編集長が語る!講義の見どころ
令和7年 人気ランキングBest10【テンミニッツ・アカデミー】

2025/12/05

いつもありがとうございます。テンミニッツ・アカデミー編集長の川上達史です。

いよいよ12月。本当に時の経つのは早いものです。

ここ数年、毎年「上期」と「下期」で視聴数の高かった講義を「人気ランキング」として発表してきましたが、今年は「上期」の発表を行ないませんでしたので、本日は、2025年通年でのランキングを発表します。

振り返れば今年も、本当に色々なことがありました。

第二次トランプ政権が発足したのが今年の1月20日。アメリカでは政権が変われば政策がガラリと変わるのが常ですが、第二次トランプ政権は大統領令もかつてないほどに発出し、それまでのあり方から大きく舵を切り、関税などの経済政策も世界を震撼させました。

日本でも、10月21日の高市早苗政権発足の前と後では、社会の空気感がガラリと変わった感じがあります。

韓国でも前年12月の非常戒厳令問題を受けて尹錫悦大統領が罷免され、6月に李在明大統領が就任。ヨーロッパでも引き続き各地の選挙で「右派」政党の伸長が続きます。続いてきたウクライナや中東での紛争をめぐっても様々な動きがありましたが、平和の訪れはいまだ十分に見通せぬ状況です。

一方で、身近でもどんどんとAIが実装され、その能力も格段に上がりつつあります。社会の姿は大きく変わっていかざるをえないでしょう。そして、世界経済と日本経済の動きもこれからどうなっていくことか……。

このようななかで、今年もテンミニッツ・アカデミーをご愛顧いただきましたこと、心より御礼申しあげます。

2025年を通して、テンミニッツ・アカデミーではどのような講義が数多くの視聴を集めたのか。

ランキング発表の際に毎回、申しあげておりますとおり、1年間(1月1日から今年は11月30日まで)の配信数に基づくランキングですので、配信開始日次第で大きく変動するものです。昨年11月、12月から配信スタートした新作講義は票が二分されて不利になりますし、直近スタートのものもかなりのハンデを背負います。

ただし、そのラインナップを見ていくと、様々な気づきを得ることもできます。

特集ページ(「今を知る」ページ)では、ベスト10を発表しておりますが、このメールでは、30位~11位を発表いたします(各URLは、シリーズの第1話です)。

まずは第30位~第21位の発表です。

◆30位=中島さち子先生:数学と音楽の不思議な関係
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5918&referer=push_mm_rcm30

◆29位=今井むつみ先生:学力喪失の危機~言語習得と理解の本質
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5956&referer=push_mm_rcm29

◆28位=松尾睦先生:経験学習を促すリーダーシップ
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5927&referer=push_mm_rcm28

◆27位=養田功一郎先生;日本人の「所得の謎」徹底分析
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5838&referer=push_mm_rcm27

◆26位=鎌田東二先生:おもしろき『法華経』の世界
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5764&referer=push_mm_rcm26

◆25位=養田功一郎先生:田沼意次の革新力~産業・流通・貨幣経済
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5812&referer=push_mm_rcm25

◆24位=鎌田東二先生:空海の真髄
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5557&referer=push_mm_rcm24

◆23位=納富信留先生:世界哲学のすすめ
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5638&referer=push_mm_rcm23

◆22位=三谷宏治先生:オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5586&referer=push_mm_rcm22

◆21位:東秀敏先生:トランプ2.0~アメリカ第一主義の逆襲
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5774&referer=push_mm_rcm21

21位から30位も、とても興味深い講義ラインナップとなりました。

30位の中島さち子先生は高校生のときに国際数学オリンピックで金メダル、銀メダルを獲得し、東京大学理学部数学科に進んで、ジャズピアニストになった方で、今年の関西・大阪万博のテーマ事業プロデューサーも務められました。テンミニッツ・アカデミーでは「音楽と数学の不思議な関係」を多くの実演を交えてわかりやすくご解説くださいました。

