編集長が語る!講義の見どころ
学力喪失と「人間の理解」の謎…今井むつみ先生に聞く/編集部ラジオ【テンミニッツ・アカデミー】
2025/10/18
いつもありがとうございます。テンミニッツ・アカデミー編集長の川上達史です。
今回の編集部ラジオでは、今井むつみ先生(慶應義塾大学名誉教授)に、「人間が理解する」とはどのようなことなのかをお話しいただいた講義を紹介しました。
今井むつみ先生が2024年秋に発刊された岩波新書『学力喪失――認知科学による回復への道筋』は、とても話題になった一冊です。今回、テンミニッツ・アカデミーでは、本書の内容について著者の今井先生にわかりやすくお話しいただきました。
子どもが「分数などで引っかかるのはなぜか?」という問題意識から、さらにの「人間が物事を理解するときに起きていること」に深く迫り、さらにAI時代の問題点についてもご言及いただいた講義となりました。
◆編集部ラジオ2025(24)「理解する」とはどういうこと?
学力喪失と「人間の理解」の謎…今井むつみ先生に聞く
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5977&referer=push_mm_rcm1
まず今井先生が書かれた『学力喪失』ですが、この本では最初から5章まで、「実際どれだけ今のお子さんが学力で苦しんでいるか」の実例が展開されます。「なるほど、こういうところで引っかかるのか」と、この部分も興味深い内容なのですが、とりわけ興味深さを増してくるのが、実は第6章以降です。
第6章の「まとめ」から第7章、第8章と読んでいくにつれ、まるで「小さいお子さんが言葉を覚えていって、その抽象化をしていく過程」について、深く理解できるのです。まさに「わかる喜び」を実感できる1冊です。
そもそも、「言葉」は暗記することで身につけるものではありません。「抽象度の高い言葉」は、私たちが思考していく上で欠かせないものですが、それは赤ちゃんのときからすぐに理解できるものでもありません。
では、子どもたちはどうやって抽象的な概念を身につけていくのか。たとえば、今井先生は「2分の1と3分の1、どちらが大きいですか?」という問いに約24%の子どもが誤答する例をご紹介くださいますが、そのようなことが、なぜ起きるのか。
その「からくり」について、まず今回の編集部ラジオでポイントを紹介させていただきました。また併せて、生成AIが「しれっと間違える(=ハルシネーション)」事例などを挙げながら、AIが「本当に理解をしているのかどうか」について今井先生に迫っていただいた部分も紹介しております。
人間が「理解する」とはどういうことかが、よく見えてくるこの講義の見どころを、今回も編集部ラジオでお話ししました。ぜひ講義視聴のご参考にしていただければ幸いです。
(※アドレス再掲)
◆編集部ラジオ2025(24)「理解する」とはどういうこと?
学力喪失と「人間の理解」の謎…今井むつみ先生に聞く
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5977&referer=push_mm_rcm2
(※今回の「編集部ラジオ」で紹介する講義)
◆今井むつみ:学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(全5話)
(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5956&referer=push_mm_rcm3
■今井むつみ先生の講師ページ
https://10mtv.jp/pc/content/lecturer_detail.php?lecturer_id=370&referer=push_mm_rcm4
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