編集長が語る!講義の見どころ
歴史を変えた「勘違い・嘘」から教訓を学ぶ3つの講義【テンミニッツTV】
2022/01/25
それは偶然なのか、必然なのか。歴史の転換点に注目すると、ある勘違い、あるいはひとつの嘘から展開ががらりと変わっていることがあります。
今回はそうした歴史を変えた「勘違い・嘘」から教訓を学ぶ講義として、以下3つの講義をご紹介します。
明智光秀という存在が与えた歴史的な意味とは
小和田哲男(静岡大学名誉教授/文学博士)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3148&referer=push_mm_rcm1
ノモンハンの勘違いとドイツの神秘的な強さが同盟を加速
渡部昇一(上智大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=953&referer=push_mm_rcm3
世界文学の歴史に大きな影響を与えた「デフォーのついた嘘」
武田将明(東京大学総合文化研究科言語情報科学専攻准教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3577&referer=push_mm_rcm2
小和田先生は戦国時代、渡部先生は戦前の昭和史、武田先生は世界の文学史、それぞれの歴史の転換点として貴重なエピソードを解説されています。
それは具体的にどんな「勘違い・嘘」だったのか。そして、どう歴史を変えたのか。歴史が教えてくれる教訓として、ぜひ3つ続けてご視聴ください。
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☆今週のひと言メッセージ
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《感情の犠牲になるな》
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2564&referer=push_mm_hitokoto
恐怖をなくす方法と感情のコントロール…デカルトの考え方
津崎良典(筑波大学人文社会系准教授)
とにかく、まずは嵐のように渦巻く感情が静まるのを待つ。同時に、別のことを考えることによって、別の感情を引き起こそうとする。この別の感情を引き起こすという訓練、つまり別のことを頭に思い浮かべるという訓練を積めば積むほど、同じ状況に陥ったときに、すぐにその感情が沸き起こるようになる。ですから、変な話ですが、例えば通勤途中や帰宅途中などに「ゴキブリは怖くない」と常に考えていると、家に帰って玄関を開けたとき、もしゴキブリが出てきてももう怖くない、立ち向かえるようになるということです。これが、デカルトが恐怖の話と同時に、〔前半の話に〕さかのぼると、愛の話でも論じていた、条件づけの具体的な中身になるのです。
そう考えてくると、デカルトは「感情の犠牲になるな」と言っているだけであって、「感情を抱くな」とは言っていないということが分かります。
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今週の人気講義
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10分でわかる「鎌倉殿と北条氏の関係」
坂井孝一(創価大学文学部教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4317&referer=push_mm_rank
中国の強制収容所で行われている洗脳プログラムとは
橋爪大三郎(社会学者/東京工業大学名誉教授/大学院大学至善館教授家)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4299&referer=push_mm_rank
サラリーマン人生の分かれ道「50代の壁」とは
江上剛(作家)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4248&referer=push_mm_rank
進化的に「おかしい」現代生活、どんな食事がよいのか
長谷川眞理子(総合研究大学院大学長)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4316&referer=push_mm_rank
「戦略の極地は無形にある」ということを忘れてはいけない
田口佳史(東洋思想研究者)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4328&referer=push_mm_rank
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編集後記
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皆さま、今回のメルマガ、いかがでしたか。
「嘘から出た実(まこと)」とか「瓢箪から駒」などのことわざもありますが、はからずもそれが現実になって歴史を大きく変えてしまった、という話は非常に興味深いですよね。
いい意味でも悪い意味でもですが、勘違いや嘘にはそうした歴史を動かす力が潜んでいる。だからこそ、慎重に丁寧に大切に取り扱わなければいけない。そう感じるのは、上野誠先生の以下の講義を聴いたからかもしれません。
『サピエンス全史』で提起した「虚構を信ずる能力」の問題
上野誠(國學院大學文学部日本文学科 教授/奈良大学 名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4204&referer=push_mm_edt
《極めて大切なのは、いわゆる「虚構を信ずること」。悪く言えば「嘘」です。例えば、誰も神様を見たことがないけれども、いると信じて、みながお金を出し合って寺院をつくる、困っている人のために施薬院という薬を供給する場をつくる、といったことが行われる。一方で、虚構を信ずることによって、われわれは戦争も行うようになる》
ではまた次回のメルマガでお会いしましょう。
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