編集長が語る!講義の見どころ
なぜ伝わらない?理解の壁の正体を今井むつみ先生に学ぶ/編集部ラジオ【テンミニッツ・アカデミー】
2025/11/13
いつもありがとうございます。テンミニッツ・アカデミー編集長の川上達史です。
今回の編集部ラジオでは、今井むつみ先生の《何回説明しても伝わらない問題と認知科学(全3話)》を紹介しました。
「何回説明しても伝わらない」「こちらの意図とまったく違うように理解されてしまった」……。そんなことは、日常茶飯事です。しかしだからといって、相手を責めるのは大間違いでは? いやむしろ、わが身を振り返って考えないといけないのではないか――。この今井先生の講義を学ぶと、そんなように思えるようになってきます。
◆今井むつみ先生:編集部ラジオ2025(27)なぜ何回説明しても伝わらない?
なぜ伝わらない?理解の壁の正体を今井むつみ先生に学ぶ
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=6027&referer=push_mm_rcm1
ではなぜ、思いが正しく伝わらないのでしょうか?
今井先生がご解説くださるのは、まさに人間の「認知」のあり方です。今井先生によれば、人間の記憶容量には限界があって「1ギガバイト」しかないとのこと。この数値は、人間の能力をどう計るかによって諸説があるようですが、しかし、要領に限界があることは間違いありません。
人間は、その限界をカバーするために、「スキーマ」といわれるものを使って外界の情報を取捨選択しているのです。
たとえば、街を歩いているときでも、行き交う人々の顔や、建物のデザイン、看板の文字などの視覚情報から、BGMや雑踏の足音、さらに風の音など聴覚情報まで、自分の身の回りはあまりにも膨大な情報であふれかえっています。それらをすべて読み取り、聞き取ろうとしたら、それこそあまりに膨大な情報処理になってしまいます。
それでは身が持ちません。そこで、それをスキーマによってフィルタリングするのです。
スキーマとは、「いろいろなことを経験して、その経験を抽象化して、暗黙の知識として身体の一部になったもの」とのこと。人間にとって欠かせぬ、まことに有益な機能ですが、しかし、この機能があるために「バイアス」にもつながってしまい……。
人間の「理解」の不思議について、いろいろな気づきを得ることができる本講義の見どころの一端を、今回の編集部ラジオでお話ししました。
ぜひ講義視聴のご参考にしていただければ幸いです。
(※アドレス再掲)
◆今井むつみ先生:編集部ラジオ2025(27)なぜ何回説明しても伝わらない?
なぜ伝わらない?理解の壁の正体を今井むつみ先生に学ぶ
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=6027&referer=push_mm_rcm2
(※今回の「編集部ラジオ」で紹介する講義)
◆今井むつみ:何回説明しても伝わらない問題と認知科学(全3話)
(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5996&referer=push_mm_rcm3
■今井むつみ先生の講師ページ
https://10mtv.jp/pc/content/lecturer_detail.php?lecturer_id=370&referer=push_mm_rcm4
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