編集長が語る!講義の見どころ
健診結果の見方・活かし方がよくわかる驚きの5カ条とは?/野口緑先生【テンミニッツTV】

2025/05/09

いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上達史です。

「健康診断」を受診されている方も多いと思います。しかし、その結果を十分に生かせているでしょうか。出てきた数値を個別バラバラに見て、「去年より上がった、下がった」と一喜一憂するだけになっていないでしょうか。

とはいえ、そもそも、それぞれの数値が自分の身体のどのような状況を表わしているのか、素人には把握するのが難しいのも確かです。「何が何やら」と思ってしまうのも、やむなきこと。

本日紹介するのは、野口緑(大阪大学大学院医学系研究科 公衆衛生学 特任准教授)に、健診結果の「見方、生かし方」を教えていただいた講義です。

野口先生は1986年 尼崎市に入庁され、メタボリックシンドロームの概念をもとにした独自の保健指導で、毎年数人あった脳・心血管疾患の現職死亡ゼロを実現するなど、保健指導の現場で実績を重ねて「スーパー保健師」として注目されました。2013年から大阪大学大学院招へい准教授(現在、同大学特任准教授)をお務めです。

実は、本日紹介する講義を収録した後に、恥ずかしながら私(川上)の健診結果を元に「健康指導」をいただく「実践編講義」も収録させていただきましたが(後日配信予定)、その説得力に圧倒されました。自分の健康のために、ぜひとも視聴すべき講義です。

◆野口緑:健診結果から考える健康管理・新5カ条
(1)血管をより長く守ることが重要な時代
健康診断の結果が悪い人が絶対にやってはいけないこと
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5748&referer=push_mm_rcm1

野口先生のご指導のキーワードは「血管」です。実は血管の状況次第で、脳卒中、心筋梗塞、さまざまな臓器障害、糖尿病、認知症などのリスクが大幅に上がってしまうとのこと。

「血管をより長くまもる時代」だと、野口先生は強調されます。もちろん健康診断では、がんの発見などもとても大切なことですが、それに加えて、様々な数値から自分自身の血管の状況を把握すべきなのです。

もう1つのキーワードが「検査の項目をバラバラに見てはいけない」ということです。

ここで、まことに参考になるのが、野口先生が独自の「チャート図」を教えてくださることです。

下から積み上げていくチャート図になっていますが、どのような原因で、どのようなことが起きうるのかが一目瞭然です。逆にいえば、上(出てきた症状や数値など)に問題があったら、下(原因)を対処すべきだということです。

講義タイトルに「5カ条」とありますが、その5カ条は以下のとおりです。

●第1条:検査の項目をバラバラに見てはいけない
●第2条:具合が悪くなってから病院に行こうと思ってはいけない
●第3条:「血圧」を甘く見てはいけない
●第4条:「コレステロールは運動では減らない」ことを知っておこう
●第5条:「メタボ」を単なる肥満と侮ってはいけない

それぞれのご指導も、とても具体的です。

たとえば「血圧」。血圧が160(mmHg)あたりの方は、実は噴水を地面から2メートル17センチぐらいまで上げる強さと同じなのだといいます。140(mmHg)前後の方は1メートル90センチ。130(mmHg)でも、1メートル77センチ。

そのうえで、野口先生はこうおっしゃいます。

《高速道路をイメージしてほしいのですけれど、高速で走ってきた車が直角に曲がれるかというと当然、曲がれなくて、どこにぶつかるかというと、その曲がり角のところの壁に当たります》

もちろん、血管が曲がっている箇所のことをたとえていらっしゃるわけですが、それほどの血圧の力を受け続けると血管は……。

また、コレステロールでいえば、血管がごみのコレステロールをため込んで肥大化してしまうと、血管の内側が狭くなってしまいます。しかもそれは一度できたら、戻らないのです。加えて、悪玉といわれるLDLコレステロールは「運動では下がらない」というのですが、ではどうすれば……。

さらに、メタボについては「心筋梗塞の時限爆弾のスイッチがオンになった状態であることを知っておこう」とおっしゃいます。

それぞれどのようなことか。詳しくは、ぜひ講義本編をご覧ください。見たか見ないかで、自分自身の寿命が変わってくるかもしれない名講義です。


(※アドレス再掲)
◆野口緑:健診結果から考える健康管理・新5カ条(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5748&referer=push_mm_rcm2