編集長が語る!講義の見どころ
常識が激変!これから必要な人材と人材教育とは?/柳川範之先生【テンミニッツ・アカデミー】
2026/03/03
いつもありがとうございます。テンミニッツ・アカデミー編集長の川上達史です。
これから人間の教育はいかにあるべきなのでしょうか。いかなる人材が求められるようになるのでしょうか。
日本ではAIの社会実装が進み、さらに人材不足も厳しくなっていくなかで、社会に有為な人材を教育していくうえで大切なことが、どんどん激変しつつあります。
本日は、そのことについて柳川範之先生(東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授)にお話しいただいた講義を紹介します。
これまでの教育や人材育成のあり方が、根底から変わっていくことをつくづく痛感させられる講義です。
◆柳川範之先生:これから必要な人材と人材教育とは?(全3話)
(1)人手の供給不足とマクロ経済への影響
ごく一部の人手不足が「致命的」になる…Oリング・セオリー
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=6131&referer=push_mm_rcm1
最初に柳川先生がお話しくださるのは「人手不足」についての考え方です。
柳川先生はまず、人手不足の解消について、次のようにおっしゃいます。
《人手不足の解消にはいくつかのパターンがあるのです。1つは、今十分に働けていない人に働いてもらう。あるいは今、能力が十分にない人にしっかり能力を高めてもらって、1人の人が今まで以上にたくさん働けるようにする。生産性を上げていくことです。
それからもう1つは、マッチングを解消するということです。人手不足の時代といいますが、人が余っているところはいっぱいある。要するにまだら模様なのです。大事な人材ほど足りなくなるという時代が起きるので、ここをしっかり増やしていかなければいけないということです》
このような状況を解消していくために、人的投資やリスキリングで能力を高めていくことが必須なのです。
そのうえで、ごく一部分の「人手不足」が、経済全体に致命的な影響を及ぼしてしまう事例を、「Oリング・セオリー」をご紹介いただきつつご解説くださいます。
「Oリング・セオリー」とは、ほんの一部のパーツが欠けてしまうために、全部がダメになることを示す理論です。
たとえば、建設現場において、どれだけ資材や人員が確保できたとしても、現場に置くトイレが設置できなかったとしたら、工事を始めることができません。さらに、そのトイレについても、もし非常に大事な水を流す部分の部品が足りなかったとしたら、それだけで増産が難しくなってしまい……。
この詳細については、ぜひ講義本編をご覧いただければと思いますが、いかに社会が、微妙なバランスと精緻な組み合わせで成立しているかを、あらためて実感できて、これまでの日本の重層性や精妙性、さらにプロ意識の素晴らしさを痛感できるお話です。
続いて第2話では、AI時代に求められる人間の能力とは何かが語られます。
ここで柳川先生は、「問いを立てる能力が求められる」と喝破します。
AI時代には、答えをAIが導き出してくれる。であるならば、むしろ重要になるのは「いかに問いをうまく立てて、問題を提示できるか」なのだと。
しかし、現在の教育は学校教育にせよ、企業や官公庁の人材教育にせよ、いまだに「一生懸命に答えさせる」問題になっています。そしてそれは、大学での教育も典型的に直面している問題で、学生たちに課す課題も大きく変化せざるをえなくなっているといいます。
では、「問いを立てる能力」はどうやったら身につくのか?
ここで柳川先生が強調されるのが、1つは「好奇心」、もう1つは「多様な知に触れる」ことだということです。
はたしてどのようなことか。その詳細も、ぜひ講義本編をご覧ください。
さらに第3話は質疑応答編ですが、日本の組織が抱えがちな「無謬性」をどう克服し、組織内でどのようなインセンティブを設計していくべきなのか、さらに、日本のローテーション的なキャリア育成設計についてどう考えるか、などについてご解説いたいています。
これから必要な人材教育のあり方について、表層的なことではなく、根本的な部分から教えていただける講義です。そこから、多くにヒントが溢れ出します。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
◆柳川範之先生:これから必要な人材と人材教育とは?(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=6131&referer=push_mm_rcm2
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