編集長が語る!講義の見どころ
いよいよWBC開幕~大谷翔平の魅力の秘密は?/桑原晃弥先生&本村凌二先生【テンミニッツ・アカデミー】

2026/03/06

いつもありがとうございます。テンミニッツ・アカデミー編集長の川上達史です。

いよいよWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の開幕です。

日本は、3月6日(金)に台湾戦、7日(土)に韓国戦、8日(日)にオーストラリア戦、10日(火)にチェコ戦となります。ミラノ・コルティナ冬季オリンピックに続いて、楽しみにされていた方も多いのではないでしょうか。

大谷翔平選手をはじめ、メジャーリーグで活躍する日本人選手も合流しての試合です。メディア報道は、とかく大谷翔平選手の一挙手一投足ばかりを追いがちではありますが、想像を絶する活躍を続けてきた大谷選手ほどのスターであれば、それも納得。とにかく、今回の躍動も楽しみです。

本日は、大谷翔平選手にまつわる講義を2つ紹介いたします。

まずは、桑原晃弥先生が「大谷翔平選手の自己成長の考え方」をご解説くださった講義。そして本村凌二先生が、大谷翔平選手と石原裕次郎を対比させつつ「人間的魅力の秘密」に迫ってくださった講義です。

【1】
◆桑原晃弥先生:大谷翔平の育て方・育ち方(全9話)
(1)花巻東高校までの歩み
大谷翔平の育ち方…「自分を高めてゆく考え方」の秘密とは
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5680&referer=push_mm_rcm1

大谷翔平選手の活躍を、たんに「才能」で片付けてはいけないことは、皆さまも重々ご存知のことと思います。大谷選手自身、「自分も最初からこの体とこの技術があったわけではない」といっているそう。正しい考え方に基づいて、鍛錬を積み重ねてきたからこその結果なのです。

しかもその考え方は、一昔前の「スポ根(スポーツ根性)&体育会的思考」などとは大いに違っていて……。

大谷翔平選手の言葉や考え方を知ると、その活躍が「必然」だったことが見えてきます。野球選手にならなかったとしても、きっと経営者でも、科学者でも、あらゆるジャンルで成功をつかんだのではないかと思わせるほど、素直で透徹した思考を大谷選手が培ってきたことがわかります。

大谷翔平選手のような人物は、いかに育つのか?

桑原晃弥先生(経済・経営ジャーナリスト)はその秘密について、大谷選手の幼少期からの歩みを追いつつ、「どんな師に出会い、何を学んだのか?」「逆境の乗り越え方」「不可能を可能にする力」「目標に向かう力」「大きな使命感を持って」という視点から迫っていきます。

最初の第1話、第2話は、年表で大谷選手の歩みを追っていきます。このように整理してみると、まさに圧倒されます。一方で、必ずしも当初から野球の「スター街道」をまっすぐに歩んできたのではないことも見えてきます。

大谷選手が語る「自分は東北なり岩手という土地でのびのびと野球ができた。自分が野球を嫌いにならずに済んだのは、それが非常に影響している」という言葉からも、多くのことを考えさせられます。

第3話からは、いよいよ大谷選手自身の名言や、周囲の人たちの言葉から、その活躍の真髄に迫っていきます。では、どのような言葉が、いかに取りあげられるのか。

たとえば桑原先生は、大谷選手の《高校時代、「楽しいより正しいで行動しなさい」といわれてきたんです。クリスマスに練習したのも、楽しいことより正しいことを考えて行動した結果》という言葉を引きつつ、次のように解説されます。

《楽しいことと正しいことがあるなかで、何が自分にとって一番大切なことなのか。野球選手として、世界一の野球選手になりたいという思いがあったら、何が正しいかを自分で考えられる。だから、このように大谷選手が言っているのは、人に押しつけているわけではなく、こういう言い方もしています。「テレビゲームだけをしていて打てるなら、それでいいじゃないですか。でも、ぼくは打てないから、練習します」と。仕事でもよくあると思いますが、「言われたからやるのではない。自分が考えて、納得してやる」。どちらが大事かということですが、そこの判断力というものが、こういうなかで養われていったのだと思います》

高校生なのに、クリスマスに練習する。しかも、「上からやらされる」のではなく、自分で納得して、進んでやる。なぜ、それができるのかといえば「世界一の選手になりたい」という強い思いがあって……。

大谷選手をそのようにさせた周囲の環境も大いに参考になるところです。

ほかに、どのような大谷選手の言葉があるか、いくつかピックアップしてみましょう。

●(先入観は可能を不可能にすると教えられ)自分で無理じゃないかと思ってたら160キロはできなかったと思います。だから、最初からできないと決めつけるのはやめようと思いました。

●期待は応えるものじゃなくて、超えるもの。だから、周りが考える、そのもう1つ上を行けたらいいんじゃないかなと。

●自分の可能性を見出してれた人に対して、「もっとよくなっている姿を見せたい」と思うのは普通のことじゃないですか。

●時間もないですし、トレーニングも結構やってるんで。必死こいて2時間3時間やったのが、その一杯二杯で変わってしまうってなってくると飲めないですね。

●「自分の才能を信じた方がいい」というイチローさんの言葉のおかげで自信を持てましたし、その自信を持ってグラウンドに入っていけるようになったのは、あの言葉がきっかけです。

