編集長が語る!講義の見どころ
「介護」に直面したときの乗り越え方(太田差惠子先生)【テンミニッツTV】

2021/12/14

いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上です。

「介護」――誰もが、いつか直面するかもしれない問題です。もしかすると、このメールをお読みいただいている皆さまのなかにも、介護問題に直面されている方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、実際にいざ「介護」という状況になったとき、「何をどうすればよいか」がわかる人は、ほとんどいないのではないでしょうか。何が何だかわからぬままに、事態が進んでいき、あたふたするばかりで追い詰められてしまう……。そのようなことにならぬためには、最低限の知識を持っておくことが必要不可欠でしょう。

あるいは、万が一、自分自身が「介護される側」になってしまった場合にどうするかも、考えておく必要があります。そうしないと、介護する側の家族に、思わぬ苦労をかけてしまう可能性があるからです。

本日は、その最低限の知識を学ぶために最適な講座を紹介します。ファイナンシャルプランナーで、『親の介護で自滅しない選択』(日経ビジネス人文庫)、『遠距離介護で自滅しない選択』(日本経済新聞出版)など介護関連の書籍を多数発刊されている太田差惠子先生のお話です。

◆太田差惠子:50代からの親の介護~その課題と準備(全5話)
(1)突然やってくる介護の問題
10分でわかる「親の介護問題」
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4197&referer=push_mm_rcm1

まず、この太田先生の講座の全5話のタイトルを列挙しましょう。どのような内容をお話しくださっているか、大きな流れがすぐにわかるはずです。

(1)突然やってくる介護の問題:10分でわかる「介護問題」

(2)マネジメントとしての介護:介護を「プロジェクト」と捉え、マネジャーに徹すべし

(3)仕事と介護の両立のために:介護離職は最後の手段、介護休業制度を上手に活用すべし

(4)介護のお金と資金計画:「介護貧乏にならないため」に知っておくべきこと

(5)終の住処と施設選び:「終の住処」をどうするか、施設選びは消費者視点で慎重に

この講座では、まず、「介護に直面するとどのようなことが起きるのか」を問題提起する総論講義が、第1話の《10分でわかる「介護問題」》で語られます。

介護の課題とはどのようなものなのか。「考え違い」や、遠距離介護、さらに共倒れなど、追い詰められてしまうのはどのようなケースなのか……。いずれも身につまされる話です。

太田先生は「優しさだけでは介護は続かない」とおっしゃいます。先生がまず強調されるのは「介護に関する制度やサービスを賢く使う」ことです。そのためにも、「介護を1つのプロジェクトだと考えて、そのマネジメントに徹するべきだ」というのです。

自分の家族の介護であれば、ついつい、自分の手でできることをしたくなります。しかし、それにのめり込むと、共倒れになりかねない。要介護者を支えるために、どのような体制を構築すべきかを、まさにプロジェクトマネージャーのように考えていかなくてはいけないのです。だからこそ、事前に「介護のあらまし」や「受けられる公的サービス」について知っておくことが不可欠です。

「公的サービスを使うのは嫌だ」と介護される側がおっしゃるケースもあることでしょう。また、急に伴侶が倒れたことで、一気に負担がかかってパンクしてしまうケースもあるはずです。

なまじ家族だからこそ、難しいことも起きる。そのようなときに、どうするか。あらかじめ、よくよく考えておかなくては、とても対応できるものではないことが、本講座を受講するとよくわかります。

「介護は情報戦であり、情報収集が大切。さらにチームを組む。けっして家族だけで行なおうとしないこと」

この太田先生の提言には、ハッとさせられるものがあります。

公的サービスの使い方や、介護休業制度のあり方、資金計画、さらに老人ホームの種別までを、太田先生はとても具体的に教えてくださいます。知っているようで知らないことが次々と展開されます。

本講座で、介護の具体的な課題や問題点の全体像をつかんでおくことは、自分の家族のことばかりでなく、少しでも幸福な社会とするためにどうするかを考えるうえでも大いに参考になる部分があるはずです。ぜひご覧ください。


(※アドレス再掲)
◆太田差惠子:50代からの親の介護~その課題と準備(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4197&referer=push_mm_rcm2


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☆今週のひと言メッセージ
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《「道」はひょっとして役に立つのではないでしょうか》

https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4246&referer=push_mm_hitokoto

なぜ論語の中の「道」は世界的に役立つ普遍的概念なのか
中島隆博(東京大学東洋文化研究所 教授)

その場合の「道」は、固まった固い概念としての「道」というよりは、動詞としての「道」で、まさに歩いたりする道です。”ing”を付けて、“taoing(タオイング)”のような普遍化に向かっていく道が、候補の一つにあった気がします。


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今週の人気講義
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50代からの「人脈の棚卸し」、会社を離れても付き合いたいか
江上剛(作家)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4252&referer=push_mm_rank

イノベーションの中心地シリコンバレーはどんな場所なのか
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4267&referer=push_mm_rank

なぜ御三家筆頭の尾張徳川家から将軍が出なかったのか
山内昌之(東京大学名誉教授/歴史学者/武蔵野大学国際総合研究所特任教授)
神藏孝之(松下幸之助記念志財団専務理事/松下政経塾副塾長)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4275&referer=push_mm_rank

10分でわかる「最高の睡眠」
西野精治(スタンフォード大学医学部精神科教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4157&referer=push_mm_rank

古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著
渡部玄一(チェロ奏者)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4218&referer=push_mm_rank


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編集後記
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今回のメルマガ、いかがでしたか。編集部の加藤です。

さて、いよいよ年末ですが、年末といえば、すぐに思いつくのがベートーヴェンの第九(交響曲第9番)ではないでしょうか。
そこで本日は1年ほど前のメルマガで編集長がおススメした以下の講義をご紹介します。

音楽家を「職人」から「芸術家」に劇的に変えた楽聖
野本由紀夫(玉川大学芸術学部芸術教育学科教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3052&referer=push_mm_edt

昨年はベートーヴェン生誕250年でしたので、12月16日頃といわれるベートーヴェンの誕生日に合わせてのご紹介でした。
今年で生誕251年となりましたが、改めてベートーヴェンが与えた影響、また曲に込めたメッセージについて理解を深めることができる講義です。ぜひご視聴ください。