編集長が語る!講義の見どころ
古代ギリシア文明の知恵に学ぶ(特集&納富信留先生)【テンミニッツTV】
2022/03/18
いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上です。
古代ギリシア文明。地中海の美しい風土とともに、魅力的に輝きつづけています。また、古代ギリシア文明は、ヨーロッパ文明の基盤でもあります。日本人として、ぜひとも知っておきたいものであることは、間違いありません。
なにしろ、古代ギリシア文明の最盛期は紀元前5世紀~紀元前4世紀です。いまから、およそ2400年から2500年も前のものが脈々と伝えられてきたことを考えると、あらためて深い感慨を覚えます。
■本日開始の特集:古代ギリシア文明の知恵に学ぶ
テンミニッツTVでは、古代ギリシア文明の知恵を、様々な角度から、わかりやすく解説いただいた講義を数多く配信しています。今回は、そのなかからピックアップしてみました。古代ギリシア文明が、なぜヨーロッパ文明の起源なのか。そこでは何が萌芽したのか。そして、私たちにどんな示唆を与えてくれるのか。この機に大いに学んでみてはいかがでしょうか。
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=160&referer=push_mm_feat
納富信留:二千年の時を超えて読めるギリシア「三大悲劇詩人」の作品
納富信留:2700年前のホメロスの叙事詩が感動を与え続ける理由
納富信留:古典を学び、教養ある人間を目指すことがヨーロッパの理想
本村凌二:「独裁政から始まる」という世界史の諸相に迫る
樋口隆一:中世ヨーロッパの基礎的な学問「7自由学科」の一つが音楽
■講座のみどころ:二千年の時を超えるギリシア悲劇への誘い(納富信留先生)
本日紹介するのは、ギリシア悲劇について、納富信留先生(東京大学大学院人文社会系研究科教授)が解説くださった講座です。
「ギリシア悲劇」。そう聞いて、皆さまは何が思い浮かぶでしょうか。舞台などを観て、ギリシア悲劇をよくご存じの方も、あるいは「ギリシア悲劇という言葉は聞いたことがあるけれども……」という方も、ぜひ、テンミニッツTVの講義を受講してみてはいかがでしょうか?
なにしろ、約2500年近く前につくられた物語が、いまだに受け継がれ、作品として鑑賞されているのです。それだけで、圧倒されます。そんなにも長い間、愛され続けてきたということは、それほど強烈に人間の魂に訴えかけてくるものがあるということでしょう。また、人間の心の内面を鋭く浮かび上がらせるものであることも、間違いありません。
納富先生は、最初に、ギリシア悲劇が「劇」としていかなるものなのかについて、現代における復活上演のエピソードや、実際の原語テキストの朗読なども交えつつ、生き生きと教えてくださいます。まるで、自分自身がギリシア悲劇の世界に浸りながら学べるような、動画ならではの素晴らしい講座です。
◆納富信留:ギリシア悲劇への誘い(全7話)
(1)ギリシア悲劇を観る
二千年の時を超えて読めるギリシア「三大悲劇詩人」の作品
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4343&referer=push_mm_rcm1
まず第1話の冒頭で納富先生は、ギリシアの「三大悲劇詩人」とされるアイスキュロス(紀元前525年頃~紀元前456年)、ソフォクレス(紀元前496年頃~紀元前406年)、エウリピデス(紀元前480年頃~紀元前406年)と、彼らが活躍した時代背景を概観くださいます。
そのうえで納富先生は、ご自身が学部生だったころに足を運ばれた蜷川幸雄さんによる『オイディプス王』の上演について言及されます。築地本願寺の野外で行なわれた公演で、真っ暗な夕方に、黒ずくめの人たちが出てきて演じる舞台。納富先生は、そのすごさに圧倒されたといいます。
さらに納富先生は、ギリシアのヘロデス・アッティコス劇場(劇場の遺跡)で2004年に公演された『オイディプス王』のDVDを紹介くださいます(先生がよくご覧になるDVDだそうです)。
ところが実は、ギリシア悲劇は2000年のあいだ上演されず、台本だけが残って、戯曲として読まれてきたのだといいます。どうやって上演していいかわからなかったからでした。
19世紀から20世紀に、再演の試みがなされます。日本でも「東京大学ギリシア悲劇研究会」が活動して、その活動の記録が『古代ギリシア遥かな呼び声にひかれて』(毛利三彌・細井敦子編著、論創社)という本にまとめられています。納富先生が留学されていたケンブリッジ大学でも、古代ギリシア語での再演の試みがなされていました。
加えて、納富先生は、ギリシア悲劇を映画化した作品のなかから、代表的なものもご紹介くださいます。この講座を見終えてから、実際にギリシア悲劇に触れるのに、とてもありがたいご配慮です。
第2話以降では、ギリシア悲劇の内容に迫っていきます。
まずは、ギリシア悲劇がどのように上演されていたのか。実は、古代ギリシアでは、悲劇と喜劇がセットで上演されていました。毎年新作がつくられて、毎年1回だけ上演されていたのです。祭事の1つとして、日中の野外劇場で行なわれました。
