編集長が語る!講義の見どころ
《今を知る》今こそめざせ!第二の人生の「仕事革命」/出口治明先生&特集【テンミニッツ・アカデミー】
2026/04/03
いつもありがとうございます。テンミニッツ・アカデミー編集長の川上達史です。
令和8年(2026)4月から在職老齢年金の「支給停止基準額」が引き上げられました。令和7年度(2025年度)は「給与」と「年金」の合計が51万円を超えると、超えた額の半分の老齢厚生年金の額が支給停止となりましたが、合計が月額65万円を超えるまでカットされないようになったのです。
このことは、現在、年金受給世代の皆さまだけの問題ではありません。
人生100年時代といわれるなか、セカンドキャリアをどうするかは、圧倒的多くの人にとって、とても重要な問題です。しかもそれは、自分自身の人生全体としての幸福を大きく左右する問題です。
少子高齢化がますます進む日本。自分自身の健康寿命の延長や、生きがいの拡充のためにも、また社会を支えるためにも、「働けるうちは働く」という選択肢が重要になってくるかもしれません。
自分自身のセカンドキャリアはどうあるべきか。そのために何が必要かを様々な角度から考えてみましょう。
■今を知る講義まとめ:第二の人生の「仕事革命」
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=285&referer=push_mm_feat
◆出口治明先生:仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3520&referer=push_mm_rcm1
◆徳岡晃一郎先生:80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4602&referer=push_mm_rcm2
◆宮本弘曉先生:シニアの雇用、正規・非正規の格差…日本の労働市場の問題
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5663&referer=push_mm_rcm3
◆楠木新先生:不安な定年後を人生の「黄金の15年」に変えるポイント
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4180&referer=push_mm_rcm4
■ピックアップ講義:日本の「定年制」はガラパゴス的で、不幸を招く悪しき制度だ(出口治明先生)
本日は特集から、出口治明先生(立命館アジア太平洋大学学長特命補佐)の講義を紹介いたします。
出口先生は日本生命でご活躍された後、2008年にライフネット生命を開業。さらに2018年からは立命館アジア太平洋大学(APU)学長に就任されました。
『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『人生を面白くする 本物の教養』(幻冬舎新書)、『仕事に効く 教養としての「世界史」』(祥伝社)はじめ、数々のペストセラーも発刊されましたので、ご存知の方も多いことでしょう。
テンミニッツ・アカデミーで出口先生ご自身に講義いただいた『還暦からの底力』(講談社現代新書)も、20万部以上のベストセラーとなった本です。
この本は、ベストセラーになったのがまったく不思議ではない充実した内容です。特にピックアップしたいのが、「定年型社会から脱却しよう」というメッセージと「人生を幸福にする発想法」です。とりわけ、今後ますます少子高齢化に向かっていく日本を考えるにあたって重要なのは、定年制からの脱却でしょう。
定年後も働くことによって、生きがいや健康も手に入り、社会保障問題や年金問題の不安も解消できるなら、まさに良いことずくめです。
◆出口治明先生:『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(全7話)
(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3520&referer=push_mm_rcm5
まず出口先生は、「働けるうちは働こう。『定年』という発想があるのは日本だけだ」とショッキングなことをおっしゃいます。「一括採用、終身雇用、年功序列、定年」がワンセットの労働慣行は、戦後の日本が生み出した特異なもので、この前提条件は人口の増加と高度成長だというのです。
1956年から1990年までの日本の成長率は平均すると7%。とすると企業は、辞める人のことまで考えると毎年7%~10%増で人材を採用しなければならず、100人の企業なら毎年7人~10人ずつ増やしていかないといけない。これは大変なことであり、企業としても極力、労働者が辞めないようにしなければいけなかった。そこで終身雇用や年功序列が主流となった。
そう出口先生はおっしゃいます。ご指摘のとおり、終身雇用や年功序列が広く定着したのは、第2次世界大戦後の日本でのこと。まさに特殊な環境下の特殊なものだったのです。
年功序列になると、役職者は高齢者中心になるので、「キープ・ヤング」を守るために「定年」を設ける必要が出てくる……。非常にわかりやすいご説明です。
しかし、これは高度成長だから成立する話です。世界を見回してみれば、「必要なときには必要な人を採用し、うまくいかなくなったら申し訳ないけれどもお金を支払って辞めてもらう」のが、ごくごく当たり前の姿です。
それと比べて日本の定年制度は、実は人間性をまったく無視した非人間的な制度だ。そう出口先生はおっしゃいます。
また出口先生は、2017年1月に、日本老年学会と日本老年医学会が高齢者の定義を65歳から75歳に変更するよう提言したことを紹介されます。「今の75歳は、昔の65歳と相撲を取っても負けないということだ」というのです。
しかも出口先生は、のべ50人くらいの医者に「どうすれば健康寿命が延びますか」と聞いたそうです。すると、その全員の答えが「働くこと」だったそう。
ということは「定年後は、働かないで、のんびり暮らしてね」というのは「早く寝たきりになってね」というのと同じではないか。ならば楽しい人生を送るためには、遊ぶためにこそ働いたほうがいい。そう出口先生は強調されます。
そのような社会にしていくために大切なこととして、出口先生は次のようなことを挙げていきます。
◆年齢フリーの社会にすること。
◆野球の松坂大輔さんのような価値観にしていくこと。
◆プロ野球のように、年功序列ではなく成果序列にしていくこと。
◆厚生年金の適用拡大をしていくべく、ドイツのシュレーダー改革に学ぶこと。
◆ヤング・サポーティング・オールドから、オール・サポーティング・オールの社会にしていくこと。
◆歴史観と全体観をもって捉えると、消費税反対派の意見は全体を見ない愚かな議論であること……。
それぞれ、どのような内容かは、ぜひ講義をご覧ください。
さらに出口先生は本講義で、「人生を幸福にする発想法」についても語ってくださっています。特に「学ぶことの大切さ」「学ぶ仕組みを持つことの大切さ」「古典と歴史の大切さ」の指摘は、全世代の方々が参考にすべきお話です。
わかりやすく、たとえも秀逸。人生を豊かで幸福なものにするためにも、また、今後の日本のあり方を考えるためにも、まさに必見講義です。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
■今を知る講義まとめ:第二の人生の「仕事革命」
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=285&referer=push_mm_feat
◆出口治明先生:『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3520&referer=push_mm_rcm6
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