編集長が語る!講義の見どころ
来年こそは…「三日坊主」を克服する行動分析学/島宗理先生【テンミニッツTV】
2022/12/13
いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上達史です。
年末年始には、来年の抱負や目標を立てる方も多いと思います。しかし毎年、「ついつい、三日坊主になってしまって」「どうしても続かなくて」などということになりがちな方もいらっしゃるのではないでしょうか(私自身も耳が痛いところではありますが)。
来年こそは……そう思っておられる皆さまにお奨めしたいのが、島宗理先生(法政大学文学部心理学科教授)の「行動分析学」講座です。まさに、「三日坊主」を克服して、自分自身の行動を改善するためのヒントが満載です。
年末に、この講座を受講してから、来年の目標を立てれば、少し違った自分への道を歩み出せるかもしれません。人生を変えるきっかけになるかもしれない、とても興味深い内容です。
◆島宗理:人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(全7話)
(1)随伴性
「なぜ人は部屋を片付けられないか」を行動分析学で考える
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2848&referer=push_mm_rcm1
まず島宗先生は、「行動分析学」は通常の心理学とは大きな違いがあるとおっしゃいます。「人の行動の理由を、人の心や能力、性格といったもので説明しない」というのです。
たとえば、「部屋を片付けられない」という事実があったときに、「だらしないから」などといった理由では説明しないということです。それはなぜでしょうか。
島宗先生は2つの理由を挙げます。1つは、片付けられない理由を「だらしない」ことに求めてしまうと、解決法が出てこないから。もう1つは「循環論に陥ってしまうから」です。
「循環論」とは何か。ひと言でいえば「堂々めぐり」ということです。
「片付けられない」ことを例にすると、「なぜ片付けられないか?→だらしないから→どうしてだらしないのか?→片付いていないから→なぜ片付けられないか?→だらしないから」と、延々と繰り返す思考パターンになってしまうことです。
えてして、できない理由について、「だらしない」「やる気がない」「能力がない」などというように「性格」や「能力」で説明しがちです。しかし、それでは循環論に陥り、問題の解決にならないことが多いといいます。
つまり、「だらしない」などという説明は、一見すると「片付けられない理由」を述べているようですが、実のところは「片付いていない状況」を言い換えているにすぎないのです。
たしかにおっしゃるとおりです。そういわれてみると、子どもや家族への小言でも、あるいは仕事における会議や部下指導などでも、延々と堂々めぐりになってしまうのは、まさに「やる気がないから」「だいたい、あなたは○○だから」「だらしがないから」など、「人の心や能力、性格」などを議題してしまっているケースが多いように思われます。
では、どうすればいいのか。
「行動分析学」では、行動を変える要因として「環境」に着目するのだといいます。
たとえば、「片付けられない」ということについていえば、その理由は「スペースがないから」ということが多い。ならば、スペースを増やす努力をすれば問題は解決するはずというのです。たしかに、そのとおりです。
この講義で島宗先生は、行動分析学のさまざまな手法も教えてくださいます。その1つが、ABC分析です。
Aは英語の「Antecedent(できごと)」、Bは「Behavior(行動)」、Cは「Consequence(結果)」。つまり、「どういうときに、どういうことをすると、どうなる」という3つの要素をよく観察してみて考えて書いてみることです。
まずは現状把握として「ベースライン」を測定してみる。現状が把握できたら「介入」してやってみる。それで出てきた結果を、さらに分析検討していくのです。
また、そもそも人間は、なぜ「三日坊主」になってしまうのでしょうか?
島宗先生は「ちりも積もれば山となる」「天災は忘れた頃にやってくる」という2つの理由を挙げられます。
前者は、成果がすぐには出ないので、やらなくなってしまう事例です。英語の習得でもジョギングでも、まさに「ちりも積もれば」で、長い間やりつづければ結果は出ます。しかし、1回10分だけやってすぐに効果が出るものではありません。すると、ついついやらなくなって……ということにもなりがちでしょう。
後者は、行動と環境の関係性の確率が非常に低く、やらなければと思っていても、ついつい後回しになってしまうことです。つまり、防災グッズは買っておかないとと思いつつ、地震がいつくるかわからないので、買わないままになってしまって……というようなことです。
これらは、誰しも心当たりのあることではないでしょうか。これを避けるためにどうするか……それはぜひ講義の本編をご覧ください。
上記以外にも、「行動分析学」の具体的な手法を数々ご紹介いただいています。自分自身の日々の行動を変えていって、より満足できる自分になっていくために、大いに参考にしていただける講義です。
(※アドレス再掲)
◆島宗理:人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2848&referer=push_mm_rcm2
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☆今週のひと言メッセージ
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《歴史を抜きに食文化を語ることは不可能》
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2339&referer=push_mm_hitokoto
「食」という視点から眺める大航海時代
南直人(立命館大学食マネジメント学部 教授)
コロンブスの交換によっておよそ500年の時の流れを経て、地球上の「食」の在り方が大きな変貌を遂げ、食のグローバル化が始まりました。現在われわれが普通に消費している多くの食べ物は、こうした歴史的変化を経てもたらされたものであり、歴史を抜きに食文化を語ることは不可能といえます。
さらにいえば、奴隷制や新大陸先住民の絶滅など、食の歴史は決して、明るいだけの脳天気なものではないということも付け加えたいと思います。
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今週の人気講義
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「東照大権現」の定義とは?徳川将軍家が簒奪した雅と権威
片山杜秀(慶應義塾大学法学部教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4727&referer=push_mm_rank
日蓮が取り戻そうとした最澄の原点「純粋な天台宗」とは
頼住光子(東京大学大学院人文社会系研究科・文学部倫理学研究室教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4733&referer=push_mm_rank
なぜ『ポリテイア(国家)』で最も重要なのは第1巻なのか
納富信留(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
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古典派経済学が繁栄をもたらした…柱は自由貿易と貨幣数量説
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どうなる台湾危機…中台の政治的節目と米中の軍事的緊張
小原雅博(東京大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4717&referer=push_mm_rank
※頼住光子先生の「頼」は、実際は旧字体
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編集後記
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皆さま、今回のメルマガ、いかがでしたか。編集部の加藤です。
さて、昨日のメルマガで「年忘れ雑談会」についてご案内しましたが、実はこの企画、以前からあたためていたもので、コロナ禍で失われていく「雑談」という大事な日常を当テンミニッツTVで復活といいますか、皆さまとの貴重な機会として再現したいという想いから進めたものでございます。
ちなみに「雑談」については、青島未佳先生も講義のなかでその重要性についてお話されています。
心理的に安全なチームをつくるための「4つのポイント」
青島未佳(一般社団法人チーム力開発研究所 理事)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4555&referer=push_mm_edt
〈コロナ禍になって、いろいろな研究や記事の中で「雑談」の重要性を説くものが増えてきました。雑談の中でこそ、私たちは互いの背景や価値観、今置かれている状況などを互いに聞くことができます。それにより、次の手助け、協力や学習の場につながるということがあります〉
ということで、「雑談」はとても大事ということですね。
なお、年忘れ雑談会の詳細は以下になります。お気軽にご参加ください。
◆年忘れ雑談会のお知らせ
https://10mtv.jp/zatsudan/202212/?referer=push_mm_new_function
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テンミニッツ・アカデミー編集部