生成AI・大規模言語モデルのしくみ
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
常識を初めて知った!?生成AIの大規模言語モデルとは
第2話へ進む
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
岡野原大輔(株式会社Preferred Networks 共同創業者、代表取締役 最高研究責任者)
ChatGPTをはじめとした生成AIは、いまや日進月歩で進化を続けており、私たちの生活や仕事にも活用されるようになってきている。生成AIはアメリカ発のテクノロジーであるイメージが強いが、日本国内でもその開発を行う企業がある。今回は、その筆頭であるPreferred Networks社の最高研究責任者である岡野原大輔氏を招き、生成AIを基礎から学んでいこう。(全6話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13分01秒
収録日:2024年4月16日
追加日:2024年7月9日
≪全文≫

●AIソリューションと生成AIの開発


―― 皆様、こんにちは。本日は、Preferred Networks社の岡野原大輔さんに生成AIは実際、どういう仕組みで動いているのかということでお話を伺いたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

岡野原 どうぞよろしくお願いします。

―― Preferred Networks社は、実際に生成AIを作っていらっしゃる会社でございまして、最近は多くの方がいろいろな生成AIをお使いになっていると思うのですけれど、なぜ動いているのかが分からないという方が多いのではないかと思うのです。そのイロハのところを、ぜひ今回は伺っていきたいと思いますが、実際にお作りになっていらっしゃる方でございますので、その秘密に迫れるのではないかと思っております。

 まず最初に、Preferred Networks社が、今どのような形で展開されているかということを教えていただいてもよろしいでしょうか。

岡野原 弊社、Preferred Networksは、長いのでよくPFNと略されるのですけれど、もともとは、AIを使ったソリューションをさまざまな事業パートナーと一緒に作っている会社です。

  半導体、化学、製造業、プラント、交通システム、医療などの分野で、AIを使って課題解決をしたり、まだないような新しい製品を作っていくということをしております。コンシューマー向けにエンターテイメントですとか、教育もやっております。

 今までは、そういったAIソリューションを作っていた会社だったのですけれど、この2、3年ぐらいに、世の中が急速に変わってきまして、こういったAIソリューションというのが、かなりの部分で、生成AIと呼ばれる1つの技術基盤の上にどんどん載ってくるというような流れが、かなりはっきりしてきました。弊社としても、さらにこれからAIを使ったイノベーションを加速させていくためには、AIソリューションだけではなくて、自社で生成AIもちゃんと作っていかなければいけません。

 特に、生成AIの中心であるような、例えば大規模言語モデルですとか、マルチモーダルな基盤モデルといったところも作らなければいけないということで、自社で実際に作っているところです。


●生成AI開発における日本の現在地


―― 生成AIで、いちばん最初に有名になったのがChatGPTで...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
都市木造の可能性~木造ビルへの挑戦(1)木造建築の歴史と現在
伝統木造建築はいま都市で必要な建物ではない
腰原幹雄
巨大地震予知の現在地と私たちにできること(1)地震予知研究と前兆すべり
地震予知に挑む!確かな前兆現象を捉える画期的手法とは
梅野健
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治
海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ
地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か
沖野郷子
ヒトの性差とジェンダー論(1)「性」とは何か
MLBのスーパースターも一代限り…生物学から迫る性の実態
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
島田晴雄
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
中村彰彦
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――認知行動療法とポジティブ・ルーティーン
西野精治
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(7)不動産暴落と企業倒産の内実
不動産暴落、大企業倒産危機…中国経済の苦境の実態とは?
垂秀夫
日本の財政と金融問題の現状(1)財政赤字の何が問題か
日本の財政は本当に悪いのか?将来世代と金利の問題に迫る
木下康司
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
戦史に見る意思決定プロセス~日本海軍の決断(1)日本海海戦・東郷平八郎
なぜ東郷平八郎はバルチック艦隊を対馬で迎え撃ったのか?
山下万喜