「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
友だちの多様性が「レジリエンス」と「幸福度」を高める
「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ(4)つながりと感謝の「ありがとう因子」
前野隆司(武蔵野大学ウェルビーイング学部長・教授/慶應義塾大学名誉教授)
幸せになるための2つ目の因子は、つながりと感謝の「ありがとう因子」である。他人に感謝できる人や、利他的な行動を取れる人は、幸福度が高い傾向がある。このような人は、友人が多く、さらに多様な友人を持っていることが多い。こうした友人関係を持つことで、心が折れそうになったときに立ち直る力を示す「レジリエンス」が強くなり、幸せな状態に戻ってくる可能性を高めることができる。(全7話中第4話)
時間:6分24秒
収録日:2020年7月1日
追加日:2020年8月25日
≪全文≫

●他人に感謝して利他的な心を持っている人は幸福度が高い


 さて、2つ目は「つながりと感謝の因子」、「ありがとう因子」です。つながりと感謝のある会社は幸せです。会社だけではなく、私生活にも当てはまります。また、下に書いてあるとおり、利他性も重要です。

 まず多くのことに感謝する人は幸せです。皆さん、感謝していますか。上司への感謝などしているでしょうか。おべっかのようなもので、あまりしたくないという人もいるかもしれません。家庭でパートナーや子どもに感謝していますか。もういまさらいえないという人もいますが、ぜひ感謝してください。そうすると、幸せになります。

 本当に心から「ありがとう」と思うと、優しい気持ちになります。このようなときには、オキシトシンとセロトニンという脳内物質が出てきます。これらは「愛情ホルモン」と呼ばれています。先ほど指摘したドーパミンは、強い幸せを感じるときに出る物質でしたが、オキシトシンとセロトニンは優しい幸せを感じるときに出るのです。部下の皆さんの成長を、心から喜ぶような状態になると、「ありがとう、頑張ってくれたな」と自然と感謝できるようになります。そのような場合には、オキシトシンとセロトニンが分泌されるのです。

 その結果、2つ目に挙げている通り、親切で利他的になります。他の人が頑張っているのだから、今度は自分がみんなに恩返ししようという、社会に貢献したいという気持ちが出てきます。そうなると幸せになります。この利他的な気持ちを、若いうちから強く持っている人もいます。看護師や介護士など、人のためになる仕事に就く人のなかには、子どもの頃からそうした仕事に就きたいと思っている人もいるのです。

 一方で若い頃には、他の人のために行動することにあまり興味がなく、自分が立派になることや金持ちになることを目ざす人がいます。しかし実は、利他性は年齢とともに緩やかに上昇する傾向があるのです。やはり社会で恩恵を受けると、他の人のために生きなければならないという利他性に気づくように、人間は作られているようです。

 もちろん個人差はあります。若いうちから利他的な人もいれば、残念ながら高齢になっても利他的にならずに、いつまでも自分が一番という人もいます。利己的な人は、幸福度が低いことは、データからも明らかです...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(1)「断絶」を乗り越えるという主題
小林秀雄と吉本隆明の営為とプラグマティズムの格率
浜崎洋介
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
三日坊主、部屋が片付かない…なぜできないか行動分析学で考える
島宗理
「教養」と「リベラルアーツ」の違いとテンミニッツ・アカデミー
教養とリベラルアーツの違い…一般教養からWhy、Howへ
曽根泰教
世界の語り方、日本の語り方(1)なぜ「語り方」なのか
今後身に付けるべき知性として「新しい語り方」を考える
中島隆博
神話の「世界観」~日本と世界(1)踊りと物語
世界の神話の中で異彩を放つ日本神話の世界観
鎌田東二

人気の講義ランキングTOP10
老子の神髄(1)「絶対自由の境地」を求めて
『老子』が求める「絶対自由の境地」とは?…そして創造長寿へ
田口佳史
中国春秋戦国時代と始皇帝(4)秦と周辺国の激烈な戦い
秦と周辺国の激戦の真実に迫る…各国の兵力と秦の戦略とは?
鶴間和幸
編集部ラジオ2026(23)上半期人気ランキングBest30
【編集部ラジオ】令和8年上半期人気ランキングBest30
テンミニッツ・アカデミー編集部
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(4)5人の皇帝と現代中国
特筆すべき5人の皇帝…中国史を知らなければ現代中国もわからない
宮脇淳子
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
日本の財政の真実を検証する(4)日本の台所事情と財政の本義
「1秒間に41万円?」…この数字はいったい何を意味するか?
宮本弘曉
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
福田恆存とオルテガ、ロレンス~現代と幸福(4)福田恆存とは誰か?
「一匹と九十九匹と」…政治と文学の関係を問うた福田恆存
浜崎洋介