「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
社員を幸せにする「幸福経営」は欧米では常識となっている
第2話へ進む
実は今、「幸せにも気をつける」べき時代になっている
「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ(1)心理学研究と日本の幸福度
前野隆司(武蔵野大学ウェルビーイング学部、学部長)
日本は世界的に幸福度が低いといわれているが、日本人は本当に不幸なのか。それを測定する方法に問題がある可能性もある。では、どんな条件を満たせば人は幸せになるのか。幸せに関するさまざまな研究結果をともに「幸せのメカニズム」について解説する。(全7話中第1話)
時間:11分58秒
収録日:2020年7月1日
追加日:2020年8月1日
≪全文≫

●幸せについて心理学をベースに研究


前野 皆さん、こんにちは。慶應義塾大学の前野隆司です。本日は、「幸せのメカニズム」というテーマでお話をしたいと思っています。

 実は私は、幸せの研究をしています。幸せの研究は、哲学ベースの研究も可能ですが、私は基本的には心理学をベースとして、どのような条件を満たせば人は幸せでいられるかということを研究しています。私の行っている研究はもちろん、世界中で行われている研究の成果も踏まえて、お話ししたいと思います。

 例を挙げると、幸せに働く人は不幸せな人に比べて「創造性が3倍高い」、もしくは「生産性が1.3倍高い」などの研究結果が出ています。このように、実は幸せとは曖昧模糊としたものではありません。幸せに働くと生産性も創造性も上がり、パフォーマンスも上がる、さらに健康で長寿になるなど、さまざまなエビデンスが得られている分野なのです。こうしたことについて、詳しくご説明します。

 このページは、私の自己紹介です。幸せの研究をしているというと、心理学者か哲学者かと問われることが多いのですが、実は、もともと機械工学を学び、ロボットの研究をしていました。ロボットの心を作ろうと試みるうちに、人間の心に興味が移り、その後、人間の心の働きについて研究するうちに、「幸せとはどういうことか」について研究するようになりました。ということで、今回のシリーズのテーマは「幸せ」です。

 いくつか本も出版していますので、もしご関心があればそちらを読んでいただければ幸いです。今回のシリーズの話の、さらに詳しいエビデンスが分かると思います。


●緊急事態宣言中のアンケートでは幸福度が上がった人が最も多かった


 現在(2020年6月時点)、「ポストコロナ時代」「ウィズコロナ時代」といわれます。ちょうどゴールデンウィークの時期、緊急事態宣言が出ていた頃に、私が主宰する「みんなで幸せでい続ける経営研究会」で、緊急アンケートを取りました。その結果がこちら(以下のスライド)になります。

 新型コロナウイルス関連の昨今の状況下で、幸福度が下がった人は約20パーセント、変わらない人が40パーセント、そして上がった人が40パーセントという結果が出ました。新型コロナの被害に遭った方、あるいは医...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
「なぜ人は部屋を片付けられないか」を行動分析学で考える
島宗理
道徳と多様性~道徳のメカニズム(1)既存の道徳の問題点
多様性の時代に必要な道徳とは…科学的アプローチで考える
鄭雄一
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ(1)心理学研究と日本の幸福度
実は今、「幸せにも気をつける」べき時代になっている
前野隆司
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介

人気の講義ランキングTOP10
「幸福とは何か」を考えてみよう(1)なぜ幸せになりたいのですか
「幸福」について語り合う「哲学カフェ」を再現
津崎良典
逆境に対峙する哲学(9)先人の知恵という友
本居宣長も白隠もハイデガーも友となる――大切なのは?
津崎良典
「進化」への誤解…本当は何か?(4)ダーウィンの進化論と自然淘汰の理論
『種の起源』…ダーウィンとウォレスの自然淘汰の理論
長谷川眞理子
「徳」から生まれる「感謝の人間関係」
「徳」の本質とは「自己の最善を他者に尽くしきる」こと
田口佳史
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
歌舞伎はスゴイ(1)市川團十郎の何がスゴイか(前編)
市川團十郎の歴史…圧倒的才能の初代から六代目までの奮闘
堀口茉純
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
片瀬裕文