編集長が語る!講義の見どころ
科学的思考はなぜ大切か(テンミニッツTVメルマガ)
2020/02/12
皆さまこんにちは。
テンミニッツTV編集長の川上達史です。
平素より、弊サービスをご活用いただき、まことにありがとうございます。
寺田寅彦の随筆をお読みになった方も多いかと思います。東京帝国大理科大学で物理学の教授を務めつつ、夏目漱石の弟子でもあった寅彦は、「科学的思考」に立脚し、「科学的思考」の何たるかを伝える文章を数多く残しました。
「そんな寺田寅彦の随筆のような講義をお願いできませんか」と岡部徹先生にお願い申しあげ、実現したのが、本日ご紹介する講義です。
◆岡部徹:科学的思考はなぜ大切か(全5話)
(1)「状態図」という概念
科学的思考とは「なぜ?」を追求していくこと
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2932&referer=push_mm_rcm1
岡部徹先生は、東京大学副学長・東京大学生産技術研究所教授で、レアメタル研究の第一人者でいらっしゃいます。
(テンミニッツTVでは、岡部先生のレアメタル講義や、岡部研究室潜入レポなども配信しています。ぜひご覧ください)
https://10mtv.jp/pc/content/lecturer_detail.php?lecturer_id=71&referer=push_mm_rcm
その岡部先生が、「氷と塩を混ぜるとどうなるか?」「透明な氷をつくるにはどうしたらよい?」「アルコールをつくるにはどうしたらよい?」などといった、わかりやすい例を用いながら、Q&A方式で軽妙洒脱に、科学的思考の基礎について教えてくださいました。そして話題は、錬金術にまで広がって……。
とても刺激的な講義です。身近な例を取り上げながら、「状態図を用いた考え方」「原理をおさえたうえで、様々な方法を試行することの大切さ」「物事の基本を、きちんと理解しておくことの重要性」などについて説かれていくあり方は、圧巻です。
ちなみに、岡部先生が理系研究者の方々に本講義のことをお話になったところ、「一般向けの講義で状態図を説明したのか!?」と大いに驚かれたとのこと。まさに岡部先生のこの講義は、Q&Aで問いかける科学的思考論の名作です。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
◆岡部徹:科学的思考はなぜ大切か(1)「状態図」という概念
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2932&referer=push_mm_rcm2
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NHK出版よりテンミニッツTVの本が発刊されました
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2月10日に、NHK出版よりテンミニッツTVの書籍が発刊されました!
タイトルは『現代のリベラルアーツとは何か』(テンミニッツTV編)。本書には、テンミニッツTVで人気を博した次の講義を収録しています。
◆小宮山宏「知識の構造化のために・日本のイノベーションのために」
◆島田晴雄「イスラエルの現況と日本」
◆曽根泰教「民主主義と政治」
◆田口佳史「人生に活かす東洋思想」
◆柳川範之「いま求められる教養とは・経済学的発想とは何か」
◆岡部徹「科学的思考はなぜ大切か」
テンミニッツTVで視聴するのとはひと味違う、書籍での名講義集。本書を読めば、より良く生きるための「知の力」を身につけられること、うけあいです。ぜひ、手に取っていただければ幸いです。
紀伊國屋書店の商品ページ
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784140818084
Amazonの商品ページ
https://10mtv.jp/r/?QxFfAq
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編集部からのお知らせ
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編集部の伊藤です。
先週に続きまして、機能追加のお知らせです。
お客様から「シリーズの新着動画が出た場合にお知らせして欲しい」というご要望をいただいていました。
この声に対応するため、視聴していたシリーズ講義の新作が公開された日の朝にメールでお知らせする機能を実装しました。
また、合わせて一定期間ご利用になっていないお客様向けのご利用案内メールの内容も刷新しました。
テンミニッツTVでの「学習の習慣化」を仕組みとしてどのように実現していくか引き続き試行錯誤していきますので、ご意見などございましたらお気軽にお寄せください。
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今週の人気講義
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国際秩序が動揺すると、理想主義より現実主義が強くなる
小原雅博(東京大学大学院 法学政治学研究科 教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3176&referer=push_mm_rank
ルネサンス美術とはどうやって始まったのか
池上英洋(東京造形大学教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3017&referer=push_mm_rank
新冷戦の始まりではないかといわれる対中強硬派の演説とは
島田晴雄(公立大学法人首都大学東京理事長)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3177&referer=push_mm_rank
これからの30年間は中国の時代になるのか
岡本行夫(MIT国際研究センターシニアフェロー)
伊藤元重(東京大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3122&referer=push_mm_rank
日本の政権交代は参院選から崩れて進むという形だった
曽根泰教(慶應義塾大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3178&referer=push_mm_rank
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レッツトライ! 10秒クイズ
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鎌倉時代、北条政子が愛読したといわれる中国の書物は?
答えは下の講義をご覧ください!
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=1467&referer=push_mm_quiz
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編集後記
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編集部の加藤です。
先日、テンミニッツTV会員の方から話を聞く機会がありました。
「テンミニッツTVをどういったときに視聴していますか」と尋ねたところ、就寝前が多いというお答えでした。
そこで、思い出したのが、宋の欧陽修の『帰田録』に出てくる「三上(サンジヨウ)」というお話です。
そこには「余、平生作る所の文章、多くは三上に在り。乃(すなは)ち馬上・枕上・厠上なり」とあり、つまり、文章を考えるのに適しているのは、馬に乗っているとき、寝床に入っているとき、便所に入っているとき、という3つとのこと。
これは、文章だけでなく、何かアイデアを思いつくための発想法という観点からも取り上げられるお話ですが、就寝前はその一つ「枕上」に当たるので、テンミニッツTVを視聴する場合にも通じる話だなと感じました。ちなみに、私は考えごとをするときは、「厠上」、つまりトイレによくこもりますし、スマホでテンミニッツTVを観るときは、馬上、いまでいえば電車のなかが多いです。
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