編集長が語る!講義の見どころ
小宮山宏座長の「2022年頭所感」【テンミニッツTV】
2022/01/04
あけましておめでとうございます。テンミニッツTV編集長の川上です。昨年も、まことにありがとうございました。本年も編集部一同、より良い講座をお届けするべく、精一杯努めてまいります。何卒よろしくお願い申しあげます。
さて、テンミニッツTVでは、毎年1月1日に弊テンミニッツTV座長の小宮山宏先生の「年頭所感」を配信しております。もうご覧になった方も多いかもしれませんが、あらためて本メルマガでも紹介させていただきます。
◆小宮山宏:2022年頭所感(全2話)
(1)「課題解決先進国」日本に向けた試み
2022年は希望の年、「課題解決先進国」日本への動きが活発化
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4302&referer=push_mm_rcm1
小宮山先生は、「年頭にあたって、少し希望のあるお話しをさせていただきたいと思います」とおっしゃいます。これは、まことにありがたいことです。
小宮山先生は2015年の元旦にテンミニッツTVで配信した講義で、フランスの詩人アランの言葉を引きながら「Pessimism is nature, Optimism is will(悲観は人間の本性だが、楽観は意志である)」という言葉をご紹介くださいました(講義名:楽観は強い意志であり、悲観は人間の本性である)。
小宮山先生は、この2015年の講義で、次のようにおっしゃっています。
《ペシミズム・悲観主義というのは、人間にとって非常に自然なことなのです。しかし、オプティミズム・楽観主義というのは、やはり人間の意志なのです。ですから、僕はそういう意志を持った人たちが、新しい世の中をつくるような気がします》
このメッセージは、やはり新年の年頭にあたって、何度でも何度でも、ぜひとも心に銘記すべきものでしょう。
さて、小宮山先生は、何をもって「2022年は明るい」とおっしゃるのでしょうか。
1つめは、日本にもベンチャー企業やスタートアップ企業が続々と生まれてくる予感があることです。
企業にも、発展期、絶頂期、衰退期というライフサイクルがあります。ということは、既存の企業が生き残るだけでは、経済は衰退してしまいます。最近、東大などの学生たちのあいだで、「官僚や有名企業をめざすよりも、自分で起業をしたい」という機運が高まっているのは、そのような衰退状況の裏返しでもあるのでしょう。
期待できるスタートアップ企業の1つの事例として、小宮山先生は「プリファードネットワークス」をご紹介くださいます。これがどのようなものかは、ぜひ講義本編をご覧ください。
2つめは、少子高齢化の進展などで「課題先進国」(世界の課題を先取りする国)だった日本において、「課題『解決』先進国」になれそうな動きが、顕著に目立ちだしていることです。
小宮山先生が挙げてくださるのは、北海道大学と岩見沢市が連携をして、低出生体重児率を低下させている事例。さらに弘前大学が中心となって、青森県民の健康データを蓄積し、それに基づいて県民の健康寿命を延ばす取り組みをしている事例です。
実は各地方の大学が、「課題解決先進国」を実現するための推進力になりつつあるのです。
3つめに指摘されるのは、「創造的な人材を育む動き」が非常に強くなっていることです。教育のあり方が、これまでの常識とは変わってきています。小宮山先生は、意欲的な取り組みをしている注目の教育機関を幾つもご紹介くださいます。
創造的な人材を育む意欲的な教育機関が、各地方に生まれつつある。そして、そのような教育機関に向かって、都市部から人材が動いていくことが、大きなムーヴメントになるのではないか。そう小宮山先生はおっしゃいます。
そのことを小宮山先生は「逆参勤交代」という面白い言葉で表現されます。江戸時代には、各地方から江戸に人が動いてくる「参勤交代」が行なわれていた。しかし今や、その逆だ。「人の流動化×創造的な人材養成の場」という掛け算を日本につくる動きが、2022年に大きくなっていくのではないか、というのです。
このメルマガの冒頭で紹介したように、「悲観」に陥るのは、むしろ、たやすいことです。そうではなく、「楽観」であろうとする強い意志をもって、希望の芽を見つけていく。あるいは、自らが希望の芽となるべく奮起する。さもなくば、希望の芽となるべき人材を支え育むべく努めていく。そのような心意気が大切でしょう。
ぜひ今年1年、そのような思いを持って進んでいきたいものです。
(※アドレス再掲)
◆小宮山宏:2022年頭所感(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4302&referer=push_mm_rcm2
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☆編集部からのお知らせ
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以下、田口先生の『大学』に関するシリーズ講義もぜひご視聴ください。
◆田口佳史:『大学』に学ぶ江戸の人間教育 (全5話)
(1)「徳」という概念
『大学』とは「人間にとって最も学ぶべきこと」
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=763&referer=push_mm_new_function
以上、編集部からのお知らせでした。
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