空海の『十住心論』が説いた「真言密教こそが最高の教え」
【入門】日本仏教の名僧・名著~空海編(3)『十住心論』と真言密教
『十住心論』は空海の主著といっていい名著だが、そこでは世界の思想を集大成して10の段階に分け、その頂点に真言密教が位置する。まったくの無知から仏教以外の宗教を経て、小乗・大乗へ。密教と対立する9つは顕教だが、その中...
収録日:2020/08/20
追加日:2021/03/18
空海が主著『秘蔵宝鑰』で示した密教的世界観とは?
空海の真髄(2)主著『秘蔵宝鑰』と密教の世界観
『秘蔵宝鑰』は、『秘密曼荼羅十住心論(十住心論)』を淳和天皇の勅命により簡潔かつ印象的に説いた空海の主著である。秘密の蔵の宝の鍵を意味する「秘蔵宝鑰」では、密教と真言の世界に入り理解するため、冒頭に詩も添えられ...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/11/09
悠々たり悠々たり…『秘蔵宝鑰』序の詩が示す希望の教え
空海の真髄(4)詩で読む『秘蔵宝鑰』
“悠々たり悠々たり”にはじまる空海『秘蔵宝鑰』序文の詩文。まことにリズミカルな連呼で、たたみかけていく文章である。このリフレインで彼岸へ連れ去られそうな魂は、選べる道の多様さと迷える世界での認識の誤りに出会い、“死...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/11/23
詩で歌いあげる「心の十段階」…そして密教の核心へ
空海の真髄(5)偈と頌とお遍路の御詠歌
『秘蔵宝鑰』の詩文は、インド映画で皆が踊るパッションと共通すると鎌田氏はいう。説明は端的に短く、最後に詩文を置くことで、歌い踊る場面を設定する。そうした詩による説明は手に取るように分かりやすく、クライマックスは...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/11/30
空海と最澄の関係に大きな影響を与えた「密教」の位置づけ
【入門】日本仏教の名僧・名著~空海編(1)空海と最澄
弘法大師としても知られる空海は、どんな人物だったのだろう。伝教大師とも呼ばれる最澄と対比すると、分かりやすい。二人は同時期に遣唐使として中国へ渡るが、当時の最澄は天皇の帰依篤い貴賓待遇、空海は無名の自費留学生に...
収録日:2020/08/20
追加日:2021/03/04
「ほんとうの幸福をさがす」ジョバンニの決意と青の世界
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を読む(4)「ほんとうの幸福」
ブルカニロ博士がジョバンニに見せるふしぎな世界は、仏教に基づく人間意識の変遷を表すものだと鎌田氏は言う。色彩や光が与える効果も相まって、非常に謎めいたメッセージが届けられるが、そこには仏教的な世界観による宮沢賢...
収録日:2022/07/28
追加日:2023/03/27