新撰組と幕末日本の「真実」
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近藤勇と日野宿本陣…多摩の豪農たちの財力と教養力の凄さ
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新撰組ゆかりの地、日野の日野宿本陣は都内で唯一残る本陣建築。かつてはここに近藤勇が訪れて、新撰組の中心メンバーとなる面々の出稽古をしていた記録が残る。実は、新撰組の隊士の個々人に関する資料は少ない。だが、当時の記録を丁寧にひも解き、歴史の背景も含めて調べていくと、意外な素顔が見えてくる。たとえば、無骨なイメージを持たれがちな近藤勇の教養人的な側面が浮かび上がってくる。また、日野宿本陣に迫っていくと、当時の時代状況や有力農民層の意外な真実もわかってくる。(全9話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:14分45秒
収録日:2026年1月15日
追加日:2026年3月11日
≪全文≫

●新撰組ゆかりの地、日野の日野宿本陣は都内で唯一残る本陣建築


―― 皆さま、こんにちは。

堀口・松下 こんにちは。

―― 今回は堀口茉純先生と、日野市立新選組のふるさと歴史館の学芸員でいらっしゃる松下尚さんに、「新撰組の真実」についてお話を伺ってまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

堀口・松下 よろしくお願いいたします。

―― 新撰組といいますと、皆さん、それこそいろいろなドラマですとか、小説、漫画が取り上げていますので、それぞれイメージをお持ちだと思うのですけれど、実は歴史に迫っていくと、それがもっと面白くなってくるといいますか、「えっ、そうなの」と、イメージが全然変わることもあるというところなのですよね。

松下 そうですね。特に新撰組は、新撰組としての記録は多いのですけれど、個人の記録というものが非常に少ないのです。

―― なるほど。

松下 個人のイメージは、司馬遼太郎さんの『新選組血風録』、それから『燃えよ剣』でできたイメージが非常に大きな割合を占めているなという感じはありますけれど、実像はなかなかつかみにくいところもあり、実はそのイメージと異なるところもあり、というところでしょうか。

―― そのあたりの魅力といいますか、実像に迫りつつ、その周辺ですね。例えば当時、剣術というものがどういうものだったのかとか、多摩がどういう地だったのかということを見ていくと、また今までとは違ったイメージが出てくるということなので、今回はそのお話も伺ってまいりたいと思います。

 堀口茉純先生は『新選組グラフィティ』というご本をお書きになっています。そもそも歴史の世界に足を踏み入れたというところも(新選組だと)。

堀口 そうなのです。私は小学生のときに、まさに今お名前が出た司馬遼太郎先生の『燃えよ剣』を拝読いたしまして、沖田総司に初恋をしました。あそこに描かれる沖田さんがかっこいいなというようなところとか、土方さんはどういう人だったのだろうと思って、自分で書かれている現場に足を運ぶ中で、この日野にも来させていただくようになりました。

 でも逆に、実際に新撰組のゆかりの地である日野に訪れたときに、もしかすると小説で描かれている世界観とはギャップがあるのかもしれないなということに気づいたのが、とても面白かったのです。

―― なるほど。

堀口 ...

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