編集長が語る!講義の見どころ
自分の身体を整える科学/特集&水島昇先生【テンミニッツTV】

2024/05/10

いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上です。

食事や睡眠など、日々の暮らしの工夫で、いかに自分の身体を整えればいいのか。

とても大切なことですが、それだけにネットには「不確かな情報」も溢れています。しっかりした情報を、ぜひとも学びたい。

テンミニッツTVの講義のなかから、自分の身体を整えるための大切なことを教えてくれる逸品を集めました。専門家による解説で、本当に大切なことを知りましょう。

■本日開始の特集:自分の身体を整える科学

https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=236&referer=push_mm_feat

・水島昇:ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る

・堀江重郎:20億人以上が肥満…飽食の時代に大事な「選食力」3カ条

・堀江重郎:テロメアの長さが「がんリスク」と「老化」のカギを握る

・小泉武夫:肉と野菜を一緒に食べるわけ―免疫メカニズムと和食の関係性

・河原英雄/上濱正先生:噛み合わせや歯の健康が人間の健康にとっていかに大事か

・西野精治:どうすれば「最高の睡眠」は実現するか…健康な睡眠とは?


■講座のみどころ:「オートファジー」とは?その仕組みに迫る(水島昇先生)

本日は、水島昇先生(東京大学大学院医学系研究科・医学部教授)が「オートファジー」について教えてくださった講義を紹介します。

「オートファジー」という言葉をお聞きになったことのある方も多いのではないでしょうか。しかし一方で、やや過剰とも思われる内容の情報があふれているのも事実です。

はたしてどのようなものなのか。ぜひ水島先生の講義で学びましょう。

◆水島昇:オートファジー入門~細胞内のリサイクル~(全5話)
(1)細胞と細胞内の入れ替え
ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5283&referer=push_mm_rcm1

さて、オートファジーとは何か。水島先生の研究室の紹介がわかりやすので引用してみましょう。

《私たちは一見安定した存在に見えますが、実は約2ヶ月で体のほとんどの部品は新しいものと入れ替わっています。これは生物に秘められたリサイクル活動です。また、ときには環境変化に応じて体の一部をより積極的に分解することもあります。つまり「日常的な地道な分解」と「激しく誘導される分解」を巧みに使い分けています。

私たちはこのどちらにも関与する「オートファジー(自食作用)」と呼ばれる細胞内の大規模な分解系を対象に、生命体が変わらぬ健康状態を保ちつつ、大胆に変化することもできる秘密を研究しています》

自分の身体が2カ月で入れ替わっている。はたして、どのようなことなのでしょうか?

人間は、数10兆個(30兆から40兆個)の細胞でできているといわれています。そのうち、体全体で考えると1日に約2パーセントの細胞が増えて、一方で、それと同じ約2パーセントの細胞がなくなったり、死んだりしています。

水島先生はテンミニッツTVの講義で次のようにおっしゃいます。

《いってみれば、今日の皆さまは昨日の皆さまと2パーセント違うということがいえます。これを繰り返していけば、1年後にはほとんど別人になっているといってもいいかと思います》

人間の細胞のうち、どれも均一に入れ替わっているわけではありません。細胞の種類によって入れ替わるスピードはかなり違っています。それぞれの細胞は、次のような寿命だといいます。

白血球=3~5日
粘膜細胞=3~5日
血小板=10~14日
皮膚=1カ月
赤血球=4カ月
肝=1年半
骨=2~10年
脳(神経)=一生

私たちにも一生があり、やがて死を迎えるわけですが、実はこの身体のなかでは、それを遥かに上回るスピードで次々と「生」と「滅」が起きている。そのことを知ると、生命の不思議について、深い感慨を覚えざるをえません。

新しい細胞が生まれ、次々に細胞が死んでいく。そうなると、死んだ細胞をどうするのかが大きな問題になります。そのようなものが溜まるだけでは、いわばゴミが溜まる一方ということになってしまいます。

言葉を選ばずにいえば、どのようにリサイクルされるのかが、生命の維持にとっても重要課題です。まさに、そこに大きく関わるのがオートファジーなのです。

水島先生は次のようにご解説くださいます。

《(タンパク質のなかには)もう用がなくなってしまったようなものも出てくるかと思います。そういうものに対して、私たちの細胞は大きく2つの分解システムを持っています。

1つは、「ユビキチン・プロテアソーム」という仕組みが主に行っています。個別にタンパク質を評価して、それを分解するかしないかを決めていく方法です。

例えば、あるタンパク質が酸化されて、もう使い物にならなくなっているとか、壊れてしまったとか、あるいは先ほど申しましたように、まだ使えるのだけれど、「もうこれを使う機会がなくなってしまった」「環境が変わってしまった」というときには、これらを個別に識別して分解するという方法があります。

もう1つの方法は、むしろ個別に分解するわけではなくて、ある領域を袋で取り囲んで、その袋に入ったものは全て分解しようという、やや乱暴ですけれど、「バルク分解」という呼び方で行う方法もあります。「オートファジー」と呼ばれている方法が、このように袋で取り囲んで、ざっくり分解していくという方法になります》

ここから先は、このメールで紹介するよりも、実際に絵や写真、図解を用いて水島先生にご解説いただいたほうが、遥かにわかりやすいので、ぜひ講義本編をご覧ください。

ちなみに、よく、自分の身体を飢餓状態にすると、オートファジーが活性化するということもいわれます。それがどのようなことかも水島先生はお話しくださいます(第2話~)

この講義の全体像は次のようになっています。

◆ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る
(1)細胞と細胞内の入れ替え

◆オートファジーを蛍光顕微鏡で確認!栄養飢餓状態で活発に
(2)プロテアソームとオートファジー

◆さぼると細胞にゴミが…オートファジーの大事な役割とは?
(3)オートファジーの2つの役割

◆酵母がきっかけ、オートファジー研究とノーベル受賞への道
(4)オートファジー研究の発展

◆がん治療にも応用、オートファジーによる疾患制御の方向性
(5)オートファジーと疾患の関係

自分の身体の不思議について深く知り、身体を整える方法や、今後の可能性について考えることができる講義です。ぜひご覧ください。

(※アドレス再掲)
◆特集:自分の身体を整える科学
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=236&referer=push_mm_feat

◆水島昇:オートファジー入門~細胞内のリサイクル~(全5話)
(1)細胞と細胞内の入れ替え
ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5283&referer=push_mm_rcm2


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編集部#tanka
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盛りにこそ転がり落ちる匂いあり満開よりも七分咲きが吉

ルイ14世の時代はフランス王権の最盛期といわれますが、しかし没落はすぐそこに。現代にもそれは通じます。何事も、ほどほどが良し。そう痛感させられる本村凌二先生の講義です。(達)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3593&referer=push_mm_tanka