編集長が語る!講義の見どころ
人間にとっての食事と健康~「選食」のススメ/特集&堀江重郎先生【テンミニッツTV】
2023/09/08
いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上達史です。
いうまでもなく、「食事」は人間の健康に決定的に重要な役割を果たします。しかし案外、知っているようで知らないのが「食事のあるべき姿」ではないでしょうか。
世の中には極端なものも含め、様々な情報が飛び交っています。しかし残念ながら、そのような情報のなかには、根拠が薄弱なものも散見されるようです。
専門家の見地から「食」を考えたら、どのような答えが導き出されるのか。今回はそのような講義を集めてみました。総じて、「飽食」はやはりよろしくないようです……。
■特集:人間にとっての食事と健康
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=150&referer=push_mm_feat
・堀江重郎:世界で20億人以上が肥満…飽食から選食へ大事な3カ条
・小泉武夫:日本人は地球上最もベジタリアンだった?和食の7つの基本
・長谷川眞理子:進化的に「おかしい」現代生活…人間にとって良い食事とは
・遠藤英俊:認知症予防に重要なのは、運動・食事・会話
■講座のみどころ:飽食時代の「選食」のススメ(堀江重郎先生)
本日は、特集から堀江重郎先生(順天堂大学医学部・大学院医学研究科 教授)の新着講義を紹介いたします。
堀江先生は、「飽食」が大きな問題を引き起こしていることを指摘されたうえで、自分に本当に必要なものを食事の量、質ともに見定めて摂取する「選食」をご提唱くださいます。さらに、腸内細菌の重要性や、食事の楽しみの大切さについても言及されます。
「食事のあり方」について、とても多くの大切な気づきを得られる講義です。
◆堀江重郎:飽食時代の「選食」のススメ(全4話)
(1)選食の提唱と「食の多様性」
世界で20億人以上が肥満…飽食から選食へ大事な3カ条
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5040&referer=push_mm_rcm1
最初に堀江先生が指摘くださるのは、世界的な肥満の増加、栄養の偏りや低栄養、「個食(1人で食事を摂る)」の増加、極端なダイエットの弊害などです。
食事が、非常にアンバランスになっていることがよくわかります。また、堀江先生ご指摘のとおり、異常気象が続くなかで、持続可能とも思われません。
そこで堀江先生は「選食」を提唱されるわけですが、もちろん偏った食事をすることではありません。堀江先生はこうおっしゃいます。
《食に多様性を与え、また程よい制限をするということです。食事の質と量を選び、自分に合った食を選ぶことは、食事の価値を選ぶということにもなります。そして、食を楽しむことは食事というオケージョン(時)を選ぶということになります》
「多様性」「程よい制限」「楽しみ」という部分は、とても大きな意味を持つメッセージです。
そのうえで、堀江先生が最初におっしゃるのが「旬の食材を選ぶ」ということ。
堀江先生は、旬の喪失や、化学肥料の多量使用が、栄養素の減少に結びついているといいます。たとえばニンジンのビタミンAは、1950年と2015年とを比べると82%も減ってしまっている。アスパラガスのビタミンB2も同年比較で50%、ホウレンソウの鉄分は95%も減ってしまっている……。
このデータは、まさに驚きです。
さらに堀江先生は、腸内細菌の多様性の大切さもご指摘くださいます。地産地消の伝統的な生活をしている人と、産業社会のなかで作り置きされた食品や何らかの化学薬品で処理した食材を使った食品を食べている人とでは、腸内細菌のフローラに大きな違いがあるというのです。
加えて、腸内細菌を減らす要因としては、抗生物質などの薬、ストレス、過労、加齢、運動不足、偏った食事、飲み過ぎ、食べ過ぎ、有毒な物質などがあるといいます。
腸内細菌のバランスが崩れると、病気の原因になるばかりでなく、認知症にも関係してくるとのこと。認知症予防に、どのような食事が効果的かも、第1話でお話しいただいていますので、ぜひご覧ください。
さらに第2話では、腸内細菌を豊かにする食材は何か、そして適切な「ファスティング(断食)」について教えてくださいます。
ファスティングについて堀江先生は、こうおっしゃいます。
《重要なこととして水分と塩分は摂る必要があるのですが、炭水化物を摂らなくなって12時間くらいしますと、人は体の脂肪を分解してエネルギーを作っていくのです。そういうことから、ファスティングをすればするほど体の中の脂肪、内臓脂肪、皮下脂肪が減っていきます。そしてこの分解された体の脂肪はケトン体と呼ばれる分子になって、糖分に変わるエネルギーになっていきますし、脳にも働いていきます》
さらに、身体のなかの老廃物を処分するオートファジーという機能も、エネルギーが枯渇していくことを感知すると、もう1回よみがえってくるといいます。
第3話で語られるのは、食の多様性を実現することによる、必要な栄養素の摂取です。亜鉛などの栄養素について、具体的な食材情報とともに教えてくださいます。また、人間にとっての筋肉の重要性、魚と肉類の比較も語られます。
見逃すことができないのが、「果糖」が心身の老化を促進してしまうことです。なぜそうなってしまうのか。果糖がどのような食品に、いかに使われているかは、ぜひ第3話をご覧ください。
第4話で語られるのは、「楽しみ」をもたらす世界の食文化、そのなかでも独特の魅力を持つ和食文化についてです。そして重要なのは、そのような食文化をふまえたうえで食事を楽しむことで、オキシトシンが分泌されることだと堀江先生はおっしゃいます。
《オキシトシンというのは愛情ホルモンと言われて、共感力、学習意欲、記憶力、免疫力に関係すると同時に、気持ちがハッピーになる。そして、こういったハッピーな気持ちが感染症の予防にもなるということが言われています》
人間にとって大切な「食事のあるべき姿」を、多面的に理解することができる絶品講義です。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
◆特集:人間にとっての食事と健康
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=150&referer=push_mm_feat
◆堀江重郎:飽食時代の「選食」のススメ(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5040&referer=push_mm_rcm2
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編集部#tanka
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台風の未来はいかになるのだろう異常気象の行きつく果てに
台風や豪雨が、最近、強力さを増しているのはなぜかを、中村尚先生が教えてくださる講義。そういえば、最近、四季の移ろいも何だか変。これは異常なのか、新しい日常なのか……。(達)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2678&referer=push_mm_tanka
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