編集長が語る!講義の見どころ
次は総選挙?「得票数」推移から見えてくる核心(テンミニッツTVメルマガ)
2020/09/04
皆さまこんにちは。テンミニッツTV編集長の川上達史です。
安倍晋三総理の辞任表明から1週間が過ぎました。現時点では、後継として菅義偉さんが最有力視されていますが、さらに報道では、新総理が就任早々に総選挙に打って出るのではないかということも指摘されています。野党サイドでも、立憲民主党と国民民主党および無所属グループの合流が進みつつあります。当然、総選挙も見据えた動きが強まっていくことでしょう。
では、選挙をどのように見るべきか。また、これまでの日本の選挙の流れから何が見えてくるのか。それを興味深くご教示いただいたのが、本日ご紹介する曽根泰教先生(慶應義塾大学名誉教授)による「政治と選挙」についての講義です。
◆曽根泰教:政治学講座~選挙をどう見るべきか(全9話)
(1)選挙の意味
55年体制期、政権を争う選挙を行わなかった日本の特殊性
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3173&referer=push_mm_rcm1
政治学は、本来的には間違いなく「生きた学問」です。いかなる政策を追求するのか、それをどのようにして実現させるのか、あるいは阻止するのか。それは、選挙結果や権力闘争の結果次第です。そんな「生きた政治学」を、曽根先生に大きな構図で教えていただいたのが、本講義です。
曽根先生は、日本の選挙分析に、とても興味深い指標を提示されます。それは「衆院選や参院選で、与党、野党がそれぞれ何千万票とったか」というものです。
通常は、得票率などパーセンテージで分析されることが多いのですが、曽根先生は「2000万票」を1つの指標として置き、政党がどのくらいの票数を得てきたかを分析していきます。そのくらい大づかみでの分析のほうが、かえって情勢がよくわかります。政党がいかに力を得ていったか、あるいは力を失っていったかが、面白いほど一目瞭然にわかるのです。
しかも、この講義で曽根先生は、2000万票という数字を基準として置きつつ、かつて「55年体制」と呼ばれていた時代はどうだったのかから、民主党政権はなぜ失敗したのかまで、幅広く議論を展開されます。
長年、政治の第一線に迫ってこられた曽根先生ならではのエピソード(曽根先生が実際にご見聞された話)も、ふんだんに盛り込まれ、政治の本質がどんどん見えてきます。
今度、総選挙が行われたとしたら、与野党はそれぞれ何万票をとるのか。過去の選挙の姿をふりかえりながら、そのようなことを考えていくのも、まことに興味深い思考実験になることでしょう。
日本の現代政治史や政治過程論の流れを整理して理解するうえでも、非常に有益な講義です。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
◆曽根泰教:政治学講座~選挙をどう見るべきか(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3173&referer=push_mm_rcm2
----------------------------------------
今週の「エピソードで読む○○」Vol.1
----------------------------------------
本日より新たなコーナーが始まりました。今回の○○は「石橋湛山」です。
石橋湛山という人も、またジャーナリストの出身。東洋経済新報社、現在も残る東洋経済で、『週刊東洋経済』によって言論で世に訴えていた人。
この人の評伝を書くときに、私がやはり石橋湛山の言論の中で一番すごいなと思ったのは、元老の山縣有朋という、いわばさまざまな老害の政治を続けた人ですが、その山縣有朋が亡くなったときに、石橋湛山は、「死もまた社会奉仕」という痛烈な文章を書いたわけです。
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=31&referer=push_mm_episode
----------------------------------------
レッツトライ! 10秒クイズ
----------------------------------------
「ビジネス・経営(経営哲学)」ジャンルのクイズです。
江戸時代に書かれた随筆風仮名草子『可笑記』に「〇を選ぶも、〇を捨てず」という言葉がある。〇を選ぶときは慎重にするけれども、一旦採り入れたら、よほどのことがない限り、捨てないということ。さて〇には同じ言葉が入ります。それは何?
答えは以下にてご確認ください。
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3457&referer=push_mm_quiz
----------------------------------------
編集後記
----------------------------------------
編集部の加藤です。
今週のメルマガいかがでしたか。9月1日に続き、またまた新コーナーが始まりました。皆さまの学びのためのヒント、手すり、灯りになれば幸いでございます。
これからも新たなコーナーの開設をいろいろと予定しておりますので、もっと面白く、目が離せないメルマガになっていくこと間違いなしです。どうぞお楽しみに。
さて、現在月間視聴ランキング1位は前野隆司先生のシリーズ講義『「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ』ですが、その前野先生の著書『感動のメカニズム 心を動かすWork&Lifeのつくり方』(講談社現代新書)が今月のプレゼント本です(10名様にプレゼント)。
「すべての人の心に感動を。感動にあふれた豊かな人生を。日々の暮らしにも、ビジネスにも使える、実践・感動学入門。」ということで、シリーズ講義で解説されている幸福学とともに興味深いテーマである「感動」学について、分かりやすく解説されている本です。ご興味のある方はぜひ。
<ご応募がまだという方はサイトトップの右のほうをご覧ください>
https://10mtv.jp/
人気の講義ランキングTOP10
「ブッダに帰れ」――禅とは己事究明の道
藤田一照
熟睡できる習慣や環境は?西野精治先生に学ぶ眠りの本質
テンミニッツ・アカデミー編集部