編集長が語る!講義の見どころ
ツイッター買収、イーロン・マスクの経営手法/桑原晃弥先生【テンミニッツTV】

2022/11/22

いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上達史です。

アメリカの企業家・イーロン・マスク氏による「ツイッター社の買収」に伴って、さまざまな報道がなされています。

全世界の従業員7500人の半分に当たる約3700人に解雇を通告したとか、「激務か退職か」と迫るメールをマスク氏が社員たちに送ったところ大量の離職が起きているとか、トランプ前大統領のツイッター・アカウントが復活したとか……。

果たして、マスク氏の考えとは? これからどうなるのか?

それを考えるときには、これまでマスク氏が、電気自動車で名高い「テスラ」社や、民間企業でありながらロケット事業で成功を収めている「スペースX」社で、どのようなことをやってきたのかを知ることが、最も近道となるでしょう。

本日は、そのことについて桑原晃弥先生(経済・経営ジャーナリスト)にお話しいただいた講座を紹介いたします。本講座は、このメルマガで9月にもご案内しましたが、しかし、現在のような状況であらためて講義を視聴すると、また新たな気づきも生まれてきます。

◆桑原晃弥:イーロン・マスクの成功哲学(全7話)
(1)マスクが「世界一」になるまで
10分でわかる「イーロン・マスク」
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4592&referer=push_mm_rcm1

イーロン・マスク氏が率いているテスラ社の電気自動車は、世界の電気自動車の流れを大きく変えました。2021年の全世界の電気自動車販売台数で、テスラは1位(93万台超)です。

また、スペースXは、2020年に有人宇宙船の打ち上げと国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングに成功します。これはもちろん、民間企業として史上初のことでした。

いずれも「規格破り」の企業ですが、それをつくりあげたマスク氏とは、いかなる人物なのでしょうか。また、彼の経営とは、いかなるものなのでしょうか。

第1話は「10分でわかるイーロン・マスク」です。

まず桑原先生は、「南アメリカで生まれ、19歳でアメリカに渡ったときには学歴もお金も縁故もなにもなかったマスク氏が、ここまでの企業をつくりあげた構想力、行動力が凄い」とご指摘くださいます。

しかも、「動機はお金儲けではない」というのです。「世界を救う」「人類を救う」という壮大な夢の実現のために自分が何ができるのかを考え、事業へと進んでいったのです。

マスク氏は1971年に南アフリカで生れます。1979年に両親が離婚。10歳のときにコンピュータに興味を持ってプログラミングを独学。1989年に母親の出身地であるカナダに移住して、まずはカナダのクイーンズ大学に入学します。

そこで優秀な成績で奨学金を得て、アメリカのペンシルバニア大学、スタンフォードの大学院へと進みますが、スタンフォードの大学院は2日で退学。ここでIT事業(ネットバンキングなど)で起業を成功させます。

それによって2002年に1億6500万ドルを手にしたマスク氏は、大きく飛躍します。「この地球には限界がある」「人類が他の惑星に暮らせるようにしなくてはいけない」と考えて、2002年に「スペースX」を創業するのです。

さらに2004年には、「石油が枯渇すると人類の滅亡につながる。ならば電気自動車が必要だ」と考え、テスラモーターズに出資をして、その会社を自ら育てていきます。

ここで見られるように、マスク氏は壮大な理想を掲げて、追い求めていくわけですが、それが実現できたのは、ただ理想論とか夢物語を語るだけではなく、どうしたらそれが実現できるのかという「マスタープラン」をきっちりと緻密に描くことができたからだと、桑原先生はおっしゃいます。

たとえばテスラに関しても、2006年に「マスタープラン」を、2016年に「マスタープラン2」を発表していますが、すでに2006年のマスタープランに、電気自動車のイメージを覆すカッコいいスポーツカーを投入して、まずハイエンド市場から参入することが書かれていました。

それだけでなく、圧倒的に優れた電池をつくる技術を磨き上げ、大量生産の仕組みを構築し、さらに充電スポットなどのインフラまで整備して、安価な大衆モデルをつくることも計画されていたのです。

この壮大な計画を、マスク氏は「週100時間働く」といわれるハードワークで次々と実現していきます。

最初の、ハイエンド市場向けのスポーツカーである「ロードスター」を発売したのが2008年。安価な大衆モデルである「モデル3」を発売したのが2017年ですから、そのスピード感がわかります。

そのような歩みを総覧したあとに、桑原先生はマスク氏の「言葉」をご紹介くださいます。ここでは、いくつかをピックアップしてみましょう。

●EVのアイデア自体はかなり古くからあったのに、なぜ誰もつくらなかったのか。それはアイデアを実行することが、思いつくより難しいからだ。

●インターネットとか財務とか法務に詳しい賢い人間が多すぎると思うんだ。そういうこともイノベーションがじゃんじゃん生まれてこない理由なんじゃないかな。

●問題があったのは事実だが、原因をきちんと究明すれば乗り越えられる。立ち止まる必要はない。前に進もう。

●どんなものにもためらってはいけません。想像力が限界を決めてしまいます。

●私が考えたのは「お金を儲ける一番いい方法にランキングされているものは何だろうか?」ではなく、「何が人類の未来に影響を及ぼすだろうか」ということでした。

●起業家は週100時間、地獄のように働くべき。

●「私たちは世界に役立つことをしている」。それが一番大事で、それが私のモットーです。

それぞれの言葉について、詳しくはぜひ講座本編をご覧ください。

加えて桑原先生は、「火星に人類を移住させる」「宇宙旅行のコストを100分の1にする」という壮大な目標を掲げ、民間企業でロケット事業を確立するという空前のことを成し遂げた「スペースX」についても詳述くださいます。

このようなイーロン・マスク氏の歩みを知っていると、彼がこれからどのように動くのかも見えてくるのではないでしょうか。その先にあるのは、成功か、失敗か。あらためて経営とは何か、リーダーの条件とは何かを考えるうえでも有意義な講座です。


(※アドレス再掲)
◆桑原晃弥:イーロン・マスクの成功哲学(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4592&referer=push_mm_rcm2


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☆今週のひと言メッセージ
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《教育に対する投資のリターンはすぐに生じるものではありません》
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2341&referer=push_mm_hitokoto

力を入れるべき教育分野を見定めるのが難しい理由
梶川裕矢(東京工業大学 環境・社会理工学院 イノベーション科学系 技術経営専門職学位課程 教授)

教育に対する投資のリターンはすぐに生じるものではありません。大学院を卒業した後、すぐに会社で即戦力になるのがもちろん望ましいのですが、それはなかなか難しいことです。大学院を卒業し、高度な専門性を備えた人が企業に入って15~20年がたち、30代半ばから40代になったときに、最も脂が乗り切った企業人として仕事ができる状態になります。そうした専門性を備えた職業人が一定の数に達したときに、マイクロソフトMicrosoftやアップルAppleの売上高はこのグラフのように伸びて行くのです。


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編集後記
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皆さま、今回のメルマガ、いかがでしたか。編集部の加藤です。

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