編集長が語る!講義の見どころ
「50代の壁」と人生後半を生きる知恵(江上剛先生)【テンミニッツTV】

2022/01/18

いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上です。

本日は、作家の江上剛先生に「仕事人生の50代の壁」について語っていただいた講座を紹介いたします。自分の仕事をめぐる景色が大きく変わる50代の方には、まさにドンピシャの講座ですが、それ以外の方にも、ぜひご覧いただきたい内容です。

なぜなら、江上剛先生ご自身が、49歳のときに務めていた銀行を辞めて、作家に転身されたご経験から、人生後半を充実して生きるためのヒントを数多くお話しくださっているからです。

江上剛先生は第一勧業銀行に入行され、広報部次長だった1997年に第一勧銀総会屋利益供与事件に直面。事件の収拾に活躍されます(このときのエピソードが、高杉良さんの『金融腐食列島』のモデルにもなりました)。

しかし、その後、みずほ銀行の合併の中で人生について考えるところがあり、49歳のときに退職。作家への道を進まれました。それから作家として大活躍されますが、2010年に日本振興銀行の代表執行役社長に就任し、経営破綻の処理に当たることになります。

江上先生ご自身も、まさに波瀾万丈の仕事人生を歩まれてきたわけですが、その経験も踏まえたお話の数々は、とても考えさせられます。特に「のに病」のご指摘は、深く胸に響きます。

◆江上剛:会社人生「50代の壁」(全5話)
(1)“9の坂”とまさかの坂
サラリーマン人生の分かれ道「50代の壁」とは
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4248&referer=push_mm_rcm1

まず本講座の冒頭で、江上先生はご自身の仕事人生の歩みを振り返ってくださいます。第一勧銀総会屋利益供与事件の折のこと、作家に転身されたときの思い、さらに日本振興銀行の経営破綻の折のこと……。

この江上先生のお話をうかがうと、江上先生の「本当に人生にはいろいろなことがあるということです」という言葉に、しみじみ共感できます。

その江上先生は、「人生には“9の坂”がある」(49歳、59歳など「9」が付く年齢が節目となる)とご指摘になった後で、こう喝破されます。

《孔子は「五十にして天命を知る」といいましたが、50歳は天命を知るどころか、最も迷いの中に入る年でしょう》

江上先生は『会社人生、五十路の壁』(PHP新書)という本を2018年に発刊されていますが、そのときよりも今のほうが、はるかに「50代の壁」は高くなっているとおっしゃいます。

もちろん、こういう時代には、65歳まで雇ってくれるというなら、そこにしがみつくのも正しい選択肢。ただし、一方には「不退転の決意を持って、今の職場から離れる」ことも考えることもありうる。そう江上先生は指摘されます。

では、その判断に必要なことは、どのようなことなのでしょうか。何を考えるべきなのでしょうか。それについては、ぜひ講座本編をご覧ください。

江上先生は、1つの例として、50代で出向を命じられた先で、汗だくになって「誰もが最もやりたがらない仕事をやり始めた」という知人の行動を紹介くださいます。実はその出向先は倒産寸前の会社でした。しかしその人は、その会社の再建に成功し、後半生は「再建請負人」としての人生を歩むことになったのです。

江上先生は、こうおっしゃいます。

《“人間到る処青山あり”ではないですが、人間はどこでも陰日向なく歩んでいける。欲得なく歩んでいく人生は、「ああ、いやだな。こんな出向させられて」「こんな会社に飛ばされて」「こんなポストに就かされて」「あいつは俺よりも無能だったのに偉くなりやがって」などを思う人生よりは、ずっと爽やかでいいですよね》

「ずっと爽やかでいい」……とても胸打たれる言葉です。

さらに、江上先生は「のに病になるな」とおっしゃいます。これは江上先生のご母堂の教え。「こんなに仕事で尽くしたのに」「あんなにできない部下だったのに(俺より出世して)」などといった「~のに」をずっと思っていると、心が病んでしまう、非常に辛くなるということです。

江上先生は、この「のに病になるな」という教えがあったので、ご自身も救われたし、そのアドバイスをいろいろな人にして何人も助けたといいます。

では、心の中に「のに病」が強力に巣くってしまったらどうすればいいのか。それについても、ぜひ講義本編をご覧ください。

ほかにも、江上先生は印象深いエピソードをご紹介くださいます。江上先生は、第一勧業銀行で大いに活躍され、支店長を務めていたときに退職したわけですが、そのときにハローワーク(東京労働局有楽町総合労働相談コーナー)に行ってみたそうです。そこの窓口でショッキングなことをいわれてしまいますが、はたして、その内容とは?

そのようなエピソードを数多くお話しくださいつつ、人生後半を生きていくうえで大切な考え方について、様々なご指摘をくださいます。そこも、まさに必見といえましょう。

自分の生き方を見直すきっかけと、ヒントをつかむことができる講座です。ぜひご覧ください。


(※アドレス再掲)
◆江上剛:会社人生「50代の壁」(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4248&referer=push_mm_rcm2


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☆今週のひと言メッセージ
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《多様性の先にある成果に向けて多様な人たちを統合していく》

https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2003&referer=push_mm_hitokoto

多様性マネジメントと経営人材不足というグローバル化の壁
楠木建(一橋大学大学院 経営管理研究科 国際企業戦略専攻 教授)

ダイバーシティを強調する人の中には、結構うさんくさい人も多いのではないかと私は疑っています。

もちろん私の偏見ですが、そういう人たちは多様性それ自体が目的になっている節があります。少なくともビジネスでは、多様性の先にある成果に向けて多様な人たちを統合していくということが、経営の腕の見せどころです。


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今週の人気講義
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10分でわかる「鎌倉殿と北条氏の関係」
坂井孝一(創価大学文学部教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4317&referer=push_mm_rank

中世国家の主役・武士の誕生に深く関わる「王朝国家」とは
関幸彦(日本大学文理学部史学科教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4278&referer=push_mm_rank

30分以上同じ姿勢はNG!生活習慣病の予防としてすべきこと
長谷川眞理子(総合研究大学院大学長)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4315&referer=push_mm_rank

中国の強制収容所で行われている洗脳プログラムとは
橋爪大三郎(社会学者/東京工業大学名誉教授/大学院大学至善館教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4299&referer=push_mm_rank

新自由主義からの時代背景から「新しい資本主義」を問う
柳川範之(東京大学大学院経済学研究科・経済学部 教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4337&referer=push_mm_rank


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編集後記
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今回のメルマガ、いかがでしたか。編集部の加藤です。

さて昨年(2021年)、テンミニッツTVでは新たな講師の先生に28名ほどご出演頂きました。コロナ禍で厳しい状況のなかでしたが、貴重な講義を収録・配信させていただいたこと、大変有難く感じております。

現在、コロナは第6波による感染が全国的に拡大しておりますので、しばらくは状況を慎重に見守っていかなければなりませんが、どのような形にせよ、今後も皆さまの新しい学びの一助となるべく、新講師のご出演、また新たな講義の配信を続けてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。