方も少なくないのではないでしょうか。
実はテンミニッツTVでは、2年ほど前の2018年の8月~9月にオンライン診療についての講義を配信しています。医療法人社団鉄祐会理事長・武藤真祐先生が詳細に解説されているので、この機会にぜひご視聴ください。

<ご紹介した武藤真祐先生のシリーズ講義「在宅医療とオンライン診療 (全4話)」はこちら>
https://10mtv.jp/pc/content/lecturer_detail.php?lecturer_id=170&referer=push_mm_edt