編集長が語る!講義の見どころ
三菱スペースジェット(MRJ)失敗の真の原因とは(テンミニッツTVメルマガ)
2021/02/19
いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上です。
2020年10月に、三菱スペースジェット(旧MRJ)が事実上の開発凍結となりました。大きな期待を集めた鳴り物入りの航空機開発が、なぜ凍結に追い込まれてしまったのでしょうか?
本日は、経済学者の柳川範之先生(東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授)にその点について詳しくお話しいただき、日本の今後のあるべき姿を展望いただいた講義を紹介いたします。
◆柳川範之:失敗する日本企業の構造と改革への宿題(全4話)
(1)「日本のものづくり」の課題
MRJの失敗にみる「日本のものづくり」の問題点
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3821&referer=push_mm_rcm1
柳川先生は、三菱スペースジェット(MRJ)の失敗の理由について、「全体の総合マネジメントをするのが難しかった」「どこまでを標準化しておいて、どこまでを個別の顧客のニーズにカスタマイズするかがしっかり考えられていなかった」という点を挙げられます。
これはそれぞれ、どのようなことなのでしょうか? また、1980年代や90年代に成功していた「ものづくり」は、なぜ通用しなくなってしまったのでしょうか?
その具体的内容については、ぜひ講義本編をご覧ください。
三菱スペースジェット(MRJ)にかぎらず、これまでの日本企業の強みであった「ものづくり」の分野でも、少しずつほころびが見え始めているように思えます。このような失敗の本質は、一体どこにあるのでしょうか。
そのことを考えるとき、よく指摘されるのが「縦割りの弊害」です。しかし、そのような一般論で話が終わらないのが、柳川先生の講義の真骨頂です。「グローバルに見てみると、実は縦割り構造は世界でも存在しており、下手をすると日本よりも柔軟性がない」というのです。これはまさに、柳川先生ならではの広い視野からの問題提起です。
柳川先生がおっしゃるのは「縦割り構造が悪い」という話ではなく、「縦割り構造をどのような形で解決しているかという、解決の仕方の問題だ」ということです。
日本はこれまで、よくいわれる「現場の強み」を生かし、縦割り構造の中で調整を図ってきました。現場の人たちがかなり優秀で、調整を考えることができる能力と知見を有した人たちが、お互いに調整しながらうまくやってきたのです。たしかに、何らかの製品をつくる折の部門間調整のようなレベルの話であれば、現場でうまくやりくりができました。
しかし、企業全体に関わるような話、たとえば「全体最適」や「大きな方向転換」といった話については、当然、現場レベルの調整では意思決定ができません。いま日本や世界が直面しているのは、企業が生き残るためのターゲット分野が変わっていかざるを得ないような、とても大きな環境変化であり、当然、現場レベルで対応できる問題ではありません。
このような「大きな波」への対応の仕方で、海外の企業と日本の企業とは、何が違うのでしょう。全体最適や大きな方向転換をマネージできる人材をいかに育成すべきなのでしょうか。
本講義の第3話以降では、トップマネジメント人材の育成法や、今後望ましい組織論について語られます。「プレーヤーで成功した人がいきなり大組織のトップになるケースがあるが、まずトップマネジメントの経験を積むことのほうが重要」「トップマネジメントとミドルマネジメントでは、求められる資質は違う」などなど、膝を打つ話が次々と出され、いま必要な経営人材を育てるにはどうすべきかの方法論が語られます。さらには、なぜ「組織を小さくしなければいけないか」にも話が及んでいくのです。
日本が現在の苦境から脱するには、どうすればいいのか。どのように人材を育成していけばいいのか。それらの点について、具体的なヒントが次々と明かされる講義です。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
◆柳川範之:失敗する日本企業の構造と改革への宿題(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3821&referer=push_mm_rcm2
----------------------------------------
今週の「エピソードで読む○○」Vol.25
----------------------------------------
今回の○○は、共和制ローマ期の政治家、軍人であった「カエサル」です。
カエサルは敵対する閥族派に対しても、よく「カエサルの寛容」を発揮しました。こうした戦いに勝った彼は敗者に対する措置として、かなりの割合で許しを与えています。それどころか、戦った相手を非常に高い官職に就かせることもあり、自分が打ち破った相手への処罰や処刑はほとんど行っていませんでした。
カエサルの寛容―「敵を許す」ローマ人の精神性
本村凌二(東京大学名誉教授/文学博士)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=1584&referer=push_mm_episode
----------------------------------------
レッツトライ! 10秒クイズ
----------------------------------------
「歴史・民族(東洋史)」ジャンルのクイズです。
「○を想え」という意味の「メメント・モリ」は李登輝に影響を与えた言葉の一つだという。
さて〇には何が入るでしょうか?
答えは以下にてご確認ください
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3716&referer=push_mm_quiz
----------------------------------------
編集後記
----------------------------------------
編集部の加藤です。今回のメルマガ、いかがでしたか。
さて、14日の日曜日からNHK大河ドラマ「青天を衝け」の放送が始まりましたが、とても好評のようで、皆さん、ご覧になられたでしょうか。
それに先立って、先週金曜日の12日に編集長がおススメ講義として渋沢栄一に関する二つのシリーズ講義を紹介しました。それが以下、童門冬二先生(作家)と渋沢雅英先生(渋沢栄一曾孫)の講義ですが、おかげさまでドラマ同様、いずれも好評いただいております。
◆童門冬二:「近代日本をつくった男、渋沢栄一」の素顔(1)若き日の渋沢栄一
渋沢栄一が近代日本に与えた二つの大きな影響
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3868&referer=push_mm_edt
◆渋沢雅英:曾孫が語る渋沢栄一の真実(1)ゆかりの地で聞く「奇跡の10年間」
渋沢栄一の曾孫が明かす「日本資本主義の父」の真実
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3841&referer=push_mm_edt
いったい大河ドラマで渋沢栄一がどう描かれていくのか。両先生の講義を聴いて彼の素顔、実像を知っておくと、今後の放送がより楽しめるのではないでしょうか。ぜひご視聴ください。
人気の講義ランキングTOP10
【テンミニッツで考える】「トランプ大統領」をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部