編集長が語る!講義の見どころ
未来を拓く「次世代地熱発電」と「戦略的資本主義」への課題/片瀬裕文氏【テンミニッツ・アカデミー】

2026/01/09

いつもありがとうございます。テンミニッツ・アカデミー編集長の川上達史です。

年始には、ぜひ今年一年に夢を持たせてくれるビジョンを学び、考えたいものです。

本日はその一助としてとても参考になる片瀬裕文氏(I-Pulse取締役副会長)の講義を紹介します。テーマは《「次世代地熱発電」の可能性》と《戦略的資本主義と日本》です。

片瀬氏は1982年に通産省(現・経産省)に入省。石油天然ガス課長、航空機武器宇宙産業課長、内閣官房宇宙開発戦略本部審議官、産業技術環境局長、通商政策局長、経済産業審議官などを歴任され、準天頂衛星システムの構築などに力をふるわれました。退官後、米国I-Pulse社取締役副会長に就任されています。

今回の2つの講義は、いずれも片瀬氏のご経験がふんだんに盛り込まれたもの。

たとえば、次世代地熱発電についていえば、「日本は地震大国で、多くの温泉からもわかるように地熱資源は豊富にあるはずなのに、なぜ地熱発電が十分に伸びないの?」という疑問を払拭してくれるものです。

また、「戦略的資本主義」は、中国やアメリカが国家ぐるみで産業政策を進めているなかで、日本の産業政策のどこに問題があり、どのような道を進むべきなのかをお話しくださいました。これも経産省での実体験に基づく「ナマの話」で、多くのヒントに満ちています。

◆片瀬裕文氏:「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来(全1話)
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=6090&referer=push_mm_rcm1

◆片瀬裕文氏:戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言(全1話)
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=6091&referer=push_mm_rcm2

さて、まず「次世代地熱発電」の講義を紹介しましょう。

片瀬氏は最初に「地熱(事情)は実に大きく変わりつつあり、日本あるいは世界の主力電源になる可能性があります」とおっしゃいます。

これまで日本で地熱発電が伸びなかったのは「国立公園の規制が厳しいのではないか」「温泉事業者が反対しているのではないか」などと指摘されてきました。しかしそれは「まったく違う」のだと片瀬氏は指摘します。

つまり逆にいえば、これまでの地熱の発電方式は、非常に限定的な場所でしか発電できないものだったのです。そして実は、それを打ち破る技術開発がなされているのです。

これまでは、地下の熱源だけでは不十分で、地下の天然熱水がなければダメでした。しかしシェールガスの開発などで培われた高度の掘削技術により、より深く、太い穴が掘れるようになり、地上から大量の水を入れて地下熱源で熱して発電することができるようになったのです。

それがどのような技術か。そしてそれが未来をどう変えるのか。さらに、その普及のための課題とは……。それらは、ぜひ講義本編をご覧ください。


続いて「戦略的資本主義」の講義を紹介します。

戦略的資本主義とは、政府が市場経済を重視しつつ、企業や産業に戦略的に直接関与していくあり方です。まず中国が「製造2025」という方針を打ち出し、政府が補助金に留まらぬ大きな支援を企業に投入して、一気に競争力を増していきました。

これについて「アンフェアだ」という批判が世界から巻き起こります。そしてアメリカは中国に対抗して、国が産業に関与しつつつ資本主義の活力を再生させる体制を構築していったのです。

と、このようなことを聞いていくと、「日本もかつて、『日本株式会社』といわれるほどの国ぐるみの産業政策を推進したのではなかったか」という疑問が脳裏に浮かんでくるかもしれません。

はたして、そのような日本のあり方と、現在の「戦略資本主義」は何がどのように違うのか。それが今回の講義の「肝」になります。

片瀬氏は問題点を5つ挙げます。

●補助金財源を生み出すために大学の一般財源まで削り、技術基盤を弱体化させてしまったこと。

●日本の官僚機構に「その道の専門家」がいないため、正しく戦略的資源配分ができない可能性が高いこと。

●国が技術開発への助成を行なうだけでなく、国が調達主体にもなるべきであること。

●アニマルスピリットが低いこと。

●政策の継続性、「やり抜く」ことが非常に不得意な仕組みになっていること。

まことに的を射たご指摘で、こう列記すると「なるほど、そういえば」と思い浮かんでくることも多いのではないでしょうか。

それぞれ詳細がどのようなことかは、ぜひ講義本編をご覧ください。

課題が見えれば、やるべきことも見えてくる。そんなことを痛感できる、まさに2026年の門出に見ておくべき講義です。


(※アドレス再掲)

◆片瀬裕文氏:「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=6090&referer=push_mm_rcm3

◆片瀬裕文氏:戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=6091&referer=push_mm_rcm4


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