「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「幸せをめざす人は不幸、めざさない人は幸せ」という研究がある
「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ(6)独立と自分らしさの「ありのままに因子」
前野隆司(武蔵野大学ウェルビーイング学部長・教授/慶應義塾大学名誉教授)
「独立と自分らしさの因子」、(ありのままに因子)が、幸せになるための4つ目の因子である。他人と比較しすぎず、自分らしくいることで、幸福度は高まる。4つの因子はどれも重要で相互に関係しているが、その一方で実は「幸せをめざす人は不幸、めざさない人は幸せ」という研究結果もある。それはどういうことなのか。(全7話中第6話)
時間:10分47秒
収録日:2020年7月1日
追加日:2020年9月8日
≪全文≫

●第4の因子は「ありのままに」因子


 さて、最後の4つ目は、「独立と自分らしさの因子」、(ありのままに因子)です。ここスライドに書いてあるように、人の目を気にしすぎない人は幸せです。これも、日本人は苦手な傾向があるのではないでしょうか。人の目を気にして、人と自分を比べてしまう人は、幸福度が低い傾向があるのです。

 これまでに第3話で言及した地位財は、金・物・地位などの、他人と比較して優越をつける財でした。地位財による幸せは長続きしないという指摘は、他人と比較しすぎてしまう人は幸せになれないことを示しています。逆に、人の目を気にしすぎず、人と自分を比べすぎず、人は人、自分は自分という価値観を持っている人は幸せなのです。

 隣に大金持ちがいれば、「あの人は良かったですね、でも私は違うことを目指しているのです」、隣に優れた能力のある人がいても、「私はあの人とは異なる自分の能力を生かそう」という考えを持てる人、他人と比べた優越ではなく、「他人は他人、自分は自分」という価値観を持っている人、自分らしさを持っている人、そして自分のペースを守れる人は幸せな傾向があるのです。

 これも前回お話ししたセロトニントランスポーターSS型と関係しているように思えます。人と自分を比べて、出る杭は打たれると昔はいわれていました。現代では逆に、出る杭になることを勧められることもありますが、1人で目立って出る杭になる遺伝子を持っていない可能性がある日本人は、集団で力を合わせて異なる方向を目指してもいいという国づくり、社会づくり、会社づくりをする必要があると思います。

 ただ1つ付け加えると、日本人は先天的に心配性だから仕方がないかというと、実は性格の半分は後天的に変わるという研究結果があるのです。これは雑駁な議論なので、心理学者からはより厳密な議論を求められていますが、ともかく先天的な要素と後天的な要素があるのです。先手的に、つまり遺伝子によって心配性な人はいます。両親が心配性だと、子どもも心配性になりやすいという遺伝特性です。

 それでも、半分は文化特性なのです。私はアメリカに住んでいたことがありますが、血は完全日本人だが、完全にアメリカで育った日系アメリカ人3世などと話してみると、「俺は自分の力で生きるぜ」などと、完全にアメリカ人の考え...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
三日坊主、部屋が片付かない…なぜできないか行動分析学で考える
島宗理
「自分をコントロールする力」の仕組み(1)自制心と目標の達成
自制心の重要性…人間は1日4時間も何かを「欲求」している
森口佑介
ラカンの精神分析~心の謎を解き明かす(1)精神分析の概念とその起源
なぜ心の病にかかるのか?ラカンの精神分析とその起源
斎藤環
『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
出口治明
西郷南洲のリーダーシップ(1)薩長同盟と江戸城無血開城
江戸城無血開城で日本の危機を救った西郷隆盛の問題解決力
田口佳史

人気の講義ランキングTOP10
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか
柿埜真吾
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
「ホメロス叙事詩」を読むために(4)『イリアス』の世界ーその2
『イリアス』の主人公アキレウスの怒りは何を意味するのか
納富信留
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(3)奇矯で壮絶な親娘の生活
引っ越し93回…自炊も片付けもせず、絵に人生を捧げた親娘
堀口茉純