編集長が語る!講義の見どころ
株価乱高下で注目が集まる投資家バフェットの成功哲学/桑原晃弥先生【テンミニッツTV】
2024/08/27
いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上達史です。
8月5日に、日経平均株価が史上最大の下げ幅を記録して以来、株価の乱高下が続きました。そのようななかで、「世界一の投資家」とも呼ばれるウォーレン・バフェットに注目が集まりました。
1930年8月30日生まれで、もうすぐ94歳になるアメリカの投資家ですが、今年の第1四半期には保有するアップル社の株を大きく売却するなど、保有する株式の売却を進めていることがニュースにもなっています。
なぜ、このような市場乱高下の時期にバフェットに注目が集まるのか。本日は、本日は、桑原晃弥先生(経済・経営ジャーナリスト)による《ウォーレン・バフェットの成功哲学》を紹介します。
バフェットの実像は、通常われわれが「アメリカの投資家」というイメージで抱きがちなものとは、ずいぶん異なります。
約1400億ドルの資産があるといわれ、世界長者番付で世界第6位の資産家でありながら、投資家としての仕事の大部分をニューヨークなどではなく、生まれ故郷のオマハで行なってきた人物でもあります。
桑原先生はこれまで、日本やアメリカの数多くの経営者や企業を紹介するビジネス書や名言集を手がけてこられた方です。それだけに、とてもわかりやすく的確にご紹介くださいます。
◆桑原晃弥:ウォーレン・バフェットの成功哲学(全7話)
(1)「世界一の投資家」の実像
10分でわかる「ウォーレン・バフェット」
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4234&referer=push_mm_rcm1
桑原先生はまず「10分でわかる講義」の冒頭で、バフェットの3つの顔をご紹介くださいます。1つめが「世界一の投資家」、2つめが「世界有数の大富豪」、そして3つめが「オマハの賢人」です。
最初の2つはわかるとして、バフェットのまことに特徴的なのは3つめでしょう。バフェットが「賢人」と呼ばれる理由として桑原先生が挙げるのが、次の3点です。
●大富豪でありながら、贅沢を嫌って、高額の報酬を得ることもせず、若いときに買った小さなオマハの家に住み続けていること。
●ソロモン・ブラザーズが経営危機に瀕したとき、報酬1ドルで暫定会長に就任し、しかも「けっして隠し立てをせずに正直に話せ」と方針を掲げ、「一流のビジネスは超一流のやり方でやらなければいけない」という、およそウォール街と対極にあるような経営の方法で再建してみせたこと。
●世界の上位1パーセントに富が集中している格差社会状況のなかで「お金持ちはもっと税金を払わなければいけない」「富める者には富める者なりの義務と責任がある」と強調し、自ら率先して慈善活動に取り組んでいること。
この3点を聞いただけで、いかにも独特の人物であることが、うかがいしれます。
バフェットの詳細な経歴は第2話以降でお話しくださっていますが、バフェットはすでに6歳のときから「小さなビジネス」を始め、11歳で初めての株式投資を行なっています。1979年に初めて長者番付に登場し、1986年に「フォーブス400」のベスト10に入り、以降、常にベスト10に入り続けている……。まことに興味深い人生ですが、その詳細は、ぜひ講座本編をご覧ください。
バフェットは「長期投資」を旨とする投資家です。彼は、「株券ではなくビジネスを買う」ことを標榜し、「今日や、明日、来月に株価が上がろうが下がろうが、私にはどうでもいい」「10年、50年たっても欲しいと、みんなが思うものをつくっているかどうか。これが私の投資判断の基準です」と語ります。
自分の領分をしっかりと把握し、自分がわかる範囲のビジネスの世界で、投資すべき企業の経営を見極めていく。価値ある製品を生み出し、価値ある経営をしている会社に投資する。そのためITバブルのときには、ビル・ゲイツと友人でありながら「自分はまだITのことがわからない」と判断して、IT企業には大きな投資をしませんでした。また、信頼して投資したからには、その企業との関係が一生続くことを希望するのです。
バフェットの手法や投資哲学を知れば知るほど、一時期、日本で盛んに喧伝(けんでん)された「アメリカ株主資本主義」的な言説が何だったのか、つくづく考えさせられます。当然のことながら、物事はけっして一面的ではありません。「アメリカではこうだ」とまことしやかに語っていた議論が、ごく一面だけを捉えて強調していたことがわかります。
とりわけ、GAFAの経営者たちの多くが、バフェットの経営哲学を信奉しているというのも、まことに象徴的な話です。はたして日本は、アメリカのどこを見ていたのでしょうか? 日本が見ていたのは、本当にアメリカ資本主義の核心だったのでしょうか?
考えてみれば、長期間にわたって成功し続けるには、まっとうなやり方を貫くのが一番なのです。そして、その「まっとうなやり方」は、かつての日本の商人道の知恵と、とりたてて変わることがない。
そのことをあらためて痛感することができる講座です。その視点でバフェットの成功哲学を見ていくと、いろいろな気づきを得ることができるように思います。
(アドレス再掲)
◆桑原晃弥:ウォーレン・バフェットの成功哲学(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4234&referer=push_mm_rcm2
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編集部#tanka
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戦時下に足らぬ足らぬは「夫」が足らぬ「工」取りし君の悲しみ思う
戦時中に「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」という標語が掲げられていました。しかし、その「工」を取るジョークが流布していて…。笑いの陰の深い悲しみを、ぜひ早坂隆先生の講義で。(達)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5388&referer=push_mm_tanka
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