編集長が語る!講義の見どころ
クラシック音楽で学ぶ世界史/片山杜秀先生(テンミニッツTVメルマガ)

2020/10/09

いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上です。
前回、芸術の秋ということで川嶋渉先生の「日本画を知る」講義をご紹介しましたが、絵画とくれば、次は音楽です。今回は、片山杜秀先生にクラシック音楽と西洋史の流れをみごとにご解説いただいた講義を紹介いたします。

この片山先生の講義は、「音楽にこそ、時代は色濃く反映する」という視点から、ヨーロッパ史の流れの中にクラシック音楽を位置づけていく、とても興味深いものです。

◆片山杜秀:クラシックで学ぶ世界史(全13話)
(1)時代を映す音楽とキリスト教
なぜ音楽は時代を色濃く反映するものなのか
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3007&referer=push_mm_rcm1

片山杜秀先生は、近代日本の思想と文化がご専門で、慶應義塾大学法学部で教鞭を執っておられますが、若いころからクラシック音楽評論家としても活躍されており、『音盤考現学』『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング)でサントリー学芸賞と吉田秀和賞をダブル受賞されています。また、NHKFMの「クラシックの迷宮」(土曜日夜9時)でパーソナリティーも務められ、非常に意欲的な番組を毎週つくっておられます。

片山先生の講義は、非常に幅広い「知」をどんどんと教えてくださる圧倒的なもの。しかもお話の内容は、音楽が教会の中にあった時代から、ルネサンス、バロック、そしてクラシックの有名作曲家の時代を経て、20世紀、さらに現代の考察まで流れ込みます。

なぜ、大作曲家たちは人気を博したのか。彼らが描き出した時代精神とは、いかなるものだったのか。クラシック音楽を詳しくご存じでいらっしゃらない方でも、世界史の知識から、イメージを膨らませていただける講義です。

そもそも、どうして片山先生は「音楽にこそ、時代が色濃く反映する」とおっしゃるのか。それは、音楽が「多くの人によって演奏され、聴く人から支持されないと、なかなか歴史に残りにくいもの」だからです。誰も知らない人が、どんなに素晴らしい曲を作曲して楽譜に書いていたとしても、それだけでは後世から再評価されるのは稀なことです(文学や絵画などでは、死後に評価されることは、ままありますが)。つまり、同時代の精神を掴みとり、当時の人々の共感を得た音楽が、歴史にも残りやすいということになるのです。

では、どの作曲家が、どのような時代精神を反映しているのでしょうか。各話のタイトルをご紹介するだけでも、講義の雰囲気がお伝えできるのではないでしょうか。

●ルネサンスからバロックへ―教養としての「音楽」へと変化
●モーツァルトの生きた時代は「就職氷河期」
●ベートーヴェンが市民革命という動乱期に探求した音楽とは
●ヨーロッパ中が感染したワーグナーの凄さ
●マーラーの交響曲はなぜそれほどまでに愛されているのか
●ドビュッシーやチャイコフスキーがつくった「国のイメージ」
●20世紀のクラシック音楽が向かった2つの方向とは

やはり、ただの「知識の缶詰」では、あまり役に立ちません。物事についての知を深めていくためには、大きな流れや、さまざまな事象との連関から理解していくのが一番ではないでしょうか。その意味でも、この片山先生の講義は、まさに絶品です。

音楽好きの方にも、歴史好きの方にも、そして両方の教養を身につけたい方にも、お勧めできる講義です。気になった作曲家の項目からご視聴いただいても良いかもしれません。ぜひ、ご覧ください。

(※アドレス再掲)
◆片山杜秀:クラシックで学ぶ世界史(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3007&referer=push_mm_rcm2


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今週の「エピソードで読む○○」Vol.6
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今回の○○は「長州ファイブ」のひとりである幕末の長州藩士「山尾庸三」です。

イギリス時代の山尾は、当地の造船所で自らも働きながら学びました。
そこには、視覚や聴覚が不自由で会話に支障を来たしながらも、勤労意欲を持ち、社会に貢献したいと思う人々の姿もありました。身体に障害を持つ人々がちゃんと雇用され、元気に働く姿を見て、彼は大変大きな感動を受けたのでしょう。

帰国後には、工学教育と並んで、目や耳の不自由な身体障害者の教育にも取り組みました。これは知られざる一面ですが、山尾の大きな功績であろうと私は思います。

山尾庸三―工部大学校を設立した「工学の父」
山内昌之(東京大学名誉教授/歴史学者/武蔵野大学国際総合研究所特任教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=80&referer=push_mm_episode


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レッツトライ! 10秒クイズ
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「医療・健康(食と健康)」ジャンルのクイズです。

アンチエイジングの方法として、ヨーロッパやアメリカなどで話題になった「○:○ダイエット」というファスティング(断食)があるそうです。さて○:○に入る数字はそれぞれ何?

答えは以下にてご確認ください。
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2531&referer=push_mm_quiz


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編集後記
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編集部の加藤です。今回のメルマガ、いかがでしたか。

現在、津崎良典先生(筑波大学人文社会系准教授)と五十嵐沙千子先生(筑波大学人文社会科学研究科准教授)の対談講義シリーズ「『幸福とは何か』を考えてみよう」が好評配信中ですが、その津崎先生の著書『デカルト 魂の訓練~感情が鎮まる最善の方法~』(扶桑社新書)が今月のプレゼント本(10名様にプレゼント)です。
この本の紹介文には「抑えきれないマイナスの感情を上手にコントロールし、穏やかに鎮めていく確実な方法を、デカルトが易しく伝授」とあります。

抑えきれないマイナスの感情を上手にコントロール?
デカルトが易しく伝授? 

なんだかとても気になりますね。感情のコントロールというのはけっして簡単ではないと思います。だからこそ、そのことについてデカルトの考え方、方法を学べる貴重な一冊といえるのではないでしょうか。ご応募がまだという方はぜひ。

<ご応募がまだという方はサイトトップの右のほうをご覧ください>
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