プラチナ構想ネットワークとは?
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
クオリティを求める社会を実現する全国規模の連携組織
プラチナ構想ネットワークとは?
小宮山宏(東京大学第28代総長/株式会社三菱総合研究所 理事長/テンミニッツ・アカデミー座長)
量的に豊かな時代を迎えた21世紀、次に目指すべきは「プラチナ社会」であると語る小宮山宏氏。果たして、「プラチナ社会」とはどんな社会なのか。そして、その社会を作っていくための「プラチナ構想ネットワーク」とは。
時間:9分40秒
収録日:2014年6月19日
追加日:2014年8月21日
≪全文≫

●先進国の低成長の背景に量的に満たされた社会がある


 〝「プラチナ社会」とはいったい何ですか〟という質問を受けることがあります。「プラチナ社会」とは、「量的に豊かになった人々が求めるクオリティの高い社会」と定義しています。

 例えば、20世紀に、人類は急激に豊かになりました。寿命で言えば、20世紀の始めには、なんと世界の平均寿命は31歳と、ものすごく短かったのです。それが、今や世界平均で70歳を超えています。それぐらい人間は長生きできるようになってきたのです。国で言えば、先進国ではこれ以上必要ないというくらい道路、鉄道といったインフラができてきています。

 その次に人々は何を求めたかというと、冷蔵庫、テレビなどの家電製品です。さらに豊かになって、1970年代ぐらいに、日本では皆、急激に自動車を持つようになってきました。同時に、公共交通として飛行機などが出てくるわけです。そして、さらに情報機器の延長として、端末のようなものも出てきます。

 その結果、21世紀に入ってきたときに、先進国では、人々がものを量的に十分に持った社会になりました。それは、衣食住、車や飛行機といった移動の手段、情報の手段、さらにいうと長生きです。お腹が空いていたら食べたいわけだし、雨が降ったときにしのぐ家が欲しいわけだし、知りたいわけだし、動きたいわけだし、長生きしたいわけです。
 
 こういった、基本的に人間が自然と持っている欲望を満たしてくれるものを、今は量的にもう十分に持っているのです。これが、先進国の低成長、それから、皆が何かを求めて前に進むといった社会の一体感というものが失われつつある背景だと、私は思うのです。これを一言で言うと、量的に満たされた社会です。

●次に目指すべき社会として、クオリティの高い社会を「プラチナ社会」と定義


 では、この先どうなるのでしょうか。求められるものは、クオリティ、質だと思います。例えば、長生きといっても、健康もそうなのですが、もっと誇りある人生、心も体も健康で長生きなど、これらはクオリティが高いということの一つの例です。それから、衣食住。住はあるとして、その上で、もっといい家、住みたくなる家というものが、クオリティが高いということになります。自分のことを言うのは変ですが、小宮山エコハウスというのは、建て替える前の家よりはるかに住環境は...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
性はなぜあるのか~進化生物学から見たLGBT(1)有性生殖と無性生殖
なぜ雄と雌の2つの性別があるのか…「性」の謎とLGBT
長谷川眞理子
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
レアメタルの光と影(1)イントロ
イノベーションがレアメタルをコモンメタルにする
岡部徹
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治

人気の講義ランキングTOP10
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之
和歌のレトリック~技法と鑑賞(1)枕詞:その1
ぬばたまの、あしひきの……不思議な「枕詞」の意味は?
渡部泰明
「進化」への誤解…本当は何か?(9)AI時代の人間と科学の関係
科学は嫌われる!? なぜ「物語」のほうが重要視されるのか
長谷川眞理子
独裁の世界史~未来への提言編(1)国家の三つの要素
未来を洞察するために「独裁・共和政・民主政」の循環を学べ
本村凌二
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(8)秀長の死の影響と秀吉政権の瓦解
「家康対奉行」の構図は真っ赤な嘘!? 秀吉政権瓦解の真相
黒田基樹
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIは間違いが分からない…思考で大事なのは訂正可能性
中島隆博
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(5)『秘蔵宝鑰』が示す非二元論的世界
雄大で雄渾な生命の全体像…その中で点滅する個々の生命
鎌田東二
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
エンタテインメントビジネスと人的資本経営(1)ソニー流の多角化経営の真髄
ソニー流「多角化経営」と「人的資本経営」の成功法とは?
水野道訓