前夜祭から7日間のお祭です。1日1人の詩人が3つの悲劇作品と1つのサテュロス劇(コミカルな内容)の計4つの作品を朝から午後まで連続して上演するのが1セット。劇を演じるのも、観客も、男だけ。仮面をつけて、役を演じ分けたといいます。それで3人の悲劇詩人が競い、最終的には、優勝、2等賞、3等賞とジャッジされました。
「三大悲劇詩人」が活躍した時期は、ギリシアで大人気を誇り、まさにギリシア文化の花形でした。それゆえ、プラトンやアリストテレスも言及しています。
プラトンはその著『国家』で、「理想的な私たちの社会・国には、詩人は必要ない」と論じました。一方、アリストテレスは『Poetica(ポエティカ=詩学)』という作品で、「憐れみと恐れを通じて、感情の浄化(カタルシス)を達成するものである」と論じました。
それぞれがどのように論じたかの詳しい内容については、ぜひ講座の第3話をご覧ください。
さらに納富先生は第4話以降で、ギリシア悲劇の最高傑作とも評価されるソフォクレスの『オイディプス王』を内容を交えて紹介しながら、劇としてのあり方を解説していきます。
その内容のあらすじ、見どころ、演劇的・演出的な手法、合唱隊の役割など、納富先生のお話を聞くだけで、眼前にギリシア悲劇の舞台が立ちのぼるようです。
まさに、ギリシア文明についての「教養」を、とても具体的に深めてくださる講座です。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
◆特集:古代ギリシア文明の知恵に学ぶ
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=160&referer=push_mm_feat
◆納富信留:ギリシア悲劇への誘い(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4343&referer=push_mm_rcm2
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レッツビギン! 穴埋め問題
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今回は「ナノマシン」についての問題です。ではレッツビギン。
人が地球の大きさだとすると、ナノマシンは( )の大きさです。(中略)少したとえが悪いのですが、それがだいたいウイルスと同じぐらいのサイズです。
さて( )には何かが入るでしょう。答えは以下にてご確認ください。
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4371&referer=push_mm_quiz
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編集後記
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今回のメルマガ、いかがでしたか。編集部の加藤です。
さて本日は、講師の新刊を紹介いたします。
『Unlearn(アンラーン) 人生100年時代の新しい「学び」』(柳川範之著、為末大著、 日経BP)
https://www.amazon.co.jp/dp/4296000535
柳川範之先生(東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授)と為末大先生(一般社団法人アスリートソサエティ代表理事/元陸上選手)による共著で、書籍の紹介文には、タイトルにある「アンラーン」についてこう説明しています。
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アンラーンとは、「学ばない」ことではありません。過去の学びから、クセやパターン、思い込みをなくすことで、新たに成長し続けられる状態に自分を整える技術です。
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昔からの習慣や日々何気なく行っているルーチンが成長を妨げる要因だったら…と考えると、ではどうすればいいか。そのための方法が学べる、貴重な一冊だと思います。ご興味のある方はいかがでしょうか。
また、書籍とは直接関係はないですが、以下お二人の対談講義も好評配信中です。こちらもまだという方はぜひご視聴ください。
◆為末大/柳川範之:キャリア転換で人生を成功させる方法 (全7話)
(1)2つの大きな潮流
なぜ40歳でキャリアについて一度考え直す必要があるのか
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3758&referer=push_mm_edt
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【テンミニッツで考える】「トランプ大統領」をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部