養田功一郎先生の一連の講義シリーズも大人気です。ここでは27位と25位にランクインしていますが、さらにベスト10圏内にも。さて、それはどの講義だったでしょうか。

鎌田東二先生は、これまでテンミニッツ・アカデミーで数多くの広範かつ深い講義をお話しくださいましたが、今年5月30日に逝去されました。がんのステージ4を宣告されてからも、全国を飛び回り、テンミニッツ・アカデミーにも本当にご逝去の直前までご出講くださいました。ここでランクインした《空海の真髄》の講義は2024年11月からの配信スタート、《おもしろき『法華経』の世界》が2025年5月配信スタートでした。さらに今年の3月に収録した《空海が拓く未来》講義を11月12日から配信しています。

鎌田先生はこれらの講義で、死を前にして人間がいかなる高みの境地に上がれるのかを、身をもって示してくださっています。あらためて心よりご冥福をお祈り申しあげますとともに、心からの感謝を申しあげます。

続いて、20位から11位を発表します。

◆20位=三宅香帆先生:なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5508&referer=push_mm_rcm20

◆19位=小原雅博先生:地政学入門 ヨーロッパ編
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5784&referer=push_mm_rcm19

◆18位=三谷宏治先生:「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5230&referer=push_mm_rcm18

◆17位=長谷川眞理子先生:進化的人間考~ヒトの性質と異様な現代社会
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5659&referer=push_mm_rcm17

◆16位=垂秀夫先生:習近平中国の真実…米中関係・台湾問題
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5961&referer=push_mm_rcm16

◆15位=西野精治先生:睡眠と健康~その驚きの影響
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5823&referer=push_mm_rcm15

◆14位=齋藤純一先生:危機のデモクラシー…公共哲学から考える
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5742&referer=push_mm_rcm14

◆13位=與那覇潤先生:いま夏目漱石の前期三部作を読む
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5692&referer=push_mm_rcm13

◆12位=藤尾慎一郎先生:弥生人の実態~研究結果が明かす生活と文化
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5728&referer=push_mm_rcm12

◆11位=石黒憲彦先生:グローバル環境の変化と日本の課題
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5701&referer=push_mm_rcm11

ここも、まことに多彩なラインナップとなっています。

小原雅博先生の《地政学入門》」は現在の国際政治を考えるうえで押さえておくべき人気講義シリーズ。三谷宏治先生の《「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する》は、自分の「考える力」や「伝える力」を大きく改善してくれる内容で、もはや「定番」ともいえるべき講義です。

垂秀夫先生は、中国大使をお務めになって「中国が最も恐れる男」とも称される方ですが、まさに今、必見の講義をお話しくださいました。9月末からの配信スタートでしたが、実は下半期(7月1日~11月30日)のランキングでは、この講義が第1位でありました。

斎藤純一先生の《危機のデモクラシー》講義も、まさに現在の世界の政治状況を考えるうえで知っておくべき政治哲学をカントやハンナ・アーレント、ジョン・ロールズらを軸にご解説くださったもの。與那覇潤先生の《いま夏目漱石の前期三部作を読む》は「メンタルが苦しくなったら」という視点から、反知性主義といわれる今の時代に夏目漱石を読み直す意味を明かしていただいたまことに興味深い内容です。

その他の講義も、いずれも自分自身の見方を大きく揺さぶり、多くの刺激を与えてくれる講義です。未見のものは、ぜひこの機会にご覧ください。また、「一度、学んだ」という方も、ぜひ再度ご覧になってみてはいかがでしょうか? また違った気づきを得られること、うけあいです。

さて、それでは「人気ベスト10」には、どのような講義が入ったのか。皆さまご想像のとおり、トランプ関係の講義がどこにランクインしているか。さらに今年話題になった人物を深く掘り下げた講義がどれか。そして現在の社会の「大きな流れ」を読み解くうえで必見の講義は……。

ぜひ特集ページ(「今を知る」ページ)からご覧ください。

◆特集:令和7年 人気ランキングBest10
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=276&referer=push_mm_feat

あらためまして、今年も数多くのご視聴をいただき、本当にありがとうございます。

12月にも注目の新作講義が続々スタート予定です。そして激動の来年=令和8年(2026年)も、日本と世界の動きの本質を、歴史や人間の生き方・哲学を、さらに科学や芸術や健康・医療のあり方を深掘りして新たな気づきを与えてくれる素晴らしい先生方のお話をお届けしてまいる所存です。

ぜひともテンミニッツ・アカデミーを引き続きご活用いただきたく、何卒よろしくお願い申しあげます。


(※アドレス再掲)
◆特集:令和7年 人気ランキングBest10
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=276&referer=push_mm_feat