編集長が語る!講義の見どころ
新・大河ドラマの主人公「渋沢栄一」は何が凄いのか(テンミニッツTVメルマガ)
2021/02/12
いつも、ありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上です。
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」が2月7日(日)で最終回を迎え、2月14日からは渋沢栄一を主人公にした「青天を衝け」(主演:吉沢亮さん)が始まります。
例年は、年末に大河ドラマが終わり、年明けから次の大河ドラマが始まるスケジュールですから、心の切り替えもできますが、今年はコロナ禍のせいで、本能寺の変の余韻に浸る間もなく、いきなり渋沢の物語が始まるような、慌ただしい感じになってしまいました。
しかし個人的には、明智光秀の物語より、渋沢栄一の物語のほうが、今の日本には大切であるように思えてなりません。
とかく「テーマが地味」などといわれますが、間違いなくいえることは、渋沢栄一がいなければ、近代日本の国家の姿も、また日本の資本主義のあり方も、まったく違うものになっていた可能性が高いということです。しかも、知れば知るほど、まことに渋沢栄一は興味深い人物です。
ある意味では、渋沢栄一という存在自体が、1つの歴史の奇跡であるようにも思います。豪農とはいえ、農民出身の彼が、尊皇攘夷運動に身を投じ、その後、一橋慶喜の家臣になったのも不思議な縁。また、仕えた慶喜が最後の徳川将軍になったのも不思議な巡り合わせです。さらに、その手腕を買われ、慶喜の異母弟・昭武の随行員(事務長的役割)としてパリ万博に行くことになったのも、そして、訪問先のフランスで銀行や株式会社の仕組みなど資本主義のあり方を深く理解して自らの手中に収めることになったのも、何か人智を超えた働きを感じたくもなります。
とはいえ、渋沢栄一が実際にどのようなことをやったのかについて、あまり明確なイメージが浮かんでこない方も多いと思います。本日は、その渋沢栄一の生涯を、歴史作家の童門冬二先生がわかりやすく解説してくださった講義を紹介いたします。
◆童門冬二:「近代日本をつくった男、渋沢栄一」の素顔(全4話)
(1)若き日の渋沢栄一
渋沢栄一が近代日本に与えた二つの大きな影響
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3868&referer=push_mm_rcm1
恐らく、生粋の武士であれば、ヨーロッパに洋行したところで、「資本主義の原理」をズバリと体得することは不可能だったことでしょう。逆に、一商人として渡欧していたとしたら、自らで財閥を立ち上げることはあったとしても、「日本資本主義の父」として大所高所から考え行動していくことは立場的に難しかったかもしれません。
まさに、この絶妙なバランスが渋沢栄一の真骨頂です。はたして、起業家精神に富んだ豪農の出身の渋沢の若き日々はどのようなものだったのか。さらに、将軍家の家臣となり、幕府の使節団の事務長的な立場で、実際にヨーロッパ資本主義を体験したことで、彼は何を掴み取ったのか。それらについての童門先生の解説は、まるで人物が生き生きと眼前で動き出すような名調子です。
童門先生は、渋沢がフランスで体得したのは「経済を富ましめることによって、護民官的な役割をはたしていくこと」だったと喝破されます。まさにご自身も東京都に勤務されて知事秘書、広報室長、企画調整局長、政策室長などを歴任された童門先生ならではの視点ですが、これは、その後の日本社会のあり方を考えるうえで、まさに欠かしてはいけない視点です。
渋沢栄一は、維新政府に請われて出仕し、明治2年から明治6年まで、税制改正や簿記制度改革、国立銀行条例など金融制度改革、鉄道敷設、はては廃藩置県までに腕を振るいます。彼なくして、近代日本は出来上がらなかったといっても過言ではない活躍ぶりです。
しかも、薩長の維新の英傑たちとのケンカっぷりも、まことに見事。やがて、自らの「主張」と「財政規律」を貫いて野に下り、自ら銀行を立ち上げていくことになります。そのあたりの事情も、童門先生は生き生きと描写くださいます。
加えて、渋沢栄一といえば「論語と算盤」が有名ですが、この理念にはどのような意味があったのか。また、多くの企業を設立し、多くの役職を務めた渋沢栄一が、人生の最後まで大切にした役職とは何だったのか……。それらについての童門先生の解説も必見です。
今、われわれは渋沢栄一の人生、そして彼の精神から何を学ぶべきなのか。そのことが明確に伝わってくる講義です。渋沢栄一は、2024年から1万円札の肖像になることも決まっていますが、まさにそれにふさわしい人物であることが、よくわかります。ぜひご覧ください。
また、テンミニッツTVでは、渋沢栄一の曾孫である渋沢雅英先生の講義も配信しております(全7話)。こちらも絶品講義ですので、ぜひご覧ください(本メールでも、またあらためて紹介したいと思います)。
◆渋沢雅英:曾孫が語る渋沢栄一の真実(全7話)
(1)ゆかりの地で聞く「奇跡の10年間」
渋沢栄一の曾孫が明かす「日本資本主義の父」の真実
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3841&referer=push_mm_rcm3
日本経済も日本社会も大きな曲がり角に入っている今こそ、ぜひとも渋沢栄一について深く知るべきです。ぜひテンミニッツTVの講義をご視聴いただければ幸いです。
(※アドレス再掲)
◆童門冬二:「近代日本をつくった男、渋沢栄一」の素顔(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3868&referer=push_mm_rcm2
◆渋沢雅英:曾孫が語る渋沢栄一の真実(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3841&referer=push_mm_rcm4
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今週の「エピソードで読む○○」Vol.24
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今回の○○は、平安時代中期の学者、政治家であった「菅原道真」です。
菅原道真は下級官吏で、いわゆる科挙のようなことを経て大成功し、どんどん出世して、なんと右大臣までなりました。当然、大臣のポストを独占していた藤原氏にとっては許しがたいことです。ですから大宰府に流罪になってしまう。それで怨霊になるという話になるわけです。
道真事件以後、日本の歴史において科挙のようなものを経て、あそこまで出世した人はいません。道真の事件で、いわゆる科挙は日本の国に合っていない、あれをやってしまうと日本の国は混乱して身分の秩序が壊されてしまう、とさんざん懲りたのでしょう。
楠木正成や菅原道真の末路から分かる、根付かない能力主義
兵藤裕己(学習院大学文学部教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3757&referer=push_mm_episode
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レッツトライ! 10秒クイズ
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「文化・芸術(音楽)」ジャンルのクイズです。
ヴァイオリンもピアノも、日本でいえば〇〇時代に始まったということです。
さて〇〇には何が入るでしょうか?
答えは以下にてご確認ください
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3022&referer=push_mm_quiz
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編集後記
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編集部の加藤です。今回のメルマガ、いかがでしたか。
さて今週、緊急事態宣言が延長されました。新たな期限は3月7日までということですが、感染状況が改善すれば順次宣言を解除する方針とのことで、一日でも早くそうなってくれればと願う毎日です。
と同時に、いまは昨年から続くコロナ問題について改めて考えるいい機会ではないかとも感じています。
それにお応えする特集が『いまこそ問うべき「新型コロナ」の核心』です。
『いまこそ問うべき「新型コロナ」の核心』特集
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=106&referer=push_mm_edt
この問題の本質はいったいどこにあるのか。効果的な対策は何なのか。また、前回の緊急事態宣言ははたして効果があったのか。その他、ウイルスや免疫の仕組みについてなど、いろいろな側面からこの問題に迫っています。ぜひご視聴ください。
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