●(二刀流への批判の中で)自分が重圧に押しつぶされないように努めてきました。僕はただ楽しんで、その結果どこまで数字を伸ばせるのか。自分の力を出し切りたいだけです。

●160キロを目指していたら、158キロぐらいで終わっちゃう可能性があるので、目標数値は高めにしました。

●僕の才能が何かと考えた時、それは伸び幅なのかなと思いました。変えることは怖くないし、どんどん新しいこと、こうかなと思ったことをやってみることができる。

●その瞬間が、今日来るかもしれないし、明日来るかもしれない。もしかしたら、ある日、突然に何かをつかむ瞬間が現われるかもしれない。だから毎日練習したくなる。

●思い通りに投げられなかったボールで抑えたことをオッケーにしちゃったら、成長するチャンスを失うことになるし、もったいないじゃないですか。

上記は、今回の講義で紹介する言葉の、ごくごく一部です。はたして、どのようなエピソードと考え方が語られるのか。人間としての大切なことに気づかせてくれる講義です。


【2】
◆本村凌二先生:大谷翔平と石原裕次郎「好かれる男」の共通点(全1話)
大谷翔平と石原裕次郎に見る「人間的魅力」の本質とは?
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4137&referer=push_mm_rcm2

大谷選手の注目点は、その成績だけではありません。やはり、その人間的魅力は圧倒的です。なぜ大谷選手は、多くの人から好かれるのでしょうか。多くの人を惹きつける魅力は、どこから生まれるのでしょうか。

本村凌二先生(東京大学名誉教授)は、とても興味深い指摘をされます。「大谷翔平選手は、若き日の石原裕次郎と似ている」というのです。

石原裕次郎の大ファンで、『裕次郎』(講談社)という本も出版している本村先生ならではの「気づき」ですが、しかし本村先生のお話を聞いていると、決してたんに「姿形や雰囲気」が似ているという次元ではなく、人間的魅力の本源に迫るものが見えてきます。

さて、大谷翔平選手と石原裕次郎はどこが似ているのか。本村先生が指摘するのは、その優しさ、おおらかさ、礼儀正しさです。

ここで本村先生は1つの逸話をご紹介くださいます。渡哲也が日活に入社してスタジオで挨拶回りをしたとき、他の人びとが皆、「おう、ご苦労さん」程度の挨拶をするなか、裕次郎だけが立ち上がって握手を求めてきて、「ああ、きみが渡君ですか」といったのだというのです。

石原裕次郎は、渡哲也の7歳年長で、当時はちょうど30歳の頃。押しも押されもせぬ大スターです。まだ右も左もわからない駆け出しだった渡哲也は、憧れていた石原裕次郎のこの態度に心の底から感激し、生涯、石原裕次郎に尽くすことになるのです。

渡哲也ばかりではなく、スタッフから俳優まで、石原裕次郎を生涯支え続けた人たちが数多くいました。単なる1人の映画スターではなく、周りの人たちがついていく雰囲気をもった「日本でいちばん愛された男」――それが石原裕次郎だったと本村先生は指摘されます。

基本的な礼儀作法があり、非常に思いやりがあって、人の悪口もいわない。さらに裕次郎は、「あんまり俳優どうしで飲むよりも、スタッフに気をつかえ。スタッフとお酒を飲め」「まず俳優である前に、一人前の社会人であれ」と後輩たちに指導していたといいます。

大谷選手の日頃の行いの端々にも、そのような「裕次郎的な姿勢」が見て取れます。本村先生はいくつかの大谷選手の逸話を紹介くださいますが、「そうだった、そうだった」と思わず膝を打ちたくなります。

さらに両者に共通するのが、すべてを自己責任で行ない、決して誰かのせいにはしない毅然とした姿勢です。

本村先生は、ここでマザー・テレサの名言を引用されますが、それがどのような言葉かは、ぜひ講義本編をご覧ください。

とかく斜に構えて、社会の問題点を冷笑し、さも賢げに相手をバカにするような尊大な態度を取り、やたらに強弁してマウントを取りたがる人物像が、一時期、「新しい時代の改革者」的にメディアなどでもてはやされたこともありました。しかし、真に実力がある人の行ないを見ると、そのような人物像の浅はかさや、程度の低さが、見事なまでに露呈します。

本当の格好良さとはどういうものか。人間的魅力を生み出すものは何か。石原裕次郎と大谷翔平の比較は、多くのことをわれわれに教えてくれるのです。


いずれの講義も「人間の成長や魅力」について深く考えるきっかけとなること、うけあいです。またWBC、さらに今年の野球シーズンや各スポーツ観戦が、ますます楽しくなることも間違いなしです! ぜひご覧ください。


(※アドレス再掲)
◆桑原晃弥先生:大谷翔平の育て方・育ち方(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5680&referer=push_mm_rcm3

◆本村凌二先生:大谷翔平と石原裕次郎「好かれる男」の共通点
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4137&referer=push_mm_rcm4


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