コシノジュンコ作品に感じる「原始の力」と「生命力」 勢いと余白(1)映画『火の鳥』の衣装 追加日:2022/12/16 コシノジュンコ氏の芸術の秘密に、執行草舟が迫る対談。コシノジュンコ氏の作品には、原始の力と、原始からそのまま出てくる生命力があると執行は語る。はたして、どのようなことか。そもそも、執行草舟がコシノ氏を知ったのは、手塚... 「お祭りがある日本」は団結できて、いざとなったら強い 勢いと余白(2)岸和田と「だんじり精神」 追加日:2022/12/23 コシノ家の女性は、母も三姉妹も、全員「服の持つ力で世の中に貢献する」という信念を持っていた。コシノ氏の母をモデルにした朝ドラ『カーネーション』から、そのことが濃厚に伝わってくる。そしてこれは、岸和田のど真ん中で育った... だんじりと一緒で、絵を描くときは「勢い」「迷わない」 勢いと余白(3)マグマのようなエネルギー 追加日:2022/12/30 子どもの頃からだんじりを曳いていたコシノジュンコ氏は、絵も「勢い」で描く。だんじりは「一気」「団結」が重要だが、それと同じで、迷うとおかしくなってしまうからである。また三姉妹で競走しながら育ったため、自分の個性を大事... なぜ「書」の勢いを、油絵具やアクリル絵具で出せるのか 勢いと余白(4)エネルギーの根源とは 追加日:2023/01/06 「書」は勢いで書けるが、油絵具やアクリル絵具は、勢いで描けるように作られていない。だが、コシノジュンコ氏の絵には、書と同じ勢いがある。それは、なぜなのだろうか。また、コシノジュンコ氏は何でも面白がり、やりだすとやめら... 年齢を「なし」にすれば、みんなが平等になり面白くなる 勢いと余白(5)肉体にも年齢にも囚われない 追加日:2023/01/13 コシノジュンコ氏はブロードウェイミュージカル『Pacific Overtures』の100着以上ある衣装のすべてを3日でデザインした。これは、江戸時代から、明治、さらに現代にまでわたる衣装のデザインだった。映画『火の鳥』の衣装デザインを... 人が好き…「人のために喜んでもらう」ことが一番の快感 勢いと余白(6)単純なものこそ感動する 追加日:2023/01/20 コシノジュンコ氏は自分が女性であることも、あまり意識しないという。意識するのは仕事や時代など、見えるものだけである。コシノ氏の著書『56の大丈夫』の核心も、「人のために喜んでもらう」ことだという。「自分が好かれたい」で... 見えない努力、無欲…昔の日本女性の「強さ」と「重力」 勢いと余白(7)見えないところで整える 追加日:2023/01/27 「見えないところで本当にきちんと整えるのが『日本の感性』」だとコシノジュンコ氏は語る。それは「おもてなし」もそうだし、美空ひばりが日々の暮らしからステージまで、一貫して努力していたのもそこだった。昔の日本女性はみんな... 描きたいけれど手が動かなくなる…余白を残す「感性」とは 勢いと余白(8)余白をどのようにデザインするか 追加日:2023/02/03 コシノジュンコ氏は、自分がもっと描こうと思っても、本能的に手が動かなくなるという。優れた芸術はみな「足りない」「未完」の部分がある。そうした作品にするには一歩引いて見る視点が大事である。そしてそこには、いい塩梅(あん... スーッと流れる道を行く…「運命を受け入れる」とは? 勢いと余白(9)生命的自由、運命、逆遠近法 追加日:2023/02/10 生命は表現しようとすると、嫌味になる。だからそれを表現するのは難しい。だが、コシノ芸術はそれが本当に綺麗に表わされている。コシノ芸術とは、人間賛歌であり、生命的自由の賛歌なのである。そのコシノ芸術の特長は、コシノ氏の... 影の構成Ⅱ…優れた作品は断片でも優れている 勢いと余白(10)作品を味わう…影の構成Ⅱ 追加日:2023/02/17 コシノジュンコ氏の作品「影の構成Ⅱ」を鑑賞する。この作品は、「重さ」の中にある「自由さ」を感じる作品である。黒と白のバランスが絶妙だが、コシノ氏は陰と陽の「太極」のあり方を意識しているという。常に二つで、一つで埋め尽く... 一直線…コシノ芸術の「生命的自由」と「重力」の代表例 勢いと余白(11)作品を味わう…一直線 追加日:2023/02/24 「一直線」もコシノ芸術の典型の一つである。暗黒の中を1本の「金」が垂直に流れている。これは、宇宙の生命エネルギーの「垂直軸」の流れを表している。この作品をコシノジュンコ氏は、那智の滝を「日本の一番の象徴」と言ったアン...
近いテーマの講師一覧 上野誠 國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)奈良大学 名誉教授 西垣通 東京大学名誉教授 童門冬二 作家 納富信留 東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・文学部部長・教授 堀口茉純 歴史作家江戸風俗研究家 安井裕雄 三菱一号館美術館 上席学芸員 藤井輝夫 東京大学 総長 中島隆博 東京大学東洋文化研究所長・教授 鎌田東二 京都大学名誉教授