今回の編集部ラジオでは、門田隆将先生と早坂隆先生のご対談講義《昭和の名将・樋口季一郎シリーズ》を紹介します。
樋口季一郎は昭和期の陸軍軍人ですが、一般にはあまり知名度が高くないかもしれません。しかし、戦前から戦中の厳しく難しい時代に「3つの奇跡」を成し遂げた人物でした。
1つめは、欧州での(ことにナチスドイツやスターリンによる)迫害から逃れてきたユダヤ人難民を救出した「オトポール事件」(昭和13年=1938年)。2つめは、アリューシャン列島・キスカ島の日本軍守備隊5000人余を極秘撤収させ、米軍からも奇跡の作戦と称賛された「キスカ島撤退作戦」(昭和18年=1943年)。3つめは、日本のポツダム宣言受諾後に千島列島に侵攻してきたソ連軍に断固反撃して痛撃を加えた「占守島の戦い」です。
ユダヤ人救出といえば、外交官であった杉原千畝さんの「命のビザ」が有名ですが、それとは別に多くのユダヤ人を救出した事例があったのです。また、もし戦後の「占守島の戦い」がなければ、北海道までもソ連軍に占領されていたかもしれません(実際にスターリンはその野望を隠そうとしていませんでした)。
しかし、いずれも「決断」もけっして容易なものではありませんでした。樋口は、全責任をかぶる覚悟で事に臨み、そして自らの信じる道、人道的な決断を実行に移していったのです。さらに樋口自身、司令官の責任を戦後もずっと胸の深くに抱えていました。
理想を口で語るのは簡単ですが、実際に厳しい状況下でそれを貫くのは、まことに困難なことであることはいうまでもありません。なぜ、樋口にはそれができたのか。今回の講義シリーズでは、ノンフィクション作家の雄である門田隆将先生と早坂隆先生が樋口の人間性に至るまで詳細にお話しくださっていますが、編集部ラジオで、そのポイントをコンパクトに紹介させていただきました。今回の編集部ラジオも、ぜひ講義視聴のご参考にご活用ください。
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!