新撰組と幕末日本の「真実」
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
京都に吹き荒れたテロを鎮圧!…物語と史実の隙間を読み解く
新撰組と幕末日本の「真実」(7)「対テロ集団」としての新撰組
「局中法度」のイメージから、新撰組内での「粛清」もよく語られるが、実際のところはどうだったのか。中でも気になる人物として上げられるのが伊東甲子太郎である。彼がなぜ粛清されたのか。そして、その後は…。人斬りのテロリズムが吹き荒れた幕末の京都で、いかに「対テロ集団」として新撰組が活躍していったのかを、当時の京都情勢もふまえて解説する。(全9話中第8話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:12分54秒
収録日:2026年1月15日
追加日:2026年4月1日
≪全文≫

●新撰組隊士の謎の有無は生き残ったかどうか


―― なるほど。その新撰組ということを考えた場合に、構成員の比率でいうとかなり幅広い比率ですよね。

松下 そうですね。多摩の人がほとんど少ないのです。10人いないぐらいです。幹部に占める割合は高まりますけれど、一般の隊士ということになると現地で集めた人、それから数回に分けて江戸で集めた人、そういう人たちが大半になります。

 もともとどこかの藩を脱藩して出てきた浪人であったり、よく分からない人が非常に多いですね。なぜよく分からないのかというと、芹沢鴨が先ほど(第6話で)よく分からないことが多いと言いましたが、なぜ芹沢鴨がよく分からないことが多いかというと途中で死んでしまったからなのです。藤堂平助や山南敬助が、みんなが思っているよりも実は分からないことが多いというのも、やはり途中で死んでしまったからなのです。

 逆に謎の人物というイメージが強い斎藤一が、実は藤堂平助や山南敬助に比べると謎ではないのです。なぜならば、生き残ったからです。斎藤一も偽名ですけれど、なぜ偽名と分かったかというと、生き残ったから分かるのです。彼がもし途中で死んでいたら偽名だということが分からなくて、「この斎藤って何?」という話でおそらく終わっていたと思うのです。やはり生き残るのは大事だなという感じでしょうか。


●史実と物語が曖昧である理由


―― これは京都での新撰組の物語を書く上で非常に重要というか、いろいろなキャラクターが出てきますけれど、例えば山崎丞とか、そのあたりはどこまで史実として分かっているものなのですか。

松下 伝承が多いですね。そういわれている、という伝承自体はすごく古いのだけれど、では元ネタは何かというと、よく分からないという話が非常に多いのです。

 生き残った人が、「この人がこう言っていた」というようなのを書き残している話はいろいろあるのですけれど、その語った話が本当かどうかというのも、もはや今となっては確かめようがないのです。

 司馬遼太郎さんの著作のさらにベースになっているのが子母澤寛さんの『新選組始末記』をはじめとする「新選組三部作」ですけれど、こちらは子母澤さんが大正末期から昭和初期にかけて、当時まだ存命だっ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
豊臣政権に学ぶ「リーダーと補佐役」の関係(1)話し上手な天下人
織田信長と豊臣秀吉の関係…信長が評価した二つの才覚とは
小和田哲男
最初の日本列島人~3万年前の航海(1)日本への移住 3つのルート
最初の日本列島人はいつ、どうやって日本に渡ってきたのか
海部陽介
信長軍団の戦い方(1)母衣衆と織田信長の残忍性
織田信長を支えた母衣衆に見る戦国のダンディズム
中村彰彦
本当のことがわかる昭和史《1》誰が東アジアに戦乱を呼び込んだのか(1)「客観的かつ科学的な歴史」という偽り
半藤一利氏のベストセラー『昭和史』が持つ危険な面とは?
渡部昇一
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
織田家中一の武略者…『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の知られざる実像
黒田基樹
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀

人気の講義ランキングTOP10
昭和の名将・樋口季一郎…ユダヤ人救出編(5)陸軍悪玉論の中の名将たち
武力を持ったエリート官僚たち…陸軍悪玉論と個々人の決断
門田隆将
イラン戦争と終末論(1)イラン戦争の戦略的背景と米国の政策
なぜイラン戦争がこのタイミングなのか?戦略的背景に迫る
東秀敏
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
三日坊主、部屋が片付かない…なぜできないか行動分析学で考える
島宗理
ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(1)ロシアの勢力圏構想とNATO拡大
「ハイブリッド戦争」の実像…ロシアが考えていることとは何か?
廣瀬陽子
ウェルビーイングを高めるDE&I(1)人と組織を取り巻く環境変化:前編
人材はコストではない!人的資本経営が注目されている背景
青島未佳
編集部ラジオ2026(13)心の「柔軟性」を高めるヒント
【10minでわかる】心の「柔軟性」を高めるヒント
テンミニッツ・アカデミー編集部
イラン戦争とトランプ大統領の戦争指導(1)米軍式戦略リーダーシップによる評価
イラン戦争…トランプ大統領の戦争指導のどこが問題なのか?
東秀敏
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(2)失敗の本質
『失敗の本質』初版から30年…同じ失敗を繰り返す日本組織
三谷宏治
「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ(1)心理学研究と日本の幸福度
実は今、「幸せにも気をつける」べき時代になっている
前野隆司