再生可能エネルギーの未来~小水力発電と地方再生
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小さな水力発電を日本中数千カ所で行う!
再生可能エネルギーの未来~小水力発電と地方再生
小宮山宏(東京大学第28代総長/株式会社三菱総合研究所 理事長/テンミニッツ・アカデミー座長)
小宮山宏氏が推進してきたプラチナ構想ネットワークが、小中水力発電という形でもいよいよ実践の段階に入る時が来た。稼働率がよく安定的というメリットを持つ水力発電だが、実は日本にとってはもう一つ本質的な意味がある。地方再生の鍵ともなるその重要な意味とは?
時間:18分26秒
収録日:2014年12月5日
追加日:2015年1月2日
≪全文≫

●新たな実践段階に入ろうとする「プラチナ構想ネットワーク」


小宮山 今日お話したいのは、プラチナ構想ネットワークとして考えてきたことから、少しずつ実践に移せそうなものも出てきたということです。プラチナ構想ネットワークは、地域に新しい産業をつくって地域おこしをして、日本全体を活性化します。そして、日本は課題先進国ですから、その課題を解決して起こした新しい産業が世界を牽引するようになり、日本は東南アジアを中心に世界に出ることができるというもので、私はこのことを終始一貫述べてきました。

 もう少し大きな意味で言いますと、世界で今、何が問題になっているかというと、今の市場に委ねるだけの資本主義で今後やっていけるのか、どんどん格差が開いていくという状況でやっていけるのかという不安が極めて多くの識者の間に生まれてきています。トマ・ピケティの“Capital in the Twenty-First Century”(邦題『21世紀の資本』)が世界のベストセラーになったり、ハーバードのビジネススクールですら“Capitalism at Risk(危機にある資本主義):Rethinking the Role of Business”(邦題『ハーバードが教える 10年後に生き残る会社、消える会社』)というような本を出すなどといったことにも、それが表れています。日本でも格差が大きくなってきているという話は、いろいろ言われています。

 そういった問題を抱えつつ、いま世界が大きく依存する資本主義というシステムに、新しい命をもう一回吹き込んでいく。大きな意味で言うと、そのようなことの小さなスタートが切れそうな段階にまでなってきたという話なのです。


●プラチナ構想スタートの鍵となるのは、安定電源である水力発電


小宮山 具体的に、それは水力発電でスタートが切れそうです。佐久間ダムや黒四ダム(黒部川第四発電所)といった巨大なダムは、もう日本にはつくる余地もあまりないですし、必要もなくなってきています。けれども、水が流れている所はすべからく水力発電で電気がとれるので、小規模なもので良いのです。

 もし、これら全部に水力発電をやったとしたら、原子力発電所にして15基分ぐらいの規模になるのですが、私の試算によると、わりあいできるという所を稼働させるだけでも、5基分ぐらい、500万キロワッ...

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