安倍総理の保守主義と指導力
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
東南アジアを初めて訪問した祖父にならい真っ先に訪印
安倍総理の保守主義と指導力
岡崎久彦(外交評論家)
安倍総理が推進する保守主義における二つの議題や、特に人事において発揮される安倍総理の強力な指導力について解説し、今後の見通しについて論じる。
時間:17分09秒
収録日:2013年12月5日
追加日:2014年2月24日
カテゴリー:
≪全文≫

●安倍首相が推進する日米同盟強化と歴史問題


 まず、私と安倍晋三さんとの関係ですが、新聞にいろいろと書いてありますけれども、実はほとんど会っていないです。安倍内閣ができる前にはいろいろと連絡がありまして、私の意見を申し上げました。その意見は新聞にも書きましたけれども、安倍さんが推進しようとする保守主義には議題が二つあるということです。一つは日米同盟を強化すること。それからもう一つは歴史問題です。だいたい、どのような国でも自分の国の歴史と伝統を否定したら生きていけないですから。これをもう一度立て直さなければいけないと申し上げました。従軍慰安婦、それから靖国参拝、憲法改正、そういったことが全部含まれます。


●右傾化と日本批判をする中国の意図


 ところが、これに対して中国は反対なのです。当然、今のアジアにおける競争国ですから、日本が強くなることは何でも反対するのです。ただ、そういった反対はできませんから、中国は日本の右傾化批判にことかけて反対しているのです。

 中国はまず、靖国参拝あたりから始めて、「日本が右傾化している」という批判をアメリカに持ち込むのです。そうすると、日米同盟強化が難しくなるのです。アメリカでも分かった人も分からない人もいるし。中国の挑発で踊る人も踊らない人もいるのですが、話がややこしくなるのです。


●最優先すべきは日米同盟の強化


 それで、歴史問題という大きなアジェンダを後回しにして、まず日米同盟を固めるべきだというのが、私の意見なのです。

 これは安倍さんに伝わっています。現にそのように行動されていますよね。そこまでは私も関与しましたが、ただそれは長い間の私と安倍さんとの関係でそのような意見を申し上げていたのです。一旦総理になられたら、それほど会うわけにはいきません。それに私が一番信頼している後輩の谷内正太郎と兼原信克の二人が官邸に入ったので、二人に任せればよいし、何か言いたいことがあれば二人を通じて言えばいい。ですから、私は政権ができてから安倍さんに半年間会いませんでした。


●古来より政治の要諦は人事にある


 ただ、6カ月会わなかったら、何をしておられるかなとやはり少し気になって、それで6月に2、3回会いました。ところが、そこで驚いたのは、とにかくもう私の意見など必要ないのです。本当に安倍さん主導でどんどんやっています...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
宮本弘曉
資産運用の思考法…経済や市場の動きをどう読むか
市場予測のポイント…短期・中期・長期の視点と歴史的洞察
養田功一郎
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(9)「トランプ大統領」の視点・論点
【テンミニッツで考える】「トランプ大統領」をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(7)若者の引きこもりと日本の教育問題
日本の引きこもりの深い根源…「核家族」構造の問題とは?
與那覇潤
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
「同盟の真髄」と日米関係の行方(7)トランプ氏の評価とその実像
こりごり?アイ・ラブ・トランプ?…トランプ陣営の実状は
杉山晋輔
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留
『貞観政要』を読む(2)著作に登場する人物たち
房玄齢・杜如晦・魏徴・王珪―太宗の四人の優れた側近
田口佳史
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(2)“変わり者”の生かし方と後継者選び
「人材の組み合わせ」こそ「尖った才能」を輝かせる必勝法
水野道訓
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
『太平記』に学ぶ激動期の生き方(1)なぜ今『太平記』を読むべきなのか
『太平記』は乱世における人間の処し方が学べる古典文学
兵藤裕己